三つの願い 〜男の夢〜
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■ 第三章 女子寮で……13
「ぜ…全裸でですか?」
受付の女性に、退去、と言われ、僕は驚いて言った。
「君たちの家はすぐそこでしょ!」
その人は、そう言うと同時に玄関の外に向けて腕を振り下ろした。
確かにすぐそこだが…やっぱり、この人、僕たちのこと知ってる…
きまずい沈黙が流れた。
「ただいま!」「ただいま!」
やや背の低い、短い黒髪の、丸いメガネをかけた、かわいい感じの女子、そして、その子をもう少し横を大きく、縦を小さくした、メガネをかけていない女子、が玄関から入ってきた。
両方ともTシャツにパンティー。ブラジャーはしていないようだ。
「まさるさん、すすむさん、ただいまです」
メガネの子がそう言った。その2人の子は、順々に背伸びして僕、すすむにそれぞれディープキスしたあと、両手でそれぞれの棒を4、5回揉んでくれた。
でも、そのくらいで立つ状況じゃない。
「何してるんですか?こんなところで」
メガネの女子は、笑顔で言った。重苦しかった空気が少し解けたような気がした。何か、ちょっとほっとした。
「い…いやぁ、ちょっと度忘れしちゃって…教えてくれない?」
すすむは調子よく、あいかとしほのフルネームを言って、その“ユニット名”を聞いた。
その子は、一瞬きょとんとした。
「何言ってるんですかぁ〜。まさるさんもすすむさんもすっかり実質寮生じゃあないですか〜あいかさんやしほさんやあたしたちと同じ2SEの〜」
受付の女性は、苦笑いした。
「ちょっと、ゆみちゃ〜ん、言っちゃダメだよぉ。ルール違反の男たちをつまみだそうとしたのに〜」
「追い出そうとしたんですか!?かわいそうですよ〜じゅんこさん。同じユニットの仲間でしょう」
…じゃあ、このメガネのかわいい子も、その後ろの子も、この怖そうな女性も、そしてしほも、あいかも、「同じユニットの仲間」ってこと??
…そもそも“ユニット”って…“ジッシツリョウセイ”って…??
「ああ、早くお風呂入りたい!まさるさん、洗ってくれますか?」
ゆみちゃん、と呼ばれた子は、靴を下駄箱に入れて再び僕たちの近くに来ていた。
「え、う、うん」
「じゃあ、すすむさん、まきを洗ってください」
後ろにいた女子は、自らを指してそう言った。この子は「まき」っていうのか。
すすむは、返事の代わりにか、早速その子にもう一回キスをした。
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