三つの願い 〜男の夢〜
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■ 第四章 「第二の願い」3

 僕は、籠の中の、女子のパンティーとかTシャツとかブラウスとか、あと、少しのブラジャーをまとめて洗濯機の中に落とし込み、そこにあった洗剤を入れ、全自動のスイッチを入れた。
 シーツとかもあるが、これは入りきらない。二回目に洗おう。

 …洗いあがるまで45分…
 僕は、急に、一人になったことに気がついた。このユニットでは、洗濯機の音以外、物音は聞こえない。
 自分の部屋で一人、なら、いろいろやることはある。でも、まだよく知らないところで、一人。45分間、どうしたらいいんだろう…

 僕は「しほと あいかの しんしつ」と書いてある下にボールペンで「と すすむと まさる」と書き足してある部屋に戻った。一応、ここは僕たちの部屋なんだ。
 僕は今朝まで寝ていた、昨日の晩あいかと、今朝はしほとやったベッドに横になってみた。白で統一されたきれいな部屋。
 僕はタオルケットを抱きしめてみたりした。きのうのあいかとの会話やセックスがよみがえってきた。
 僕の手は自然に棒を握っていた。この世界では、これは“独り言”かぁ…でも、いいや。誰も見ていない。ティッシュもたくさんある。

 その時、ドアのノブが回る音がした。僕はあわてて飛び起きた。
「ただいま。まさるくん、どうしたの? びっくりして?」
 しほだった。ジャムを塗った後、シャワーでも浴びてきたみたいで、髪にも体にもちょっと水滴が付いていた。

 しほは自然に僕のいるベッドに入り、軽くキスして、タオルケットをどけて僕と密着し、体に触れ始めた。
 そして、しほの手は僕の棒にあたった。
「あれ? けっこう立ってるね。やる?」
 僕の顔は真っ赤になった。オナニーしようとしていたのがばれてしまったか…僕は立ち上がって、ベッドから降りた。
「い、いいよ。連続になっちゃうから、悪いよ」
「これだけ立ってるんだったら大丈夫だよ」
「ごめん、後で」
 そういって僕は急いで部屋を後にした。

 これでこの部屋にもいづらくなってしまった…洗濯終わるまでにはまだ時間がかかる。やっぱり一回アパートに戻ろうかな。
 僕は、服を探した。
 トランクスは…あぁ、さっきの部屋に脱いだんだった…しまった。
 でも、まあ、ズボンとTシャツはあるから、なんとかなるか。

 僕はTシャツを着て、トランクスを穿かずに直接ズボンをはいた。
 出るなら、一応すすむに声をかけないとなぁ。もう、すすむは風呂掃除当番やってるかな。


 僕は、階段を降りて浴室のガラス戸を開けた。
「すすむ…」
 その瞬間、僕は後ろに跳び退かなくてはならなかった。ホースで撒いているお湯が飛んできたから。
「掃除中だよ。服着て何しに来たの?」
 ホースを持った女子の一人がそう言った。
「いや、すみません。すすむに用事があって…」
 僕は、あわてて、Tシャツとズボンを脱ぎながら言った。
「すすむ君? 浴槽磨いているよ」
 その女子はそう言って浴槽の方を見た。そして大声で言った。
「ほら、そこ! 楽しみはあと! 洗うのは人の体じゃなくて風呂!」
 この女子が、きっと当番のリーダーなんだろうな。
「はーい」
 その方向から、2人の女子の返事が聞こえた。
 再び全裸になった僕は、浴室に入って浴槽の方を見た。
 すすむが浴槽を磨いていた。近くにいた2人の女子が、すすむから離れたところだった。
「おう、まさる! どうした?」
「実は、ちょっと暇になってしまって、一度アパートに戻ろうと思って…」
「暇? 暇だったら手伝っていくか? 結構楽しいぞ!」
「え…」
 “掃除当番”と“楽しい” 今まで全然頭の中でつながっていなかった。
 あらためて周りを見回す。5人いる。男子はすすむ1人で、あとはみんな女子だった。

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