三つの願い 〜男の夢〜
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■ 第四章 「第二の願い」4
「男子がここの当番に入ってくれると結構助かるよ。女子ばっかりよりずっと楽しいし。君、まさる君って言ったっけ? もし、よかったら、手伝ってくれるとうれしいな」
リーダーは、ホースを横に向けて、そういった。
そう聞くと、なんか、楽しいという理由がわかったような気がした。僕は手伝うことにした。
スポンジを受取り、壁を磨いていく。女子4人は、いずれも僕の名前くらいは知っているようだった。一緒に磨いている女子はわざと僕に密着してきたり、リーダーとは別のホースを持った女子とお湯の掛け合いをしたり、掃除の手伝いは和気あいあいと進んだ。
そしてすっかりきれいになった浴室。浴槽に新しいお湯を張り始めた。
「掃除終わり! おつかれさま!」
リーダーの前に5人整列して礼をした。次の瞬間、僕の右側に並んでいた、さっきはわざと体を密着させてきた女子と、前にいたリーダーは立て続けに僕にキスをした。そして、その2人は両側から手を繋いで、僕を洗い場に連れていった。横を見ると、すすむも他の二人の女子と洗い場にいた。
僕の両側の女子は、すぐにボディーシャンプーを泡立てて僕の体につけ始めた。僕も、両手で1人づつの体を、上から、胸、腹、太もも、そして割れ目へ…と洗っていった。この2人は、架空の記憶でも、僕のことは名前しか知らなかったみたいで、自然に名前とか、学年とか、学科とか、どこのユニット、とか話ができた。
お互いの体がボディーシャンプーの泡で覆われると僕たちは自然に密着するようになった。気持ちよかった。お互い、自然に声が出た。僕は、両側の女子にかわるがわるディープキスをした。
そして、6人は、お湯がたまった浴槽にゆったり入った。きのうの夕方から、混んでいてなかなかゆっくりは入れなかったこの浴槽だが、掃除した特権として、僕たち6人は心ゆくまで(張ったばかりのお湯が直接汚れるようなこと以外は)仲良くした。
「そろそろお風呂開けないと」
壁の時計をみたリーダーが言った。その声と共に、みんな風呂から上がり始めた。
もうすぐ10時か…
そうだ! 洗濯物! 忘れるところだった。
僕はあわてて風呂から上がって、挨拶した。
「すみません、では、これで失礼します」
「えっ、どうしたの? まさる君、行っちゃうの? セックスしてくれないの?」
リーダーが言った。
僕は、改めて5人のほうを向いて、弁解した。
「いや、別に、やりたくないわけではないんですよ。やりたいのはやまやまなんですけど…」
僕は本心からこう思っていた。これだけ気持ちよかった。もう、僕の棒ははちきれんばかりになっていた。
「それは、ち○ち○みて分かる」
「ただ、今ちょっと洗濯当番やっていて、これから干さないといけなくて…」
「それならちょっとくらい後でもいいじゃない」
「いやぁ、洗濯2回目もありまして…」
「先輩、俺がまさるの分まで皆さんとセックスしますよ」
ここで、すすむが助け船を出してくれた…しかし、短い時間に4人もやるつもりなのか…
「ほんと! じゃあ、まさる君、また今度会った時はセックスしてね」
リーダーはそう言って、僕を抱き寄せてキスした。他の3人の女子も相次いてそうした。
「失礼します」
僕はその場から去った。また、出せそうだったのに、出せなかった。なにか、昨日と違って、だんだん歯車がうまくかみ合わなくなっていくような気がしてきた。
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