三つの願い 〜男の夢〜
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■ 第四章 「第二の願い」8

 人気あるからなあ。やっぱり、たくさん、セックスしたい男がいるんだろうなあ。
 そう思うと、昨日昼休みにセックスできたり、女子寮で一緒に過ごせたのは、奇跡のようなものだったのだろうか…
 風呂掃除の後、僕は、だんだん歯車がうまくかみ合わなくなっていくような気がしていた。でも、そうではなかったのかもしれない。きのうはこの世界になって初日だったから、世界の方がまだうまくかみ合っていなかったところがあったのかもしれない。

 うまくかみ合い回り始めると、当然のように“予約”が入っていく…

「何ぼーっとしているの? さっきのつづき、しよ」
 となりの席のひろこが声をかけた。いつのまにか、もう上半身は脱いでいた。
 ふと前の席をみると、すすむは、いつのまにかたえこと絡んでいた。しほは、もういなかった。

「うん、ありがとう…ねえ、あれやってもらっていい? 僕がひろこさんの…あそこ、舐めるから、ひろこさん、僕の舐めてくれない?」
 なんか、だいぶ力が抜けてしまっていた。棒を入れられるかわからなかった。でも、きのう、ひろこが「フェラ好き」って言ってたのは思い出した。
「シックスナイン? いいよ。じゃあ横になって」
 僕はそのまま裸になって、椅子に横になった。ひろこはパンティーを脱ぎ、僕の顔の上に割れ目を近づけた。
 わりとよく手入れされていた。

「そうそう、きのうは、なんかマ○毛手入れ忘れちゃったけど、今日はちゃんとしてきたよ」
 マ○毛なんてさらっと言うのか。
 あんまり覚えていないけど、確かに昨日のひろこの股間は、結構アンダーヘアで覆われていたような気もする。

 ひろこは、実家から通っていて、通学時間長いはずだった。もしかしたら、家を出るときは元の世界で、ヘアの手入れは必要なかった。大学についた頃にはこの世界だった、のかもしれない。
“あれっ、何でこんな格好してるんだろう??”とか思ったのだろうか?

 ほどなく、お互いの気持ちいい場所に、舌をつけ始めた。ひろこは、くわえながら「うぅっ、うぅっ…」と喘いだ。
 僕も、1分もしないうちに、また、立ち始めた。ひろこの割れ目の奥からも、液が流れ出してきた。ひろこは口の中からは棒を出し、しばらく棒の先を舐めた後、舌を離し、
「ねぇ、このまま、いれていぃ…」と喘いだ続きの声で言った。
「いいよ」
 僕も、ようやく、入れて大丈夫に思えた。また口内は情けないような気もしたし。

 ひろこは一度椅子から降り、僕の固い棒を握り、その上から腰をおろして、棒を割れ目に入れていった。再びすっと入った。 

 それからは、僕はひろこ以上に喘ぐ番だった。ひろこは腰を上下左右前後に激しく動かした。僕は、なるべくひろこの乳首を触ったり胸をもんだりして応えた。
 たぶん3分以上はもって、僕はひろこの中に、本日三回目の発射をした。朝のしほよりあと、ちょっとうまくいかなくて不安だったけど、これでちょっとほっとした。僕は起き上がって、入ったまましばらくひろこと抱き合い、キスしまくった。 

「気持ちよかった!」
 たえこの声が聞こえた。すすむもフィニッシュしたようだ。

 すると、ひろこは「たえちゃん、じゃあ、行く?」と言って、僕から体を離し、ティッシュで軽く拭いたあとパンティーだけ穿いた。
 横をみると、たえこはメガネをかけ、パンティーを穿かずにタイトスカートを穿き始めた。

「じゃあ、サークルあるから。また明日」
 ひろこはそういってパンティー一枚で鞄を持った。

「スッポンポンのまま行ければいいのにね」「きっと事務に怒られるよ」
 そんなことを2人で話しながら、たえこはメガネとタイトスカートとハイヒールだけ、ひろこはパンティーとサンダルだけ身につけて、教室から去って行った。


 授業が終わった時から、教室内で抱き合ったりセックスしたりしている学科メイト何人もいたけど、もうこの時間にはだんだん教室から出ているところで、教室はガランとしてきた。


「じゃあ、俺たちも女子寮に帰るか」
 すすむは、トランクスを穿きながら言った。
「あいかさんは今日いないんだって。僕はアパートに帰ろうかな…すすむは、しほさんいるから、大丈夫なのか…」
 元気ない僕に、すすむは少し大きな声で言った。
「何言ってんだよ! 俺たちは実質寮生なんだぞ! きのう、あいかさんも俺たちが“わたしたちのいない日までいるらしい”って言ってたじゃないか! しほさんもどこか泊りだって言ってたけど、正々堂々、女子寮にに帰ろう!」

 すすむは「女子」のところをやけに強調して言った。

「…それに、しほさんに、これもらっておいたんだ」
 すすむはかばんから、ホチキスで止めた数ページの冊子を取り出した。
「…女子寮…名簿?! そんなのよくもらえたな!」
「実質寮生だぞ俺たちは。何回も言わせるな。寮生の名簿もらってどこが悪い?」
 僕は名簿を受取り、パラパラめくってみた。寮生…もちろん女子ばかり。そりゃあ、実質寮生の男子も含めた名簿なんてまだできてるわけない。
 正規寮生の女子一人一人の、フルネーム、出身地、ユニット、学部学科と学年、簡単な自己紹介が載っていた。
 僕は2SEのページを見た。あいかさん…趣味は読書と料理、将来の夢、保育士…清楚な感じの自己紹介。やっぱり、あいかさんらしいなぁ。
 見ていくと、きのう会っていない人の名前を見かけた。4年生のきょうこさん。そういえば、じゅんこさんの部屋の貼り紙に書いてあったような気がする。
 あれ?
「なあ、この名簿、まきちゃんがいない」
「そりゃあそうだ。新歓用の名簿だし」
 そうか。
 最初から改めて見ると、表紙裏に“新入寮生の皆さん、ようこそ女子寮へ!”の文字が躍っていた。
「新入寮生はこれを持って、各ユニットを回って挨拶してお互いの顔と名前を覚えるらしい」
 その話は、もとの世界でもちょっと聞いたことあった。
 今は、昨日星を見ながら語った、まきを思い出していた。まきは、今年の3月末に、これを持って回ったのだろう。当然、架空の記憶とは異なり、そのときは本当は女子だけの寮を。

「それで、俺も挨拶して回ることにしたぞ。お前も来るか?」
「え?! 男子も回っていいのか?? しかも今の時期に??」
「大丈夫。風呂掃除のときにそれとなく周りの子に聞いてみたけど“そういえば、男子も回ればいいのに”みたいだったぞ。まあそれで、今晩はあのときのリーダーのユニットに行くアポイントを取っておいたんだ」
「いつの間に?!」
「これで寮内の女子制覇も近いぞ」
 すすむ、寮内の女子全員とセックスする、みたいなこと言っていたなあ…
「挨拶って、セックスも?」
「この世界なんだから当然じゃないか。ほら、トランクス穿いて、GO!!」

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