三つの願い 〜男の夢〜
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■ 第四章 「第二の願い」30

 ゆみの手が、僕の棒の皮をむくころ、僕の手はゆみの割れ目に、ゆみの背中に密着に近くなったあつしの両手はゆみの両胸にあった。
 3人の喘ぎは最高潮に達した。まあ、もちろん、もともと喘ぎ声に満ちた浴室だからまったくおかしくない。


「ゆみちゃん、独り占めはだめだよ〜」

 やや太い声が聞こえた。“ドラム缶”けいこだ。いまさっき湯船から出てきたようだった。
 その隣には、男子女子がいて、男子は両手でけいこともう一人の割れ目を、もう一人の女子はその男子の棒を触っているようだ。この3人で入っていたようだった。
 ほどなく、その男子は「先行ってるね」と言って2人は去り、けいこ一人が残った。

 
「まさるさん、お帰りなさい」
「ただいま」
「あと、ゆみちゃん、後ろにいるのは誰?」
 けいこはあつしの方に視線を移した。
「学科メイトのあつし君」
 ゆみは、けいこのほうを振りかえったが、手は完全には止めないでそう答えた。
 あつしは、ゆみから離れ、けいこに向かって直立不動になった。棒も直立不動なのかどうかはこの位置からはわからない。

「ぼ、ぼ、ぼくは、ゆ、ゆみさんの学科メイト、き、機械、こ、工学科、2年、あつしといいます! に、2SEの…じ、実質寮生と、よ、呼んでもらえるよう、目指しています! よ、よろしくお願いします」

 あつしはけいこに向かって深く頭を下げた。
 もしかしたら、きのうじゅんこさんに言われた「正規寮生72人全員と友達になるくらいの気持ちはある?」を思い出しているのかもしれない。

「わたしは、3SEのけいこ。同じ2年生だよ。そんなに緊張しないで。敬語じゃなくていいよ」

 けいこはあつしの方に寄った。
「ねぇ、うちの部屋にちょっと遊びに来ない? …ゆみちゃん、あつし君借りていい?」
「いいよ」
 ゆみは平板にそう答えた。
「じゃあ、あつし君、行こう」
「え、えっ…僕、ま、まだお風呂入ってない…」
「あとで入ればいいじゃない、じゃあ、ゆみちゃん、借りてくよ」

 こうしてあつしは、有無を言わさずけいこに連れて行かれた。

 
「さっきは、ありがとうございます。助けてくださって」
 
 ゆみは、そういって僕にキスした。

「いえいえ、こちらこそ、きのうありがとうね」

「何がですか?」

 あれは、あまり助けようとした訳ではないんだな。まあ当然か。

「何でもない」

 僕も、ゆみにキスした。

 その後、お互いに頭を洗いあって、二人で湯船に入って、そしてそのあと、2SEの「ゆみと まきの しんしつ」に二人で入った。
 ユニットにはだれもいず、僕たち二人だけだった。
 僕たちはどちらからともなくベッドに横たわった。

 今朝「今度やってくださいね」というメモが残っていたが、あのときは、その今度がこんなにすぐに来るとは思わなかった。

 それから僕とゆみは、1時間くらい、いろんな話をしながら、ベッドの上でゆっくりと絡み合った。そして中と外に一回ずつ、発射した。



「ただいま」
「お邪魔しま〜す」

 二回目の発射の後、二人で並んで仰向けになって、まったりしていると、廊下の方から声がした。まきが誰か男子…2人くらいかな…を連れて帰ってきたようだった。

「おかえり、まきちゃん」

 ゆみは上半身を起こして言った。

「あ、まさるさん、ただいま」
「おかえり」
「ゆみさん、こちらでしたか」

 まきと、男子2人が入ってきた。今気付いたが、ドアはもとから開いていた。多分帰ってくる人がいると分かっているからだろう。
 男子2人…一人が複数人を招待するのはOKみたいだな。覚えておこう。

 僕も上半身を起こした。まきはかがんで、僕に軽くキスした。

「いらっしゃい…あ、まさるさん、ちょっとごめんなさい」

 ベットの上で僕より壁寄りにいたゆみがベッドから降りようとした。僕はあわてて足をどけた。
 そしてゆみはベッドから降りて、順番に2人の男子を抱きしめてキスした。ゆみはこの2人とははじめから顔見知りだったようだ。

 ゆみは全員を見渡し、そして言った。
「談話室行きますか…まきちゃん、まだビールあったよね」
「ええ、多分」

 ふと、僕は視線を男子2人の下の方に移した。どちらの棒も目一杯上を向いていた。まきの友達だから、機械工学科1年生の可能性が高い…すると、もしかしたら朝から一回もやっていないかもしれないなぁ…(寮に遊びに来るくらいだから、まきと仲良くて、手とかで出してもらうくらいはしているかもしれないが)僕は、この部屋に来てからもう2回も出しているて、棒はだらんとしていた…さっき、まきと

キスしたときには立ったけど。ちょっと僕は邪魔かもしれない。

 …そういえば、僕は、今日は3SEのさちこに招待されているんだった! もうバイトから帰ってきているかわからないけど、いずれにしても、僕は今日はここにいるべきではなさそうだ。

「あ、僕、ちょっとこのあと約束あって…」
「えー、一杯くらい飲んでいってくださいよぉ」
 まきがそう言って、僕の棒をつかんだ。

 一杯くらいなら、飲みたい気はする。棒も反応している。でも、さっきのけいこの言葉「一人占めはダメ」から、ここが女子寮であることが改めて思い起こされる。男子は貴重なのだ。3階では女子の方が多い状況なのかもしれない。
 ここの2人の男子のためにも、さちことか3SEの女子のためにも、ここは行こう。

「ごめん、今度、また一緒に」

 僕は、まきと、そしてゆみに、キスして、ユニットを出て、階段を上った。

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