Hカップお嬢様乃南ちゃん
わたる:作

■ 26

後ろから隠れていたクラスの男子数名が小野のところに来る。

「もっとうまくやれば乃南ちゃんの胸も触れたかもしれないのに……水着姿見て尻触って終わりかよ……」
「こっちも大したビデオ撮れなかったぜ……」
「ジュースに入れた下剤もパーだな……乃南ちゃんが漏らすところを撮ってやるつもりだったのに……あと30分くらいで効いてくるところだったのによ……」

「うう……」

男子たちの言葉に小野は自分がいかに勿体ないことをしたか悟る。
お尻にオイルを塗るだけでやめていればもっといいものが見れたのに……

「しかも小野が乃南ちゃんでオナニーしまくってる変態野郎ってバレちまったし……」
「こいつはもう使えねーな……」
「残念だったなぁ、小野、お前完璧に嫌われたぜ」

口々に男子たちが言う。

「うっ……うっ……」

耐えかねて小野が泣き出す。

「つーわけでこのビデオはお預けだ、じゃあな、小野」

報酬のはずだった乃南の生着替えビデオをちらつかせて男子たちは去っていった。

夕方が近くなり活気の薄れてきたプールの端で、小野は泣いていた。


「い……痛い……! お腹が……!」

とある公園のトイレ。

プールから急いで着替えて一目散に帰ってきた乃南は、帰り道で猛烈な便意に襲われ、普段なら絶対入らない公衆便所に入った。

「だ……だめ……! 痛い……!」

乃南の隣の個室にも誰か入っている。今乃南が排泄すれば音が丸聞こえだろう。

「出ちゃう……! お願い……!」

乃南は汗びっしょりになり、公衆便所の悪臭に耐えながら必死にガマンする。

ジャーー

隣で水を流す音。それに続き衣服を引き上げる衣擦れの音。

「も……もうダメ……!」

乃南が呟く。和式便器をまたぐ綺麗な足が震える。

ガチャ、隣のドアが開く音、そして手を洗う水道の音。

「ま……まだ……?」

トイレから出た様子がない。鏡でも見ているのだろう。

「お願い……早く……!」

乃南が祈る。

「ちょっと遅いよ〜いつまで鏡みてんの?」
「ごめ〜ん、ちょっと待って……」

トイレの外で待っていたのだろう、鏡を見ている女の友達が入ってきて会話を始める。

「う……うそ……早く……出て……!」

乃南が絶望する。もう限界が近い。

「お待たせ、じゃあ行こっか」

ようやくトイレから出ようとする……

「も……もう……ダメ……!」

乃南が言う。女たちがまさにトイレから出ようという瞬間だった。

ブリッ……!! ブビブビブビ……!!

トイレの中に汚物の音が響く。

清純な乃南から出ているとは到底思えない音だ。

「うわっ……汚っ……」

外の女が呟く。

「いやああ……!」

なおも排泄を続けながら、乃南が言う。

「く……くさっ! 早く出よ……!」

外の女二人が鼻を押さえながら言う。

乃南の便の匂いがトイレを満たし、女たちが小走りにトイレを出る。

「うっ……うっ……」

個室の中で排泄を続けながら、乃南は泣き始めた。

普通ならここまで酷い便意にはなかなか襲われない。
乃南が便秘の時に一度飲んだ下剤の時の感覚だ。

「うっ……うっ……小野君……」

おそらく小野に下剤を盛られたのだろう。あのまま逃げなければプールで漏らしているところだ。

「どうして……あんなこと……」

オドオドしながら乃南と話す可愛らしい小野を思い出しながら、乃南はしばらく泣いた。

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