Hカップお嬢様乃南ちゃん
わたる:作
■ 43
「いや…」
乃南は心底恥ずかしくなる。
「さて! みなさん次はお待ちかね! とうとう乃南ちゃんのセクシービキニ姿です!」
司会が高らかに言う。
待ってました! と男子たちの歓声。
「えっ! そ…そんな…」
乃南が困ったように言う。
「さて! 今日の乃南ちゃんセクシー撮影会も大詰め! 乃南ちゃん、ビキニ姿を見せるのは恥ずかしい?」
司会が乃南に聞く。
「は…はい…恥ずかしい…です…」
乃南がモジモジと答える。
答える乃南の様子を見て男子たちはさらに興奮する。
「さぁ、それでは乃南ちゃん! 恥ずかしい水着に着替えてきてください!」
司会が高らかに言う。
「は…はい…」
(もう何を言ってもムダ…)
乃南は大人しくカバンを持ち、廊下に出た。
「もう…いや…! あんな大勢の男子に水着を…」
女子トイレで着替えながら乃南が呟く。
「いや…っ!」
着替え終え、鏡でピンクの小さなビキニだけの自分の姿を見る。
「こんな格好…撮られるなんて…!」
乃南はイヤイヤ、と首を振る。
「でも…行かなきゃ…うう…」
腕で胸を庇いつつ、乃南は女子トイレを出た。
「さぁ! それでは乃南ちゃんの巨乳水着姿! どうぞ!」
司会者の大声とともに乃南は教室に入れられる。
同時に歓声とシャッター音。
(だめっ…! 恥ずかしがっちゃ…!)
恥ずかしがれば喜ばせるだけ、乃南は思う。
もう観客の男子たちは乃南を冷やかすことも忘れ、ただ興奮し、写真を撮る。
「いや…! 見ないで…! 見ないで…!」
やはり羞恥が隠せず、乃南が言う。
「いや…いや…! みんなお乳見てる…!」
男子の興奮に満ちた視線が小さいビキニに包まれただけの乃南のHカップ巨乳に注がれる。
「いやっ…! お、お尻も…!」
乃南の後ろに回りこみ、水着からハミだす豊満な乃南のお尻を撮る者もいる。
「もう…やめてぇ……!」
カラダ中を嘗め回されているかのような感覚を乃南は感じる。
「い…いやああ…!」
ただただ乃南は視姦地獄に耐えるのみだった。
「はい! 皆さん! お疲れ様でした〜!」
司会者がやっと終わりを告げる。
「はぁ…はぁ…!」
乃南が床にへたり込む。
(やっと…終わる…!)
乃南が思う。
「それでは撮影会はこれでお開きとなります、乃南ちゃん、お疲れ様でした!」
パチパチ、と拍手が起こる。しかし男子の視線はいまだ見事な谷間を露にしている乃南の胸に注がれている。
「では乃南ちゃん、最後にお客さんに一言お願いします!」
司会者が乃南に振る。
(え…? ひとことって…)
乃南は戸惑う。
「えっと…今日は…ありがとうございました…これからも…よろしくお願いします…」
(こんなのでいいの…?)
乃南はとりあえず当たり障りのないことを言う。早くこの視線から逃れたかった。
「はい、乃南ちゃん! ありがとうございました!」
司会が言う。
(もう…帰っていいよね…?)
乃南が思い、ぺこ、と男子たちに一礼をし、教室を出、一目散にトイレへ向かった。
意外にあっさり見逃してくれたのが少し不思議だったが、乃南は深く考えていられなかった。
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