Hカップお嬢様乃南ちゃん
わたる:作

■ 45

キーンコーンカーンコーン…

四間目の終了を告げるチャイム。

「うう…」
乃南は憂鬱に授業を終えた。

「行かなきゃ…」
指示に従わなければ何をされるかわからない。

「このクラスの男子じゃ…ないんだ…」
乃南が呟く。乃南のクラスの男子は動く気配がない。
乃南は廊下に出て、歩き始めた。

「いやっ…!」
すれ違う男子たちの目が今日は一段といやらしく感じる。
全員が振り返り、歩くだけで揺れる乃南の巨乳を見ている。

「み…見ないで…!」
乃南は胸を隠しつつ、小走りに空き教室に向かった。

「ここ…だったよね…」
昨日の教室の前で乃南が呟く。何も無い廊下の突き当たりであるため、周りに人はいない。

「入らなきゃ…」
もう一度呟き、乃南はドアに手をかける。

「誰…なの?」
ガラガラとドアを開き、恐る恐る中に入りながら乃南が言う。

「おっ! 来てくれたね、乃南ちゃん」
男子生徒の声。やはり中にいたのは撮影会に来ていた男子だった。
10人ほどがおり、ニヤニヤと入ってきた乃南を見ている。

「いやぁ…昨日は最高だったよ…」
「乃南ちゃんのあんな格好が見れるなんて…」
「しかしすごい巨乳だよね…Hカップなんて…」
口々に男子たちが言う。

「いや…っ!」
乃南が言い、制服に包まれた大きすぎる胸の盛り上がりを抑える。
その仕草がさらに男子たちを欲情させる。

「それで…何か用なの…?」
乃南が弱弱しくたずねる。

「へへ…昨日ので僕たち乃南ちゃんの大ファンになっちゃってね…」
「ほら…こんなに写真も撮ったし…」
そう言い、男子の一人が数十枚はあるだろう乃南の写真を見せる。

「きゃ…!」
乃南は写真から目をそむける。

「こんな大ファンの僕たちにまたファンサービスしてほしいなと思ってさ」
男子たちが言う。

「いや……! もう…」
乃南が首を振り、拒む。

「あれっ? 昨日これからもよろしくお願いしますって言ったよね?」
男子が言う。

「言った言った〜、そうだよね?」
周りの男子も言う。

「あっ…あれは…! その…」
乃南が動揺する。

(雰囲気で言っちゃっただけなのに…!)
乃南は自らの失敗を悔やむ。

「だから僕たちよそのクラスのファンがわざわざ会いに来たんじゃない」
男子がニヤニヤと言う。

「わ…わたし…ファンなんて…!」
乃南が抗議しようとする。

「あ〜あ、大きいおっぱい揺らしちゃって…」
男子が言う。

「いやっ!」
乃南が巨乳を腕で覆う。

「すごいねぇ、Hカップ! しゃべるだけで弾むんだもんなぁ…!」
「こんな清純そうな乃南ちゃんなのに…、たまんね〜!」
男子が口々に言う。

「やめてぇ…! 言わないでぇ…!」
乃南が言う。

(恥ずかしい…! 結局…お乳なんだ…!)

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