Hカップお嬢様乃南ちゃん
わたる:作

■ 52

「はぁ…」
乃南は小さくため息をつきながら学校へ向かっている。
あの乃南ファンクラブから受けた恥ずかしいインタビューから三日がたった。
この三日間はいつものように男子たちに制服の上から巨乳をジロジロ見られたものの、呼び出されてイタズラされる、ということはなかった。
「今日も何もされないといいけど…」
乃南がきれいな黒髪から滴る汗をぬぐいながら呟く。
腕で汗をぬぐうと夏服をはち切らんばかりの巨乳がいっそう強調される。
「ん…あっ…!」
乃南がその巨乳に釘付けになっている通行人の男性たちの視線に気づき、慌てて胸を隠し、歩調を速めて学校に向かう。
「やっ…! 朝からお乳見られた…!」
乃南が恥ずかしさに顔を伏せながらいつもの校門をくぐった。


「ふぅ…やっと終わった…」
六時間目が終わり、乃南が呟く。
「はやく帰ろうっと…」
男子に目をつけられないうちに、と乃南はそそくさと学校を出た。

「よかった…今日も何もされなくて…」
乃南は帰路に着きながら呟いた。
「お乳じろじろ見られるのは恥ずかしいけど…制服着てるし…ガマンできるし…」
呟きながら乃南は歩く。人通りの少ない道であるため、堂々と巨乳をゆさゆさ揺らして歩く。
「ふぅ…夕方なのに暑いなぁ…」
乃南が呟いた時だった。
ぴらっ、乃南は太ももが風が当たるのを感じる。
「えっ…!? いっ、いやぁっ!」
乃南は振り返り、悲鳴を上げる。

男子生徒が乃南の背後からスカートを捲り上げていた。
「や…やめて…!」
乃南が男子の手を振り解きスカートを直す。
「やぁ、乃南ちゃん」
男子が言う。
その後ろには乃南ファンクラブの面々がいた。
「やっ…! つけられてたの…?」
乃南が身構えながら呟く。

「乃南ちゃん、あんなに早く帰っちゃうなんてつれないね」
「今日もパンツは白かぁ…へへ…」
「今日もでっかいおっぱいしてるねぇ…ゆさゆさ揺らしちゃって…」
男子たちが言う。
「やん…! 今日は…なに…?」
乃南が胸を隠しながらおずおずと尋ねる。

「今日は僕たちから乃南ちゃんに課題を出そうと思ってね…」
男子の一人がニヤニヤしながら言った。

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