Hカップお嬢様乃南ちゃん
わたる:作

■ 53

「え…? なに…? 課題って…?」
身構えながら乃南がおどおどと答える。
「うん、簡単な課題だよ、乃南ちゃん」
「やるかやらないかは乃南ちゃんが決めていいけどね」
男子たちが言う。
「えっ…? やらなくてもいいの…?」
乃南が訝しげに呟く。
「ただしやらなかったらこないだのおっぱいインタビューのビデオを学校の他の奴等に見せるけどね」
男子の一人が嬉しそうに言う。
「そ、それはダメ! どんな課題なの…?」
あんな映像をこれ以上他の人に見られるわけにはいかない。乃南は慌てる。
「それはやるかやらないか決めてもらった後だよ、乃南ちゃん」
男子が乃南の予想通りの言葉を返す。
「うう…」
(どうせまた恥ずかしいコトさせられちゃう…でもあんな映像他の人にまで見られるのもイヤ…!)
しばらく乃南は考え、
「や…やります…っ…」
乃南が小さな声でしぶしぶ言う。

「おお〜! いいね、乃南ちゃん!」
「おっぱいのデカさもいいけどノリもいいね〜!」
男子たちがはやし立てる。
「んっ…! 好きでやるんじゃないのに…!」
乃南の心に悔しさがこみ上げてくる。
「さて、課題だけど…乃南ちゃん今日はもう夕方なのに暑いね、汗かいてるでしょ?」
男子の一人がたずねてくる。
「え…? 汗…? うん…暑いし…」
首をかしげながら乃南がおずおずと答える。
「だよねぇ、汗で乃南ちゃんの制服ちょっと透けちゃってるもんねぇ」
「う〜ん、やっぱりブラジャーも白かな?」
他の男子たちが言う。
「やっ! な…なんなの…?」
乃南が慌てて両手で制服を押し上げる巨乳と、滴る汗のせいでうっすら透けるブラジャーを隠す。

「というわけで乃南ちゃん、水浴びしてさっぱりしてきなよ」
男子がにやつきながら言う。
「え…? 水浴びって…それが課題なの…?」
乃南がさらに戸惑う。
「そうだよ、ただしあそこの公園の水道でね、ホースもついてるでしょ」
男子の一人が向こうの小さな公園を指差して言う。
「えっ!? あの公園って…!」
乃南が驚く。その小さな公園は数人の浮浪者が寝泊りをしていて、人はめったに近寄らない。
学校からも女子は特に近づかないようにと言われている。
「あんな所で水浴びなんて…」
乃南がうつむきながら言う。
「大丈夫だって、あそこは誰も通らないから見られないよ」
「やるって言ったんだからやるよね? 乃南ちゃん?」
男子たちが急かすように言ってくる。
「で…でも…水浴びってことは…」
(ハダカ見られちゃう…そんなの絶対ダメ…!)
乃南が恥ずかしそうに言う。この男子たちの目の前で水浴びをするようなことになれば全裸を見られてしまう。
「ああ、大丈夫大丈夫。覗いたりしないからさ」
「今回は何もいやらしい考えはないよ」
男子たちが白々しく言う。
「ほんとに…? の…覗いたりしない?」
乃南がこわごわ尋ねる。
「大丈夫だって、信用しなよ乃南ちゃん」
「あ、あとこれでカラダ洗ってきなよ」
そう言って男子の一人が乃南に石鹸を渡した。

「う…うん…じゃあ…絶対見ないでね…?」
(うかつに逆らえないし…ここは水浴びするしか…)
乃南が石鹸を受け取り、男子たちに言う。
「わかってるって、じゃあね乃南ちゃん」
「がんばってね…へへ…」
男子たちがニヤニヤと笑うのを不安に思いながら、乃南は公園へ足を進めた。


「いや…あんな公園でハダカになるなんて…」
乃南は重い足取りで公園へ向かいながら呟いた。
「覗かないって言ってたけど…絶対何か企んでるよね…」
信用できない、乃南は思う。
「ホームレスの人がいるんだよね…イヤだな…留守だったらいいな…」
乃南はうつむきながら祈るようにして呟く。見ず知らずの男にハダカを見られるなんて恥ずかしすぎる。
「いや…! 揺れないでぇ…!」
乃南の意思と裏腹に弾む恥ずかしい巨乳を抑えながら歩いた。

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