鬼の飼い方
鬼畜ヒスイ:作

■ 檻ノ参・飼い鬼の刻印3

 寂しくて、切ないこの思いを、どこにぶつければ良い。どうやって、無いものを満たせば良いのか。
 クイナには分からなかった。
「服、洗わなくちゃ……」
 着替えるだけ着替えて、洗濯することを忘れていた衣類をボストンバックから取り出す。胸にポッカリと開いた、空洞を誤魔化すために。
 しかし、神様は皮肉にも誤魔化すことを許してくれなかった。使った服とまだ使っていない服をより分けているところで、それを見つけてしまったのだ。
 どこにでも売っているような、まるでセンスの無い毛糸のワッチ帽。綱吉が、間違えてバックに放り込んでしまったのだろう。この世界で唯一、彼の匂いを残した帽子。
「ちゃんと、洗ってるのか……? 汗臭いぞ、馬鹿……」
 まだ一日も経っていないというのに、懐かしく思えてしまうその香り。初めて彼の布団に潜り込んだときも、その香りがしていた。
「…………」
 ゆっくりと、帽子に鼻を近づけて匂いを嗅ぐ。
 傍からみれば変態の何者でもないが、今ここにクイナを見ている人間はいない。誰も、いない。
 だから、洗濯をするのを止めてベッドの上に座り込む。
 帽子から漂う汗の匂いを胸いっぱいに溜め、手をゆっくりと太腿の間に持ってゆく。
 制服のプリーツスカートを捲くり、露になった純白のショーツの上から恥豆を擦る。
「ふあぁッ……」
 三日ばかりの躾で、すっかり敏感になってしまった感覚で思わず嬌声を上げてしまう。ほんの少し触れただけだというのに。
 別に声を抑える必要もなにのだが、ついつい自宅であることを考えて息を潜める。
 もう一度、堅くなり出した恥豆を擦った。
「ぅッ……ハァ」
 帽子を持った手で口を押さえながら、何度も、何度も愛撫を続ける。
 ジンワリと染みを作るショーツ。恥豆から下に指を滑らせて、湿った部位を押さえつけてみる。
「…………」
 また嬌声になりかけた喘ぎ声を殺し、圧迫する力を強めていく。
 布の上からでは満足できないと知るや、ショーツに手を突っ込んで割れ目に指を突きこむ。
「あぁッ! い、いや、そんなところ掻き回しちゃ駄目ッ」
 自分の手が、指が、愛しい彼の物に感じられ、いるはずも無い男に訴える。
 だが、彼はクイナの言葉など聞く耳も持たず割れ目を押し広げる。
 蜜に濡れた恥壷を、円を描くように広げ。続いて二本の指でパックリと膣の奥を曝け出す。
「いやぁ、そんなとこ見ないで……恥ずかしい……」
 赤黒く染まった膣は、肉壁を擦られれば擦られるだけ蜜を滴らせる。そこへ、三本目の指が滑り込む。
 一本入るのが精一杯だったはずの恥壷が、何の抵抗もなく三本目を飲み込んだ。
「あ、あんたがこんなんにしたんじゃねぇーかッ。その、チ、チ○コで……」
 クイナの痴態をからかう男に、強がりで反論する。誰かが言ったわけでもないのに。
 それを聞いた男は、おぼろげに口元を吊り上げる。

 怒ったわけでもなかろうが、クイナを虐めるために肉壁を強く擦り始めた。もっとその痴態を晒せ、とばかりに奥へと指を突き進める。
「あ、はぁ、はぁ……だめ、そんなに強くしたらうッ……」
 抗議しようとするクイナを、男は一番感度の良いところに爪を立てて黙らせる。既に、体の隅々まで貪られ、どこが弱点なのかを知られていた。
 快感に耐え切れなくなったクイナはベッドに倒れこみ、手まで愛液に塗れながら自分の恥壷を弄くり続けた。
 まだ足りない。どれだけ強く、どこを愛撫したところで躾を受けている時の快楽は得られず、男の肉棒を突き入れられた時のように達することが出来ない。
 壊れるぐらいに恥壷を掻き回しても、蜜が溢れるだけで絶頂への道は現れなかった。
「もっと、もっと強く。ふぅッ……うぅぅ……胸も触って……」
 顔の前に帽子を置いて、制服もブラジャーも強引に捲って双丘を揉む。
 膨らんだ乳房を指で擦り、時には抓みながら引っ張ってみた。
 脳神経に訴えかける痛覚が快楽を呼び覚まし、体が熱く火照りだした。両手が執拗にクイナの恥帯を嬲る。
 骨髄を上りだす快感。
 大きなもの、小さなもの、快楽の波が繰り返し自律神経を刺激する。

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