桜怜ちゃんグラマラスデイズ
わたる:作

■ 22

「いや……見せたくない……!」

桜怜が男子たちに背を向けたまま呟く。こんな姿を写真に撮られたら……

ピリっ……

「え……?」

桜怜の耳元で小さな音が鳴る。ふと横を見ると……

「え……!? だ……だめ……!」

パンパンに薄い生地を押し上げる桜怜の巨乳に耐えられず、肩紐が千切れかかっている。
桜怜が深呼吸でもすればちぎれてしまうかもしれない。

「だめ……! 早く……行かなきゃ……!」

桜怜はとにかく男子たちに囲まれたこの場所から逃げたかった。

「行かなきゃ……補習始まっちゃう……」

桜怜は意を決し、男子たちの方に振り向く。すると……

「いやっ!」

桜怜が見たのは下卑た目で水着の桜怜を見つめる男子たち。
興奮しきった目で携帯を桜怜に向ける者もいる。

生地が食い込み、丸見えに近い大きなお尻。はっきりと分かるくびれたウエスト。
そして今にも水着をはちきろうかという爆乳。
さらに桜怜の羞恥と少女の色気にまみれた顔……

その全てが男子たちを興奮させる。

その視線に、桜怜は少したちすくむ。

「だめ……見ないで……!」

桜怜が呟き、急ぎ足でプールサイドへと向かう。


「すげ……いいモン見た……!」
「桜怜ちゃんの生着替え……!」
「やった……! お尻撮れたし……!」
「でもおっぱいは見れなかったな……」
「ばーか、簡単に見れたら面白くないだろ」

桜怜が出て行き、男子たちが口々に言う。

各々が自分の携帯で撮った戦利品を見て下卑た笑いを浮かべている。

「お前勃ちすぎだろ……!」
「しょうがねぇだろ、あんなの見せられたら……」
「まぁ確かにな、すごいおっぱいだよな……」
「水着ちぎれるんじゃねーの?」

下品な話で盛り上がる男子たち。
全員、海パンが破れそうなくらいテントを張っている。

「俺もうだめだ……ここで抜いてやる……」

一人の男子が桜怜の写真を見ながら海パンに手を突っ込む。

「おいおい、まだはやいぞ」

他の男子がたしなめる。

「まだためとけ、もっといいものが見れるぜ……」

ニヤニヤと、男子たちは桜怜が出て行ったプールサイドへのドアを見つめた。

もうすぐ、補習が始まる。

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