桜怜ちゃんグラマラスデイズ
わたる:作

■ 57

「おっ! きたきた〜!」
「うっひょぉぉ〜!」
白の体操着にブルマ姿の桜怜がコートに現れた途端、男子達がいつもの下卑た笑いとカメラで出迎える。

「ほら…着替えてきたわ…。やるなら早くやろうよ」
桜怜は薄い体操着によって一層強調された爆乳にいつものように浴びせられる視線に耐えながら気丈に言った。

「う…うわ…! オッパイ盛り上がりすぎて体操着破れそうじゃん…!」
「何回見てもすげぇわ…! へへ…!」
「一体何カップあんだよ…!」
「たまんねぇぇぇー!」
男子達が興奮を高め、口々に声を上げる。
男子たちの海パンの下の勃起がより大きくなった気がした。

「あん…! もうっ…!」
桜怜は腕で胸を庇いたい衝動に駆られたが、これからの勝負の前にひるんではいけない、と必死に耐える。
この期に及んでビデオカメラで桜怜の様子を撮影している者もいる。

「も…もう! おっぱいの事はいいから! いつまでも見てないではやくしてっ!」
事を進めようとしない男子達に耐えかね、桜怜が少し大きな声で言う。

「はいはい…じゃあ早速はじめますか。桜怜ちゃんは何枚脱いでくれるのかな?」
1人の男子が桜怜にラケットを手渡しながらからかうように言う。

「ぬ…脱ぐ気なんてないんだから! ゼッタイ見せないし…!」
桜怜はラケットを受け取りながら男子達を見据え、気丈に言う。

「お〜、頑張れ桜怜ちゃん!」
「ハダカになるまでやってよ…へへ!」
「うひょぉ〜…! おっぱいデカすぎ〜!! 歩いただけでボインボイン…!」
他の男子が桜怜に卑猥な言葉を浴びせながらコートの外に掃ける。

(ゼッタイにハダカなんて見せないんだから…! 体操着見られるくらい恥ずかしくないんだから…!)
男子達の言葉に耳を貸さず、桜怜はラケットを握り締めて反対側のコートへ向かう。
男子達の言うとおり大きすぎる胸が歩くたびに弾むが気に留めない。

そしてコートに入り、ネット越しに反対側にいる最初の対戦相手を見る。
小太りで運動がそうできるとは思えない。他の男子もそう体格はよくない。
「ゼッタイ勝つんだから…!」
桜怜はラケットを力強く握り、呟いた。

「がんばれ〜、桜怜ちゃん!」
「そのデカパイ揺らしまくれ〜! へへ…」
男子たちは桜怜のコートの周りを取り囲み、桜怜の戦意を削ぐように野次をとばす。
いつもどおりカメラを向けている者もいる。
「もう…! そんなことばっか…! こんなのまで撮ってなにが楽しいのよっ…!」
桜怜は一瞬キッとカメラをにらみ付け、正面のコートに向き直った。
相手の男子のサーブからはじまるようで、向こうではすでにシャトルを打つ体勢になっている。

「さぁ始めるよ…桜怜ちゃん、準備はいい?」
審判を勤める男子がニヤニヤしながら桜怜に呼びかける。

桜怜は小さく一つ頷き、ぐっ、と豊満なヒップを突き出しラケットを構えた。
ただでも小さく薄いブルマがさらに食い込み、桜怜のお尻の大きさを際立たせる。
「うっひょ〜…!! ケツ食い込んでる…!」
「すげぇお尻…ブルマ破けんじゃない?」
「パンパンのムチムチだ…! マジでたまんね…!」
男子達が桜怜の背後でその豊満なヒップに釘付けになりながら言う。

「こんなの好きなだけ見ればいいじゃない…! やられてばっかじゃないんだからっ…!」
桜怜がラケットを構えながら呟く。

「じゃ…スタート!」
審判の男子が片手を挙げながら言った。勝負開始だ。

「ほいっと!」
対戦相手の男子が掛け声と共にサーブを放った。シャトルは大きく放物線を描いてゆっくり桜怜のコートに入ってくる。

「あ…! 前に落ちちゃう!」
コートのやや後ろに立っていた桜怜は瞬時にばっ、と前へ走る。

「おおおっ! やべぇ乳ゆれっ!」
「すげぇ! デカすぎ! デカすぎ!」
ギャラリーたちが弾む桜怜の爆乳に目を奪われ歓喜の声を上げる。
同時にパシャパシャ、と携帯やデジカメのシャッター音が桜怜を襲う。

「きゃああ!」
桜怜は何とかシャトルを打ち返すも男子たちの声と視線に負け、嫌というほど弾む爆乳を両腕で抑えてしまう。
桜怜の打球は何とかコートに入ったものの、あっけなく打ち返され、胸を隠したまま動けない桜怜の後ろにポトリと落ちた。

「よっしゃっ!」
相手の男子がガッツポーズを取る。周りの男子たちも歓声を上げている。
「まずは桜怜ちゃんの負け!」
審判が言う。

「うう…ダメ…!」
桜怜は地面にひざを着いた格好でまだ両腕で大きすぎるおっぱいを抱きしめている。
「ダメ…! こんなにおっぱい揺れるの周りから見られるなんて…!」
あんなに勝つ、と誓ったのにもう恥ずかしさに負けてしまった。桜怜の決意が揺らぐ。

「さぁ、どうする桜怜ちゃん? 一枚脱いで続ける? 降参する?」
男子たちがしゃがんでいる桜怜を見下ろしながらニヤけ顔で聞いてきた。
「もっとそのバカみたいにデカいおっぱい揺らしてほしいんだけどなぁ〜」
「もう…マジやべーよ…! マジたまんねぇ桜怜ちゃん…!」

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