桜怜ちゃんグラマラスデイズ
わたる:作

■ 59

「いくよ…ほいっと!」
男子が掛け声とともにサーブを打つ。正確に桜怜のコートの前よりに落としてくる。

「ぅ…んっ!」
ばっと桜怜が前へ走り、ぽん、と当てる程度だが何とかシャトルを打ち返す。

「うおお〜!」
「すげー、キモチわるいくらいボインボイン…!」
外野の男子たちの野次が聞こえてくる。

「やっぱりおっぱいが重過ぎるしジャマ…! 打ち合いになったら負けちゃう…!」
桜怜が息を少し荒くさせながら思う。

「うほっ…あの爆デカパイが目の前で…! すげっ」
対戦相手の男子が呟くのが聞こえた。そして桜怜が打った緩い羽根を楽々と打ち返す。

「あ…!」
桜怜が声を上げる。シャトルは大きく放物線を描いている。このままでは前よりにいる桜怜のかなり後ろに落ちてしまう。

「だ、だめっ!」
桜怜が慌てて後ろへ下がる。相手の男子が余裕で桜怜の弾むおっぱいに見入っているのが見えた。
「え…いっ!」
何とかシャトルに追いつき、桜怜が打ち返す。羽根は力なく向こうのコートへと飛ぶ。
「あ…! 今前に落とされたら…!」
桜怜はコートのかなり後方部分にいる。
相手はコートの前ギリギリに落とそうとしてくるだろう。

「はぁっ…はぁっ!」
息を荒くしながら力を振り絞り、全力で前方へと必死に桜怜は走る。
外野の男子も対戦相手も桜怜のぼいん、ぼいん、と暴れるおっぱいに釘付けになっている。

「ほいっと」
男子が軽くシャトルを打ち返す。
「え…?」
桜怜は相手の目の前で立ち尽くした。
シャトルはぽとり、とさっきまで桜怜が立っていたコートの後方部分に落ちた。

「はい、桜怜ちゃんの負け〜!!」
「いやいやナイスファイト桜怜ちゃん! ものすげぇ揺れようだったよ!」
外野の男子たちが歓喜の声を上げる。

「いや〜最高だったよ! あんなに目の前でおっぱい揺らしてくれるなんてさ…前後にふってやったかいがあったよ…へへ」
対戦相手の男子が立ち尽くす桜怜に言う。
「そんな…! ま…負けちゃったの…!?」
桜怜はその場にへたりこんだ。
「く…悔しい…! あんなにおっぱい見られて…!」

「さ、桜怜ちゃんどうする? 一枚脱いで続ける? それとも降参?」
男子たちが桜怜の周りに集まり、尋ねてくる。
「ここは脱ぐでしょ〜、桜怜ちゃん」
「まだまだその超デカパイ揺らして見せてよ…」
男子たちが形勢逆転、とばかりにはやしたてる。

「やだぁ…! もうイヤぁ…!」
おっぱいをさんざん揺らして見せ、結果的におちょくられるような負け方をして桜怜はかなりのショックを受けた。
負かしてやりたい、という悔しさとこれ以上見られたくないという恥ずかしさが入り混じる。
桜怜はしゃがみ込みながらも涙目できっ、と男子をにらんだ。

「お、その顔はまだやる? そうこなくっちゃ」
「次は俺にやらせろ! 正面であの揺れを見てぇ〜!」
「次は俺だよ! もっと揺らしてやっから!」
男子たちが口々に言う。

「うう…! みんなしてわたしのおっぱいバカにして…!」
桜怜の悔しさが増し、無くしかけた戦意が少し戻った。

「言われなくったってやるんだからっ! 脱げばいいんでしょ…っ!」
桜怜は強めの口調で言い、すっと立ち上がった。
上と下どちらを脱ぐか一瞬迷うが、今汚されたブラジャーを晒してしまうと完全に戦意を失ってしまうと思った。
(おっぱいの方が見たいんでしょっ…! ゼッタイ脱いであげないんだからっ…!)
そして中腰になり、ブルマに両手をかける。
豊満なヒップに食い込んだブルマを直しつつ、少しずつ下に引き下げていく。

「おぉ、ブルマからいきますかぁ…」
「うひょぉ…」
桜怜の周りを取り囲む男子たちは口をあけたまま桜怜の姿に見入っていた。
だんだんムチムチのお尻を覆う純白のパンツが露になってくる。

「いやぁっ!」
どうせなら男子達をにらみながら堂々と脱いでやろう、と思っていた桜怜だが、あまりにも下卑た視線で四方から見下ろされている威圧感に
悲鳴を上げ、うつむいてしまった。

「うぉぉぉ…た、たまんね…」
「うぉ〜…!」
桜怜の背後からはさらに興奮したような感嘆の声が聞こえる。

桜怜は背後の男子たちにヒップを突き出すような格好でブルマを脱いでいた。
男子達の興奮しきった鼻息が大きなお尻に当たるくらいの近さに顔を持っていっている者もいる。

「やんっ!」
桜怜が小さく悲鳴を上げ、ブルマを一気に引き下げ、足から抜き取った。

「うぉぉ〜い…桜怜ちゃんパンツ丸出しだ…!」
「いいねぇ、白! さ、最高だよ…!」

男子達の視線が桜怜の下半身に注がれる。
豊満なヒップに食い込むシンプルな純白のパンティ。汗でところどころにシミができている。

「…っ!」
桜怜は男子の歓声を無視し、脱いだブルマを畳んでカバンの上に置いた。
「パンツなんか全然恥ずかしくないんだから…!」
桜怜は気丈に呟く。事実服の上からであってもおっぱいを見られるよりはパンツのほうが幾分マシだった。

「ちょ…ちょっと! いつまでも見てないで続きはっ…?」
いつまでもまじまじと見ている男子達に桜怜が強めの口調で言う。

「へへ…怒らなくてもちゃんとやるってば、桜怜ちゃん」
「なんか桜怜ちゃんえらく堂々としてるね、恥ずかしくないの? パンツ丸出しでさぁ」
男子達がいつものように茶化す。

「こ…こんなのさっきまでのブルマと別にかわんないし…! 見たいなら見ればいいでしょ…!」
桜怜はうつむきながらもはっきり男子に聞こえるよう言い放った。

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