隷属姉妹
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■ 第3章 翻弄される姉妹9

 笠原は、恵美の乳首から手を離し、指先で優しく撫で始める。
 恵美は強い痛みから解放され、柔らかな快感に変わった事で、許されたと思い安堵した。
 だが、笠原はそんな恵美に
「よし、今お前が言った事を、もう一度俺の目を見て報告しろ」
 静かに命令する。
 恵美は一瞬の安堵から、再び恥辱の底に叩き落とされ、愕然とした。
 大きく目を見開き、笠原の顔を見詰める。
 しかし、笠原はどんな事を言っても許してくれる筈が無い。
 いや、それどころか更に悪い状況にしか成らない。
 恵美の見開いた両目から、涙がボロボロと溢れ
「私は…妹の好美に…、初めて…オ○ンコと…クリ○リスを舐められ…、処女のくせに…気持ち良くて…、逝きました。私は…好き者の…変態です…」
 激しく泣きじゃくりながら、笠原に報告した。

 笠原は、恵美の涙の報告を受けて、再び哄笑し
「よ〜し。良く判ったぞ。お前が好き者の変態なら、それに相応しい扱いをしてやろう。そうだな、先ずお前を初めて逝かせてくれた者に感謝を示せ。そして、お前に相応しい格好にして貰え」
 恵美に更なる屈辱の命令を下す。
(そ、そんな…。まだ、これ以上私にさせるつもりだったの…。なら、逆らったのと何も変わらない…)
 恵美は泣き顔を更に歪め、懇願の表情を作るが、笠原の表情の奧に悪意を感じ、言葉を呑み込む。
(ま、待って…。今の目は…、私が弱音を吐くのを待っている目…。ここで、私が何かを言ったら、それを盾に何かもっと酷い事を要求するつもり…。そうよ、絶対そうよ)
 恵美は、笠原の真意を読み取り、項垂れながら身体を起こし、好美に向き直る。
 笠原はそんな恵美を見下ろし
(おっと、気が付いたか…。ちぇっ、顔に出てたか…。まぁいい、取り敢えずこいつを完全に屈服させるか…)
 自分の顔を撫でて、気を引き締め直した。
 笠原は恵美の予想通り、この機を利用して一挙に好美と愛美も屈服させようと企んでいたのだ。
 だが、恵美に勘付かれ企みは、未然に防がれてしまった。
 しかし、それは恵美が更に責められる結果となり、恵美にとってはどちらも地獄以外無かったのだ。

 好美に向き直った恵美は、テーブルに腰を掛けたまま頭を下げようとしたが
(はっ!いけない。このままじゃ、またあの人に言い掛かりを付けられてしまうわ)
 笠原の性格を考え思いとどまり、気怠い身体を床の上に降ろした。
 床の上に座った恵美は、正座して姿勢を正し、深々と好美に頭を下げて
「好美ちゃん。お姉ちゃんを気持ち良くしてくれて、有り難う御座います。お陰で、初めて逝く事が出来ました…。お姉ちゃんは好き者の変態だから、好美ちゃんの手で相応しい格好にして下さい…」
 淡々とした口調で、感謝と依頼を告げる。
 笠原は恵美の態度を仏頂面で見下ろす。
(ちっ、開き直りやがったか…。こいつ勘が鋭いな…)
 恵美が取った行動は、笠原が因縁を付ける事が出来無い程、従順で命令通りだったのだ。
(まぁいい、多少面白味は無かったが、こいつは俺の性格を考えて、自分から行動した…。今のところは、それで良いだろぅ…)
 笠原は気を取り直して、恵美に元の姿勢に戻るよう命令し
「好美、さっきの続きだ。恵美のクリ○リスを剥いて遣れ」
 好美にも命令を下した。
 好美に命令を下した笠原は、次に愛美を呼びつけ指示を出す。
 愛美は大きく頷いて、嬉しそうにリビングを出て行った。

 恵美はノソノソと身体を持ち上げると、テーブルの上に再び仰向けに寝そべり、両足を抱え込んで開く。
 好美も身体を恵美の前に移動させると、股間を覗き込んでクリ○リスに触れた。
 恵美のクリ○リスは、最大時より少し小さく成っていたが、好美が優しく触れて硬さを取り戻し始める。
 好美は恵美のクリ○リスの包皮を一生懸命剥こうとするが、ピッタリと覆い被さった包皮が、簡単に剥ける訳は無かった。
「ぐっ…、つぅ〜…、あっ、あいぃ〜っ…」
 好美が皮を捲ろうとするたび、恵美の口から苦痛の呻きが漏れ、クリ○リスがドンドン小さく成って行く。
(あっ、あっ…どうしよう…。ドンドン小さく成ってる…)
 好美は泣きそうな顔で、恵美のクリ○リスを見詰めながら、オロオロとしていた。

 そんな2人を見ていた笠原の脳裏に、師長で有る中里の顔が浮かび
(ちぃっ!このままじゃ、クリ○リスを傷つけて、中里さんに怒鳴られちまうか…)
 笠原は、敏感な部分の極度の攻めを中里に止められていたため、好美の行動に舌打ちし
「ちぃ、どいてみろ…」
 好美を払いのけて、恵美の股間に移動した。
「こうやって剥くんだよ!」
 笠原はいきなり恵美のクリ○リスに、両手を伸ばすと爪を立てて、包皮とクリ○リスを摘み、強引に引き剥がした。
「ぎひぃーーーーっ!が、が、ぐぅうぅ〜〜〜っ」
 恵美はあまりの痛みに目を剥いて、悲鳴を上げる。
 だが、笠原はそんな恵美にお構いなしで、裂けた部分に爪を入れ、グイグイと押し広げた。
「がいっ、ががぁーっ、ぎ、ぐぅ〜っ」
 恵美は歯を食いしばり、頭を左右に振って激痛を訴える。

 笠原が恵美のクリ○リス包皮を剥き終えると
「おら、この縁にさっき渡した接着剤を塗れ。塗り終わったらこうやって爪で押さえ込むんだ」
 好美に細かい指示を出して、その場を明け渡した。
 恵美の腹部は大きく波打ち、そのリズムと同じ激しい呼吸が漏れている。
 恵美の反らした顔は、涙と鼻水でグチョグチョに成っていた。
 好美は恵美の苦痛にのたうつ顔をズッと見続け、蒼白な顔で姉に同情する。
 だが、どれ程同情しようと、その姉に更なる苦痛を与えるのは、他ならぬ自分だと思い出し、唇を噛んで項垂れた。

 項垂れながら恵美の股間に移動した好美の耳元に、笠原がソッと顔を近付け
「お前が従順なら、もっと優しくして遣れたんだがな…。可愛そうな姉ちゃんだな…」
 好美の取り続けている偽の服従を暗に示唆し、うそぶいた。
(あ、あんな乱暴にしたのは、私のせいだって言うの…。私が嘘を吐いてるせいで…、お姉ちゃんが酷い目に逢ったの…)
 好美は反射的に顔を上げ、驚いた表情で笠原を見詰める。
 笠原はニヤニヤと笑って好美を見詰め、嘲笑うように鼻で笑うと、顎をしゃくって行動を促した。
(な、何…。今の笑い…。さっきの言葉は、嘘なの?本当なの…)
 好美は笠原の笑いで、言葉の真意を煙に巻かれ、困惑してしまう。

 笠原の言葉は、当然嘘である。
 恵美のクリ○リスを乱暴に剥いたのは、恵美が好美に依頼した時の開き直りが原因で、その時点では好美の事など全く気にしていなかった。
 ただ、好美と場所を入れ替わる時に、好美の表情に強い同情が見えた為、それを逆撫でる為だけに言った言葉だった。

 元々笠原は狡猾だが、計画性の有る方では無い。
 思い付きの狡賢さだけで、深謀遠慮を巡らせられる程、先見性が無いのだ。
 それ故ボロを出し、警察の厄介に何度も成っている。
 だが、この時の笠原の言葉は、笠原の思惑以上の効果を好美の心に与えた。
 それは、好美の性格から来る物が強かったのだが、[嘘を吐いて自分1人が苦しみから逃げている]と言う意識が根底にあり、それ故、恵美に行われている、笠原の酷い仕打ちが[本当は自分も受けるべき事]と思えて仕方が無かったのだ。

 そんな、好美の心を笠原の言葉がピンポイントで貫いた。
(私が嘘を吐いたから、お姉ちゃんが酷い目に逢ってる…。じゃあ、嘘じゃなければ、お姉ちゃんは酷い目に逢わないの…。ううん…、そんな事無いわ…あいつは、絶対同じ事をする筈…。でも、もしさっきの事が本当だったら…)
 真面目過ぎる好美は、その事で深く傷つき、葛藤を抱くようになる。
 この後、笠原が植え付けた葛藤の種は、好美の中で大きく芽吹き、ジレンマの花を咲かせる事に成る。

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