隷属姉妹
MIN:作

■ 第4章 突き付けられる選択5-3

 しかし、どれ程刺激しようと、どれ程指を押し込もうと、大きく成る疼きの中心には、届かない。
(ダメ…、届かない…。一番強い所に…、指じゃ…、届かないの…。ダメ!おかしく成っちゃう…!)
 初めてのアナルオナニーで、アナルやクリトリスや乳首の疼きは鎮まるも、身体の奥底で強く成って行く子宮の疼きが浮き彫りにされるだけで、満たされぬ快感が大きく成り疲労感だけがドッと押し寄せる。
 グッタリとして身を投げ出し、荒い息を吐く恵美の目から、ポロポロと涙が零れ落ち
「何なのこれ…。私の身体、どうしちゃったの…。何でこんなに疼くの…」
 呟き啜り泣く。

 暫く打ち拉がれた恵美が、ユックリと身体を起こし、色濃い焦燥感の浮かぶ顔で立ち上がり、項垂れながら新しい下着を身に着け、洋服を身に纏うと、愛液と潮を拭ったバスタオルを手に、部屋を出て行く。
 1階に下りてリビングに入ると、ほんのり桜色をした顔の愛美が、お尻を床に着く正座姿でへたり込んで、呆けた視線を中に漂わせている。
 不思議に思った恵美が首を傾げながら
「どうしたの愛美?」
 声を掛けると、愛美はビクリと身体を震わせて振り返り、驚き引き攣った顔で恵美を見詰め、直ぐにサッと立ち上がって身体の正面を恵美に向け、両手でスカートのお尻を押さえながら
「な、何でも!何でも無いよ!何もしてないよ!」
 恵美に告げ、サッと俯いて
「宿題して来る」
 言いながら逃げるように駆け出した。

 恵美は、呆気に取られて見送り、視線を愛美がへたり込んでいた場所に向けると、愛美がへたり込んでいた場所が、テラテラと濡れ光っている。
 恵美は、大きな溜息を一つ吐き
「本当に子供なんだから…。ちゃんと、身体を拭いてから、服を着なさいってあれほど言ってるのに…」
 ボソボソと呟いて、フローリングの床を手にしたバスタオルで拭う。
 この時、恵美が普通の状態だったなら、愛美の異変に気付き、その床を濡らす液体に手で触れ、確かめて居た筈だ。
 そうすれば、愛美の行動にも気付き、自分の身体の変調と合わせ、笠原が何かをした事にも気付けた筈で、某かの手段は講じられたかも知れない。
 しかし、強い疲労感と焦燥感に支配された恵美は、注意力が落ちており、フローリングの水気をバスタオルで拭い取ってしまう。
 その床を濡らす液体が、既にバスタオルに含まれている物と同質の物で有り、愛美も笠原に毒されている事実に気付くのを遅らせる羽目となる。
 そして、その気付きの遅れが、致命的な結果を生む事も、この時の恵美には知る由も無かった。

◇◇◇◇◇

 夕食の仕度を終え、笠原を呼びに行くと、笠原はベッドの上で大の字に成り、いびきを掻いて居た。
 その笠原の股間で息づく物が存在を主張し、グッとパジャマの布を押し上げ、テントを張っている。
 恵美にとって、それは、それ程珍しい光景では無い。
 朝の検診で病室を回れば、ちょくちょく目にする物で、生理現象の一つだと理解している。
 だが、この時の恵美の反応は、いつもと違っていた。
 ドクンと心臓が強く脈打ち、直視でき無いが目の隅から離せず、キュンと下腹部の中心が収縮する。
(えっ!何?ヤダ、どうして…)
 自分の行動と身体の反応に驚き、戸惑うと
「おう。もう飯か?」
 笠原があくびをしながら伸びをし、問い掛ける。

 恵美は、サッと視線を反らせて頷きながら
「はい、ご用意できました。こちらでお召し上がりに成られますか?」
 自分の表情を笠原に見られぬよう問い掛けた。
 媚薬で敏感にされた身体を愛美にまさぐられ、疼き始めた快感から目を逸らし、押し殺しながら食事の仕度をしていた愛美の身体は、ずっと燻りその身の内側から炙り続けていた。
 その燻っている身体が、突き抜けるような快感を与えた笠原の勃起チ○ポを見てざわつき始め、恵美はその事実から目を背けるように、顔を無意識に伏せたのだ。
 恵美の行動の意味に気付いた笠原は、内心で小さく笑いながら、上体を起こして、両手を肩の高さに上げ
「飯は、みんなで食うモンだ。連れてけ」
 恵美に命じると、恵美は俯いたままベッドに近付き、視線を合わせる事無く笠原の身体に腕を回す。

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