隷属姉妹
MIN:作

■ 第4章 突き付けられる選択8-2

 電池交換を終えると、笠原はニヤニヤしながら
「罪を償うチャンスをやろうか?」
 好美に問い掛けると、好美は床を睨んだまま
「要りません」
 即答で笠原の申し出を突っぱねると、笠原はフフンと鼻で笑い
「なら、明日はその格好で学校に行くんだな」
 好美に言い放つ。
(くっ、卑怯者!最初から選択権なんか無いじゃない)
 好美は床を睨み、奥歯を噛み締めて
「申し訳有りません!罪を償う機会を下さい!」
 笠原に懇願する。

 笠原は、小さく鼻先で笑い飛ばし、右手を伸ばして好美の滑らかな尻朶を撫で
「素直さが足り無かった分、さっきより罰は重い。今から、俺はおまえの尻を10発叩く。おまえは、1発叩かれる度に大声で俺に謝罪しろ。同じ謝罪の言葉は、認めねえからな」
 好美に告げると、好美は嫌悪感と悔しさで顔をクシャクシャにし
「分かりました…」
 絞り出すような声で笠原に答えた。
 そして、好美が答えた瞬間、室内にバチィーンと大きな音が鳴り、好美の頭が跳ね上がり、腰砕けのように成って、お尻がガクリと落ちる。

 目と口を大きく開いた好美の顔が、ユックリと振り返り、何が起きたのかを理解した。
 笠原の手には、あのゴム警棒を平たくしたような鞭が持たれている。
 ゴム警棒は、線で衝撃を伝えるが、この鞭は面で衝撃を伝えるのだ。
 叩き付けた場所を包み込むように絡み、覆うように痛みを送り込む。
 驚く好美に、笠原はニヤニヤ笑い
「どうした?俺の手で叩いて貰えるとでも、思ったか?クソ生意気なおまえに、何でそんな事しなくちゃなら無ぇんだ?」
 言い放つと、好美はポロポロと涙を流しながら、何かを口にしようとしたが、グッと言葉を呑み込み、顔を戻して高足の四つん這いに成ると
「お願いします!」
 叫ぶように言った。

 笠原は、好美の行動をフフンと鼻で笑い、鞭を右手に持ち替えて振り上げ、勢い良く振り落とす。
 バチーンッと肉を打つ音が響き、[ひぐぅっ]好美の苦鳴が漏れ、ガクガクと膝と腰が揺れ、崩れ落ちそうに成った好美は
「生意気な態度!申し訳有りませんでした!」
 怒鳴るような謝罪を吐いて、踏み止まった。
(おうおう、頑張る無ぇ…。だが、どこまで保つか…。こいつは、それ程甘く無ぇぞ)
 ニヤニヤ笑いながら、鞭を振り上げ
「次は2発目だ」
 好美に告げると、好美は驚いた顔で振り返った。
「当たり前だろ。最初のヤツには、謝罪が無かった。1発ってカウントできる訳無ぇだろ、馬鹿」
 振り返った好美に笠原が吐き捨てると、好美は泣きそうな表情で顔を戻す。

 バチーン、バチーンと打擲の音が鳴り、好美の叫ぶような謝罪が重なる。
 1度叩かれた場所は、真っ赤に腫れ上がり、2度叩かれた場所は、青く染まり、3度叩かれた場所は赤黒く鬱血し、4度叩かれた場所は、汗腺から血が滲み出して赤い玉を作っていた。
 好美の尻朶は、一面赤黒く染まり、倍程の大きさに腫れ上がっている。
 身体中がガクガクと震え、全身にネットリとした汗が絡み付き、ハアハアと肩で呼吸し荒い息を吐いていた。
 必死に耐える好美を見て、笠原は半ば呆れ返る。
(こいつマジで強情だ…。5・6発で泣き入れると思ったが、マジで10発堪えるかも…)
 予想を覆す好美に驚いた。

 笠原は、そんな必死に堪える好美を見下ろし、右手を大きく振りかぶると
(最後の1発、ガツンと行くぜ!)
 酷薄な笑みを浮かべ、体重を乗せて尻朶の中心に思い切り叩き付ける。
 その日一番大きな鞭の音が鳴り、[ぐぎゃぁぁぁっ]と叫んで頭を仰け反らせ、全身を震わせてジョボジョボと小便を漏らしながら
「ごめんなさい!」
 一声叫んだ。
 暫く天井を見上げた姿勢でビクンビクンと痙攣する好美は、フッと糸が切れたように、その場に崩れ落ちる。
 余りの痛みで全身が硬直し、倒れ込む事もできなかったのだ。

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