隷属姉妹
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■ 第4章 突き付けられる選択8-3

 完全に気絶している好美を見下ろし、笠原は鼻で笑うと、アナル栓のリモコンを手にし、スイッチを入れる。
 だが、好美の身体がビクンと震えるだけで、意識を取り戻そうとしない。
 笠原は、小さく舌打ちし、電流を強め再度スイッチを入れると、[あ…ぐ…]掠れるような苦鳴を漏らし、力無く藻掻く。
 満身創痍の好美を見下ろし
「今日着てた下着と制服を着る事は許してやる。だが、それは明日の朝からだ。おまえは、今日一日その格好でいろ。それと、漏らした小便を直ぐに始末しろ」
 酷薄に言い捨て、無情な命令を下す。
 好美は、笠原の命令に身体を起こそうとするが、足腰が痺れたように成って、藻掻く事しかできない。
 それでも、笠原の命令を行わなければ、次にどんな事をされるか分からない、更に笠原は、こんな状態でも絶対に加減などしない。
 それを分かっている為、好美は必死に腕に力を込めて、這い進み自分の失禁の水溜まりに顔を近付けた。
 雑巾もモップも、この家の物は笠原の物で、好美が貸し出しを求めても、笠原が許可する筈が無いと分かっている好美は、自分の粗相を片付けるには、唇で啜り、舌で舐め上げるしか方法が無かった。

◇◇◇◇◇

 好美の掃除が粗方終わりかけると、恵美が帰宅して来た。
 笠原の部屋の扉がノックされ
「恵美、ただ今帰宅しました。何かご用件は御座いませんか?」
 恵美が声を掛けると
「おう、小便だ」
 笠原が告げ
「失礼します」
 言いながら扉を開けて、恵美の表情と動きが固まる。
 呆然とした顔で、室内を見詰める恵美に
「どうした?早くしろ」
 笠原が促すと、恵美は一つ深呼吸し
「これは、どうやってお求めに…」
 震える声で、笠原に問い掛ける。

 この家の家計をやりくりする恵美にとって、両親が使っていた思い出の家具や、お尻を赤黒く腫れ上がらせ、全裸で這いつくばって床を舐める妹より、何より重要な事だったからだ。
 恵美の問い掛けに笠原は肩を竦め
「俺が快適な看護を受ける為に、買ったんだ、文句は言わせ無ぇ。なに、金の事は心配するな、おまえの病院の共済組合がローンを組んでくれた。毎月天引きで払えば良い」
 恵美に告げると、恵美の身体がブルブルと震え
「そ、そんな…。本人の了承無しに…」
 呟くと、笠原は鼻先で笑い
「本人の了承もクソも、おまえの意志なんか関係無ぇ。これは、おまえが賠償する金で買ったんだ。おまえが払うのは当たり前だろ?ローンが嫌なら、一括で払えよ。まぁ、その金が有ればの話しだがな」
 嘲るような口調で恵美に言い放つと、恵美は一切反論できず、言葉を呑み込む。

 恵美は這いつくばる好美を見て、躊躇う表情を浮かべると
「早く便所に行って、取って来いよ。漏れちまうぞ!」
 驚く事に笠原自身が普通の溲瓶を要求し、恵美は慌てて踵を返す。
 今現在、笠原が使っている[溲瓶]は、恵美のアナルだった。
 恵美が笠原の股間を跨ぎ、アナルにチ○ポを収めて、放尿した物をトイレに捨てるのが、笠原の用便処理なのである。
 そんな姿を好美に見られたく無かった恵美が躊躇ったのだが、笠原が助けるように、恵美に言葉を掛けたのである。

 溲瓶を手に取り戻って来た恵美が、笠原のベッドに近付きながら、這いつくばる好美に一瞥をくれ
「又、笠原様に逆らったのね。痛い目に遭うのは、あなただけじゃ無いのよ。馬鹿な子」
 吐き捨てるように告げ、笠原の股間に溲瓶を当てる。
 笠原が小便をすると、いつもなら恵美が口に咥えて丹念に舐め清めるのだが、恵美は濡れティッシュに手を伸ばし、笠原の顔色を窺う。
 すると笠原は、小さく笑いながら顎をしゃくり、許可を出した。
 安堵と不安で胸をいっぱいにしながら、恵美は丁寧にチ○ポを拭き、溲瓶を持って部屋を出て行く。

 トイレに入り、扉を閉めると、途端に恵美の顔が悔しそうに歪み
「何を考えてるのよあの男!只でさえ、あいつの贅沢な食事で、切り詰めてるのに!」
 怒りを爆発させる。
 放り投げるように溲瓶の中身を便器にぶちまけ
「好美も好美よ!何で、あの男を逆撫でするの!私達は、我慢するしか無いって、あれほど言ったのに。これ以上、あの男の機嫌を損なわないで!今度は、どんな無理難題を言うか分からないのよ!」
 好美に対しても怒りを抱く。
 トイレの中で、地団駄を踏んで怒りを発散した恵美は、自分の心を落ち着け、何度も深呼吸して怒りを押さえつけ、トイレを出た。

 お尻を叩かれた好美は、股関節を動かすと、尻朶に激痛が走る為、立つ事も、這う事も、座る事もできず、笠原の部屋の片隅で、平伏するように蹲っていた。
 改めて好美の尻朶を見ると、鬱血が酷くほぼ尻朶全面、内出血している事が一目で分かり、血の玉があちらこちらに浮いて、繋がり合い滴って尻朶を斑に染めている。
 恵美は、まだ中学生の女の子に、[ここまでやるのか]と言う思いと、[ここまでやる男]と言う認識を頭に叩き込みながら、笠原に頭を下げて
「笠原様、このまま放置すると、一生残る痣に成るかも知れません。どうか、治療の許可を頂けませんか?」
 好美の治療を申し出ると、笠原は小さく鼻で笑い
「なら、こいつを使わせてやる。俺の使ってる経皮吸収型鎮痛抗炎症剤だ。打ち身や筋肉痛には、最高に効くぜ」
 恵美に軟膏のチューブを放り投げる。
 受け取ったチューブを見て、恵美の頬がピクリと跳ねた。
 笠原が放り投げた軟膏は、確かに経皮吸収型の鎮痛抗炎症剤だったが、インドメタシンがかなり混入されている物で、確かに効き目は強いが塗布した患部が、強い熱さを感じるのだ。
 更に、傷口が有れば刺すような痛みを感じる事もある。

 看護師である恵美は、一目でその薬品を見抜き、同時に笠原の意図にも気付いた。
(ここまでして、まだ虐めるの…)
 恵美は、心の中で憤りを感じるが、笠原が示して使えと言った以上、その薬を使うしかなく。
 目を伏せて笠原に頭を下げ
「お心遣い感謝します」
 感謝を告げて、好美に近付き
「痛いけど、我慢なさい」
 好美に言いながら、ゲル状の軟膏を腫れ上がった尻朶に塗り込む。
「ひぎぃぃぃぐぅぅぅぅっ」
 軟膏を塗った途端、好美の全身が強張り、ブルブルと震え、両手を握り込んでグネグネと身悶え
「|ひだい《痛い》!|あどぅい《熱い》!|おでぇぢゃん《お姉ちゃん》!」
 涙ながらに掠れた声で訴えるが
「自分が蒔いた種なんだから、我慢しなさい。それとも、一生残る痣を作りたいの?」
 冷たく言い放ち、患部に軟膏をすり込んだ。

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