梨華子と亜矢子
百合ひろし:作

■ 第二章 縞パン4

1時間―――。この動画も終わりが来た。正常位、騎乗位、後背位と続き、再び正常位に戻った。男性の腰の動きが早くなり、女性は何度か、
「イク、イクっ!イクッッ!!」
と叫ぶように言うと体を反らし、顔は完全に向こうを向き、乳房がブルンと揺れた。そして最後に大きく、
「―――うああっ!」
と言葉にならない叫びをあげ、崩れ落ち、ビクッ、ビクッと激しく痙攣した。男性はチ○ポを抜き、素早く女性の横に移動した。女性のマ●コはパンティのクロッチが再び優しく隠したが更に出て来た愛液により、ベチャベチャになり、それが却って卑猥さを醸し出した―――。
そして女性の縞パンティのリボンの周りに男性は射精し、それからゆっくりと女性の隣に横になり優しく乳房を撫でた。女性は暫く痙攣していたがおさまった後、ツインテールを撫でながら男性の方を向いて満足そうに笑い、キスをした所で動画は終わった―――。

亜矢子は動画を保存し、ブラウザを閉じた後、顔を両手で覆い、心臓の鼓動とそれに伴って早くなった呼吸を落ち着けていた。そして手の間から視線を落とすと、さっき一回スカートに手を入れて股間を触ったのでミニスカートが捲れ、パンティが少しだけ見えていた。更に股間は濡れているのは見て分かる位だった―――。


次の日―――。梨華子と亜矢子は約束通り買い物に行った。梨華子は、
「何買うかは聞いてなかったね」
と言うと亜矢子は、
「下着」
と恥ずかしそうに答えた。梨華子はそれを聞いて思った。小学生から中学生に上がった時は、大人の階段を上がる事を意識し、ブラジャーを着ける。中学生から高校生に上がった時は、更に可愛さやセクシーさ、好みが分かれていき自分の好きなものを求めていく。きっと亜矢子はその分岐点に立ち、何を選択するのかを見て欲しいのでは無いかと思った。
店に着くと亜矢子は、
「梨華子は何買うの?」
と聞くと、梨華子は、ボブカットを風に揺らしながら、
「かわいいミニスカートと上着」
と答えた。亜矢子は、
「そっち先に行こうか―――」
と笑顔で言った。

梨華子の欲しいと言ってたシャツとブラウスとジャケット、そしてかわいいフリルのミニスカートは全てあった。それを試着室で着たのを見ると亜矢子は、ドキッとする程梨華子が可愛く見えた。梨華子は実際着てみて更に気に入り、全て買う事にした。
それから亜矢子の欲しいと言った下着を探した。梨華子は、
「やっぱり中から可愛くしないとだよね」
と亜矢子の意図を理解していた。亜矢子はキョロキョロと見渡しようやく見付けた。予めネットで調べていたので自分に合うサイズのものがあるかどうかは知っていた。そして、その下着を手に取り、
「これが欲しかったんだ」
と言った。白地に水色の縞模様のブラジャーとパンティだった。値札を確認し、他にいくつか取り、それと一緒にレジに持って行った。その時に、水色以外の色の縞模様の上下セットの下着を確認した―――。


梨華子と亜矢子はクラスは離れていたが別々に帰る事はなく一緒だった。クラスにそれぞれ友達が出来、周りは新しい友達と帰るようになり、古い友達とは疎遠になり始める時期になった―――。
しかし、梨華子と亜矢子の仲はそんなものでは崩れない程強固なもので、逆に梨華子と亜矢子が中心になり、片方の友達がもう片方の友達とも交流が出来るといった極めて稀で理想的なグループになっていった。二人は意識などしていなかったのにも関わらず―――。
しかし、そうなればなる程逆に二人だけの時間はなくなり、再び『騎馬戦』は過去のものになりつつあった。
そんな時、二人だけの時間が出来た―――。
部活は中学時代に引き続き天文部に所属しているが、運動部代りに行っているスポーツクラブが一日機材と建物のメンテナンスの為臨時休業した。
初夏の強烈な日差しが差す中持ち掛けたのは梨華子だった。しかし、その日は家は梨華子一人にはならない。逆に亜矢子は一人になるので、亜矢子の家でやる事にした―――。
亜矢子の家に梨華子は上がった。亜矢子は梨華子にペットボトルの水を渡し、
「じゃあ、今日はすぐやる?」
と聞いた。今までは夜になってから始めたが亜矢子がいきなり言って来たので梨華子は理由を聞いた。すると亜矢子は、
「ほら、工事やってるでしょ。だから昼だけど暴れても平気」
亜矢子の住んでるマンションは立地の関係で昼よりも雨戸を閉めてしまう夜の方が『騎馬戦』には向いていた。
この日は亜矢子の部屋を覗ける位置にある歩道橋を工事しているのである。工事作業員が覗けるのではないか―――?ダストが飛散しないように網の様なもので覆われていてその中で作業しているので全く覗くことは不可能だった。
亜矢子はレースのカーテンを閉めて電気を消した。それでも部屋は勉強が出来る程充分明るかった。


二人は服を脱いで下着姿になった。梨華子は、
「あれ?亜矢子。オレンジは持ってた?」
と聞いた。亜矢子は白地にオレンジの縞模様のブラジャーとパンティを着けてた。しかも、この前の買い物で買った水色の色違い―――。あの時亜矢子が買ったものは見ていたので聞いた。亜矢子は自分とは逆に白一色で布の編み方で模様を形作ってる梨華子のかわいいブラジャーとパンティを見ながら、
「次の日に行ったんだ。梨華子に今日みたいな時に見せたくて」
と答え、アラームをセットした。梨華子は、
「そうなんだ―――凄く似合ってる。かわいいよ」
と褒めた。亜矢子は嬉しそうに笑った。梨華子は、床にしゃがんで、
「じゃ、始めよ。何かある?」
と聞いた。亜矢子は、
「2回連続で悪いんだけど―――。今回も私が勝ったら言うこと聞いてくれる?」
と聞いた。梨華子は、
「いいよ。でも亜矢子が条件を付けるなら―――」
と言った。亜矢子は、
「付けるなら?」
と聞いた。亜矢子は梨華子は全く条件付けは考えていなく、初めてやった時と同じ様にただブラジャーの奪い合いをしようとしていたのか、と思った。
梨華子は亜矢子が条件を付けてきたのは何かまた悩み事があるからではと瞬時に思った。この間はそれを告白し梨華子をひっぱたいた。梨華子自身もこのゲームは亜矢子のブラジャーを外したいけどそういう事を思うのは変態だからなのではないかという悩みから始めた物だった。元々そういう想いが色々絡むゲームなのである。
「―――私が勝ったら何があったか話して」
これが梨華子の条件だった。亜矢子は首を振った。
「駄目だよ。それじゃ、私は勝っても負けても良くなる。梨華子は逆に―――」
と言った後ハッとして口を押さえた。梨華子はニコッと笑って、
「やっぱり悩んでたんだ。いいんだよ。私は勝てば亜矢子の悩みを解決して満足する―――だから私が損するっていうのは嘘」
と言った。亜矢子にとってこの時の梨華子は輝いていた―――。
その時アラームが鳴った。

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