梨華子と亜矢子
百合ひろし:作

■ 第三章 快感4

亜矢子は思わず左手を顔から外し、ベッドの外へ何かを探す仕草をした。一瞬呼吸の為亜矢子の股間から愛液まみれの顔を外していた梨華子は、一回亜矢子から離れ、亜矢子の着ていた服を手に取った―――。青いフリル付きのミニスカートと絡みついたブラジャーだった。梨華子は一瞬、これらを着ていたのは何時だったっけ―――?と本気で思ってしまい少しおかしくてクスッと笑った。そして手探りしている亜矢子に手渡した。亜矢子は手に取るとそれを顔に押し付け、
「あ……ありが……とう」
と礼を言った。梨華子は元の位置―――亜矢子の股間に戻り、太股を押さえて再び顔を埋めた。
ピチャ、ピチャ、ピチャ……。
いやらしい音が鳴る。
「あんっ!あっ、あっ、あ、あ、あ、ああっ」
亜矢子は腰を動かし激しく反応した。それから梨華子の髪を両手で握り、股間に押し付けた。
「あ、あ、も、もっと……パンティ……グチャグチャにして……」
亜矢子は今言った意味は解っていたが言わずには居られなかった。もう既にかなりグチャグチャになっていたが、もっとやって欲しかった。それ位快感の坩堝に落ちていた。梨華子の手による愛撫や舌使いが初めてとは思えない程上手なだけでなく梨華子が、亜矢子には気持ち良くなって貰いたい、と思って強さとかやり方とかそれなりに自分で出来る限りに一生懸命やっていたからであった―――。
亜矢子の顔の上に乗っていたスカートは亜矢子が背中を反らし顎を上げた為滑り落ちた。亜矢子は梨華子の髪から手を離し、スカートを顔に押し付け、
「み、見ない……で……」
と言った。梨華子は股間から口を離し、
「大丈夫……、見ないから……」
と言った。亜矢子はスカートにブラジャーが絡まっていた事に気付くと、それをスカートから外し、スカートを顔に押し付けた後頭に巻きつけ、後ろで縛った。こうすればどんな体勢になってもスカートが顔から滑り落ちて表情が見られることは無い。しかし、目隠しの様に顔にブラジャー巻き付けている様で相当卑猥だった。もっとも誰にも見られていない―――、唯一見る事が出来る梨華子は見ないと言ったので梨華子の股間から乳房や顎、つまり頭の方向は一切見なかったから―――。
梨華子に見られていなくても亜矢子はその卑猥さに興奮した。手でツインテールをかきあげ、左手は梨華子の頭へ、右手は梨華子の左手を掴んだ。そして、梨華子の左手をパンティの横から中へ忍ばせクリトリスを直接触らせた。
「見ない……で。あっあっ、触るだけ……」
亜矢子はそういうと梨華子は、
「う、うん……めくって見たりは……しないから」
と答え、左手でパンティの形をなるべく崩さないように水平に、指をあまり曲げないようにしてクリトリスを直接愛撫しながら顔を押し付け、口でパンティの上から舌を這わせたり愛液を吸ったりした。しかし、次々と溢れ出て来て梨華子は吸い切れない―――というか吸い尽くすのが目的ではなくあくまでも吸うという行為で快感を与えるだけであるから吸い切れない事自体はどうでも良かった。亜矢子の愛液はクロッチの後ろ側もどんどん濡らしていき尻の方まで濡れた。
「あ、あ、あっ、あうっ!……梨華子、梨華子……そろそろイキそう」
亜矢子はそう声を上げ腰をピクッ、ピクッと動かしたりくねらせた。梨華子は、完全に股間に顔を埋めて愛液に溺れていたので返事が出来なかった。しかし、亜矢子の声は聞こえていたので左手での愛撫は激しく、舌では優しく。そして肩で亜矢子の足を押さえ、右手で抱え上げるように上半身に伸ばし、乳首を愛撫した。
再び亜矢子は股間から突き抜けるような快感に襲われ、上体を大きく反らしピクッ、ピクッと反応した。梨華子は右手を亜矢子の乳首から離して左の太股を抱え上げ、より激しく左手と口で愛撫した。それから口を離し、パンティがめくれない様に慎重に左手の人差し指と中指は膣に第2関節まで入れ、小指でクリトリスを押さえた―――。その瞬間来た股間から突き上げてくる絶大な快感―――コレがイクということなのか……。


「イク、イクッ……り、梨華子……イクっ!」
亜矢子は梨華子の頭を押さえつけながら体を更に持ち上げ、腰と頭頂部で体を支え、上体をアーチ状に反らした。梨華子は、亜矢子の左太股に頭を寄り掛からせ、膣に入れた指を左右に動かし、かき回した。
「イクッッ!あっ!あああっ!!」
快感という刃で突き刺された感覚に襲われ亜矢子はアーチ状にした体を更に反らせようとし、乳房を揺らし叫んだ。その後ビクッ、ビクッ!と激しく痙攣し、一気に脱力してドサッと崩れ落ちた。その時梨華子の髪を掴んでいた手を離し、肘を曲げて体の横に落とした。
「あ…………あ…………」
亜矢子は痙攣に合わせて少しだけ声を出した。梨華子は指に更に大量の亜矢子の愛液が絡み付いてきたのを確認すると膣から、パンティから指を抜き、乱れたクロッチを戻し、最後に大量に出てきた愛液が尻側に回り更にパンティを濡らすのを両手で亜矢子の太股を押さえながら見ていた。
「はぁはぁ……はぁはぁ……」
ビクッ……ビクッ……少しずつ亜矢子の痙攣は治まって来た。梨華子は亜矢子の横に横たわり右手を軽く掴んで、
「どうだった……?満足した……?」
と聞いた。亜矢子は右手を梨華子の手から離し、梨華子の頭を撫でて、
「満……足……。気持ち……よかった。ありがとう……イクってこういう事だったんだ……」
と答えた。その後、頭を縛っていたブラジャーを解いて顔からスカートを退けた。二人は顔と顔を向かい合わせた。梨華子は体ごと亜矢子の方を向き、亜矢子は顔だけを向けた。梨華子も亜矢子と同じ様にツインテールを手に掛け、頭を撫でた。二人とも顔は赤かった。


「一緒に寝よ」
梨華子は亜矢子の頭を撫で終わると、立ち上がって掛け布団を出して言った。亜矢子は後ろ手に上体を起こし、
「梨華子―――?汚れるよ……シーツだって汚しまくったんだし……」
と言ったが梨華子は笑顔を見せて、
「構わないよ。亜矢子だったらいい」
と言って亜矢子の横に戻って横になり掛け布団を掛けた。亜矢子は、
「もう……」
と言って横になった。二人は顔を見合わせた。
「凄く……濡れたね」
梨華子が言い、右手を這わせて股間にやった。梨華子の手には生温い愛液が絡んで来た。亜矢子は真っ赤な顔を更に真っ赤にし梨華子の股間に手をやった。自分と同じ様に濡れていた―――。
「梨華子も……濡れたんなら……イッちゃえば良かったのに」
亜矢子は顔を反らしそう言った。梨華子は、
「ううん。今日は亜矢子の為の日って決めてたから……私がイッたら反則だよ」
と笑顔を見せた。その後二人は再び顔を見合わせて眠りに落ちて行った―――。


梨華子が起きた時、亜矢子は服を着ている最中だった。梨華子はベッドから起き上がり、机の上に置いてあるペットボトルの水を取り、キャップを開けて亜矢子に渡した。亜矢子はそれを受け取り、
「ありがとう」
と言ってグイッと飲んだ。梨華子も一本手に取りキャップを開けてゴクゴク飲んだ。二人はペットボトル一本空けてしまった―――それだけ体力を消耗し喉をカラカラにしていた。梨華子はその後、
「シャワー浴びなよ―――下着は貸すよ。サイズ一緒だし」
と言ったが亜矢子は、
「ううん、このまま帰るよ」
と言ってティッシュを手に取り、太股を拭いてから愛液をたっぷり含んだパンティをポンポン叩くようにして吸い込ませた。―――ゴミ箱はかなりの量のティッシュで埋まった。
それから青いフリルのミニスカートを穿いた。
「本当にいいの?女臭いよ、大丈夫?」
梨華子が心配そうに行った。要は愛液の匂いを漂わせて外を歩くのは危険だという事だ。亜矢子は、
「大丈夫だよ。自転車だし近いの知ってるでしょ?」
と最後にジャケット着て答えた。それから、
「梨華子こそ、早く浴びた方がいいよ―――。マ……ン汁って酸で肌に良くないから」
と言った。梨華子は、
「うん、分かったよ。ありがとう」
と言って服を着ようとしてブラジャーを手に取っていたがやめた。

梨華子は亜矢子を玄関まで送り、ドアを開けた。
「じゃ、また明日ね」
亜矢子はそう言った。梨華子は、
「次は亜矢子が頼むよ、私を気持ちよく……してね」
と笑顔を見せた。亜矢子も笑顔を返し、帰っていった。梨華子は顔だけドアから出して見送った。外に出るわけには行かない―――。パンティ一枚だったから。

亜矢子は家に帰ってから、そして梨華子は自分の部屋に戻り暫く余韻に浸っていた。

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊