梨華子と亜矢子
百合ひろし:作

■ 第10章 幸福3

大介は上半身裸になった。まだ高校生なので完全では無いのだが、陸上選手らしい逞しい胸板、そして引き締まった腹筋、そして力強い腕が露になった。
その腕で亜矢子の胸をもう一度揉んだ。亜矢子は右手で顔を隠し、
「あ……あ……もっと……」
と声を出して、左手で大介の手を掴んでブラジャーの中に誘った。大介はそれに従い亜矢子のブラジャーの中に手を入れ直接乳房を愛撫し、指を乳首に掛けた。
「あっ」
亜矢子は背中をピクッと反応させて声を上げ、足を開き片膝を立てた。それから両手で顔を覆い、
「気持ち……いい」
と言った。大介は、
「丁度いいかい?強すぎたり弱すぎたりしたら言ってくれよ」
と声を掛け、更に乳房を愛撫した。亜矢子は両手で顔を覆ったまま、
「う……うん―――あっ」
と返事してあえいだ。大介は一旦ブラジャーから手を抜いて、
「恥ずかしいの?」
と聞いた。亜矢子は、
「うん……。顔、見ないで……」
と両手で顔を覆ったまま答えた。大介は、
「ああ、なら見ないよ。だから力抜きなよ」
と笑った。初めての緊張からか亜矢子の体から固さを感じた。大介は亜矢子の腰から再び胸に向かって愛撫した。そして下からブラジャーの中に手を入れ、人指し指と中指で乳首を軽く摘み、残りの指で乳房を包み込んだ。
「あ―――っ、あ、あっっ」
亜矢子は腰と背中を跳ねて声を上げた。そして先程よりも足を広げた。
「あっ、あっ……、あくっ」
亜矢子は突き上げてくる快感にひたすら声を上げ、そして顎が上がっていった。両手で顔を強く覆い、腰は快感に反応していた―――。
大介は梨華子と亜矢子は快感の感じ方が全く違う事に気付いた。亜矢子はあえぎ声をを出し、体を反応させて、一方梨華子はあえぎ声こそ出すもののそれがメインではなく言葉で伝えると同時に体が亜矢子以上に反応する―――。意外に冷静に分析してしまったのがおかしく思えた。
「んっ、あっ……ああっ」
亜矢子は声を上げて背中をそらした。大介はスッとブラジャーから手を抜いて、亜矢子の背中に回した。亜矢子は顔から手を退けて、
「うん……外して。ブラジャー」
と言い大介が外しやすい様に背中を持ち上げていた。大介は両手でホックを外してゆっくりと両肩からストラップを抜き、亜矢子の胸からブラジャーを取り去った。亜矢子は暫く黙ったままだったが、
「どう?……縞パン一枚って」
と顔を赤らめて聞いた。そういえば前に梨華子にも聞いたかな、とも思った。大介は、
「ああ、可愛いよ」
と答えた。そして、乳房に軽く手を沿えて、
「もしかして亜矢子も穿いたまま派?」
と聞いた。亜矢子は、
「うん―――」
と答えた。元々穿いたまま、というのは亜矢子がズラシハメのアダルトビデオを見て嵌ったのだった。可愛いツインテールの女性が縞パンをずらされてハメられる姿が可愛いと思っただけでなく、同じツインテールの自分も同じ様にやりたい―――そう思った。
そして梨華子と経験するのだが、初めての時梨華子は普通に亜矢子のパンティを脱がそうとしたが亜矢子が強く拒否し、梨華子は「脱がそうとしたんじゃなくて直そうとしたんだよ」と訂正した。元々色々好みが似ている梨華子は亜矢子の拒否をすんなり受け入れた上に自分もパンティ穿いたままが好きだという事に気付いたのだった―――。


少し間が空いたので梨華子が一歩前に出て、
「私のブラも―――外して……」
と言ってしゃがんだ。大介は梨華子の背中に手を回し、ブラジャーのホックを外した。梨華子は、
「ありがとう……」
と言って腕を下ろした。大介がストラップを肩から抜くとブラジャーは梨華子の足元に落ち、形のいい乳房が露になった。
「んっ……」
梨華子はその瞬間顔を赤くし背けて目を閉じて声を出した。その後ブラジャーを拾って服の上に置き、さっきまでと同じ様に手を後ろに組んで立った。
「見てるだけでいいのか?」
大介は確認した。梨華子は、
「うん―――、危険日だし。それに今日の私は付き添いだから」
と答えた。手を出す意思は全く無いという風に手を後ろで組んでいた。

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