真梨子
羽佐間 修:作

■ 第2章 体験エステ6

 ――ちょ、ちょっと… いい加減にして…

 ストッキングの折り返しの生地が見えてしまうくらいにスカートがずれ上がってしまっている。
 恥かしさで頬が紅潮してきた。
 ただ、体をピッタリ寄せ合う満員の中では、空き間もなく誰にも見られないのがせめてもの救いだ。
 身体をよじって、抗ってみるが、一瞬動きは止まったが少年の手はスカートから離れず、更にスカートを引き上げてくる。
 もうスカートからは、ガーター、ストッキングはもちろん、ハート型のお尻の下端までが顔を見せているはずだ。

「はっ!…あっ、あん・・・」
 ストッキングの切れ目の、しっとりとした大腿の内腿を指がなぞった。
 電気が身体を駆け抜けたような感じが襲う。

 ――ヤメテ!… ひぃ… あん…
 避けるにも身動きが取れない混み具合だ。
 『痴漢です!』と声を上げる勇気がない…

 青年の指は、恐る恐るショーツへと伸びていく。
 ハーフバックのショーツの淵をなぞるように指が這い回る。
 青年の息遣いが荒くなり、うなじにかかる。
 とうとうショーツの底に指が這う…

 ――あぁぁ・・・
 青年の指が、ショーツに縦筋を刻む亀裂にそって優しくなぞる。
 ――そんな所まで・・・ 
 しかし、逃げようという気が何故か湧き起こってこない・・・

 青年の指が、ラビアのリングに触れた。
 ――ああぁぁぁ 知られてしまった・・・

 愛液が身体の奥から溢れてきた。
 指がリングの形を確かめるようにを撫でる。
 何故、こんな物が付いているのか確かめるかのようだ。
 そして生地の上からリングを引張られた。
 ラビアが拡がり、淫汁が溢れた。

 ――だ、だめ・・・

 しかし真梨子の予想を超えて、彼の指が股下の布地に滑り込み、直接真梨子の秘部に触れてきたのだ。
 ――そ、そんな!こんな電車の中でそんな事までされるなんて…
「ぁぁぁ・・・」 
 思わず声が出てしまった。

 ――やめて!・・ そ、そんな…
 あるべきはずの陰毛がなくスベスベした肌触りに青年は、驚いた様子だ。
 濡れた真梨子の秘列に辿り付き、真梨子が興奮して濡らしている事に自信を持ったのか、大胆にも真梨子の濡れた秘貝の中に指を這わし始めた。

 ――ああああぁ・・・ やめて・・・

 とうとうラビアのリングを直接摘まれる・・・

「んあぁ…」

「凄い!・・・」
 耳元で青年が囁いた。
 リングの有り様を確かめるように器用に左右両方を同時に引張る。
 もう一方の手もスカートに潜り込ませてきた青年は、真梨子の敏感な肉芽を探り当て、押し込むように刺激する。

 ――ああぁぁ・・・・ ダメ!これ以上したら・・・
 小さく痙攣をしながら、青年の指を食い絞めていた。
 やがて満員電車の中で真梨子は、身体を小刻みに震わせながら青年に身体を預けるようにして逝ってしまった・・・

 間もなく、電車は、代々木公園駅に着き、スカートを直して真梨子は逃げるように電車を降りた。
 駅でトイレに入り、スカートを捲くってみると、辛うじて腰にまとわりついていたショーツのクロッチ部分は、淫汁で淫らな染みを拡げている。
 ティッシュで汚れを拭きとる時、甘い快感が身体を奔り抜ける。

 ――私・・・どうかしてる・・・

 服の乱れをチェックし、気を取り直してトイレを出た。
 何事もなかったかのように、颯爽とした態度を気取るが、痴漢に電車の中で逝かされた衝撃は、真梨子の中に怯えにも似た不安を芽生えさせていた。

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