真梨子
羽佐間 修:作

■ 第2章 体験エステ7

−翔 太− 5月11日(水)

 美青年に電車で痴漢され、逝かされてしまった事は、真梨子には少なからずショックだった。
 見ず知らずの痴漢の指に、快感を覚えるなんて、ふしだらな娼婦のような所業に思える。
 ――どうして声を荒げて彼を叱責できなかったんだろう… まして感じて逝ってしまうなんて・・・

 真梨子の身体は浩二に開発され、浩二によってのみ快楽を享受することを許された愛奴だと信じて疑っていなかった・・・
 翌日からは、あの青年を避ける為1本早い電車に変え、乗る車両も変えた。

 2日後の朝、御茶ノ水駅のホームにまたしても彼がいたのだ。
 ――え!・・・・私を探してる!?・・・

 一瞬、足が止まってしまった。
 彼も真梨子に気付いた。
 彼との距離は、5mあるだろうか・・・・

 心臓がドキドキする。
 知らぬ振りをして目の前の列に並んだ。

 彼が小走りにこちらに駆けてくるのが視界の端に見えた。
 真梨子の真後ろに並んだようだ・・・
 ――絶対身体に触ってくるわ… どうしよう・・・ 車両を変ろうか・・・ また触ってきたら大声を出せる!?・・・

 今日の下着を思い浮かべた。
 お気に入りの黒いレースのガーターベルトに、スベスベした光沢のあるサテン生地のTバックのパンティを着けている。
 ――せめてパンストでも穿いていればよかった…

 電車が定刻通り、ホームに入ってきた。
 乗り込む時に青年が、真梨子の耳元で囁いた。
「この前は、ゴメンナサイ!」

 ――え・・・
 人の波に押され、二人の身体が向かい合わせの体勢になって、反対側のドア付近まで押し込まれてしまった。
 それぞれの乗客が、納まりの良い体制を取ろうと身をよじるうちに、青年の右半身と密着する姿勢になった。
 踏ん張って立つ真梨子の両足の間に、青年の右足が割り裂くような位置に差し込まれている。
 真梨子が、青年の足を大腿で挟み込むような感じになってしまっていた。

 電車が動き出し、次の停車駅まではこの体勢のままだ・・・
 青年が、真梨子の耳元で囁いた。
「ホントごめんなさい・・・でもあれ以来、貴女が忘れられないんです!」
 少し顔を傾げ、真梨子を上から見詰め、恥かしそうに微笑んだ。

 よく見ると理知的で涼やかな目をした青年のこんなストレートな告白は、真梨子への慕情が、心底のものだと思わせ、真梨子の女を揺さぶってくる。
 子宮がキュンとなり、淫汁が湧き出てくるのが判る。
 ――わざとだろうか・・・
 電車の揺れに合わせて、彼の大腿が真梨子の秘丘に密着し、押し上げて来る。
 真梨子は恥かしくて、うつむきくと、目の前にはTシャツ1枚の彼の胸板があった。 
 若い牡の匂いが真梨子の鼻腔をくすぐる・・・

 やがて少年の手が、ゆっくりとスカートをたくし上げ、無防備な真梨子の下半身に触れてきた。
 ――やっぱり…

 下着の生地を確かめるかのように、ストッキング、ガーターベルト、ショーツと順に優しく撫であげてくる。
 Tバックから半分露出している臀部の肉を包むように摘んだ後、彼の手が前に回り込み、ショーツの上から 真梨子の合せ目を、優しくさすり始めた。
 ショーツは、既に溢れ出る淫汁をたっぷりと吸い、生地の上からでも真梨子の淫汁が、青年の指を濡らす。

「凄く濡れてる・・・」青年が真梨子に囁いた。
 ――あぁぁ・・・
 敏感な肉芽に指が止まり、ショーツの上から円を描くようにしながら押し込んでくる。
 ――あうん・・・・ぁぁぁ・・・ やめて・・・
 真梨子は、顔を赤く染めながら、彼の胸板に噛み殺した甘い吐息を吐き出していく・・・・
 指が、ショーツの脇から、進入してきた。

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