真梨子
羽佐間 修:作

■ 第2章 体験エステ8

 既に淫汁でぬかるんだヴァギナに、青年の指が差し入れられる。
「あん・・・・ぅぅぅぁぁぁ・・・」
(クチュ、クチュ・・・)
 中指と薬指をヴァギナに突き刺し、肉襞を擦り上げ、親指でクリトリスを愛撫する。
 電車の騒音が無ければ、きっと淫水の弾けるイヤらしい音が聞こえてしまうだろう・・・
 人差し指が、ラビアのリングを弄ぶ・・・・
「ひぃ・・・ぁぁあああ」
 思わず声が洩れてしまう。

 電車は、乃木坂を過ぎた辺りだ。後数分で高倉ビューティ本社がある、代々木公園駅に着く。
 ――逝きたい・・・
 はしたないのは判っていたが、どうしようもないほど快感は昂ぶっていた・・・・
 真梨子は、青年の指を食い絞めた股間を、おねだりするように青年の大腿に押し付けた。

 真梨子の意図を察したようで、青年は指で蜜壷を掻き回し、指の腹で充血したクリトリスを押しつぶす。
 ――ああああ・・・・ イッ、イク… あっ、もうダメ… 逝っちゃう・・・・
 膣襞が収縮し、指を痛いほどに締め付ける。

「逝っくう・・・・」

 青年の胸に顔を埋め、微かに声を漏らして逝った。

 真梨子のスカートから引き出した指を覗いてみると、真梨子の白濁した淫汁がべっとり付いていた。
 彼女が、本気で感じていたようなので、青年は嬉しかった。
 身体を微かに痙攣させ、崩れ落ちそうになる真梨子の身体を抱き支える。
 平然を装い、周りの様子を伺った。

 斜め前の中年サラリーマンが、怪訝そうに見ていた。
 目が合うと、向こうが視線を逸らせたので、騒ぎ立てるような事はしないように思えた。

 胸の中の真梨子は少し息が荒い。
 電車が、代々木公園駅に着いた。
 他の乗客と共に、青年は真梨子と一緒にホームに降りた。

 顔を伏せたまま、立ち去ろうとする真梨子の手を取り、青年は声を掛けた。
「待って!」
「ね、ねぇ・・・ 今夜、会ってくれませんか?」
 真梨子が、手を振り解く。

「そんな事・・・む、無理よ・・・ 今度失礼な事をしたら警察に言いますから!」
 青年に背を向けたまま真梨子が答えた。

 ―一瞥することもなく、立ち去る真梨子の背中に青年が言った。

「僕、翔太です。○△◇□・・・・」

 ――スカートの中は、噴き溢した淫汁で淫らな匂いが充満しているのじゃないかしら・・・
 そんな事を考えながら、人の流れに沿って早足で階段を昇る。

 青年の声を思い返した。
『翔太です・・・・』
 最後は聞き取れなかったが、確かに自分の名前を翔太と名乗った。
 ――翔太くん・・・

 真梨子は改札手前のトイレに駆け込んだ。
 とにかく、濡れた股間の始末をしたかった。
 ティッシュで淫汁で濡れた秘貝を拭きながら『もうこんな事をしてはいけない!』そればかりを考えていた・・・

 ――電車の中で、淫汁をこんなにたくさん漏らして、自分からねだるようにして逝ってしまうなんて・・・
 会社や、クライアントにばれたりしたら大変な事になってしまう・・・
 よく考えれば、ぞっとする思いだ・・・

 そして、自分の性にも驚いていた。
 ――わたしって… どうしちゃったんだろ…

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