真梨子
羽佐間 修:作
■ 第2章 体験エステ13
−憧れのカラダ− 5月19日(木)
仕事を終え、久美に食事に誘われたが、今日はエステだからと1階の本店の前で別れた。
昨日、奈保子から、今日の8時から手術をすると連絡があったのだ。
店内に入ると、すぐに内線電話で奈保子がドクターに連絡を取った。
「間もなく、来られます じゃ準備をしておきましょうね! いよいよ念願の叶う日ですね!真梨子さん」
「はい…」
――普通の人は、絶対しない乳首へのピアス・・・ そんな事が念願の私・・・
とても恥かしくて、顔が赤らんでくる。
そして何よりも、バストが少し大きくなる事が、嬉しくて仕方がなかった。
赤いペンを持って隣に立った奈保子は、真梨子のローブを肌蹴けて上半身を裸にした。
「ピアスの場所をマークするわね」と真梨子の右の乳首を摘み伸ばした。
恥かしさで顔が真っ赤になっているのが判る。
――あああ 恥ずかしい…
「ここでいいわね?!真梨子さん」
ペン先が乳首の根元を指している。
「は、はい…」
続けて左の乳首にもマークが描かれた。
「ね?乳首だけで良かったのかしら?」
「・・・ええ・・・」
「折角覚悟して恥かしい思いをするんだから、一度に希望するところにして貰っちゃえばいいのに」
「・・・そ、それはそうなんですけど・・・ 少し勇気が・・・」
「ホホホ そっか〜 何度も先生に恥かしい姿を見て欲しいんでしょ?!」
「そ、そんな・・・」
――無償でして貰えるといっても、確かに何度も回数を重ねるより、するなら一度に済ませて貰ったほうが効率的で迷惑を掛けずに済む事は事実よね・・・
「そ、そうですね・・・ 何度もお手を煩わせるのは、申し訳ないですね・・・」
「あら!そんな意味で言ったんじゃないわよ。真梨子さん 貴女の心のままに!で良くってよ」
「・・・あ、はい・・・あの・・・ では・・・ あの・・・ラビアにも・・・お願いできますか?」
「うふ いいですよ 1対でいいかしら? 今のピアスの前後に1対ずつにすれば?」
「えっ・・・ええ、そのようにお願いします」
「そっ さぁ、台の上に上がって頂戴」
「はい……」
施術台に、裸で上り、M字に股を大きく開いた。
ラビアを奈保子に摘ままれているところに、ドクターが入ってきた。
慌てて身体を隠そうとしたが、『めっ!真梨子さん』と、奈保子に笑いながらたしなめられた。
――ぁぁぁ 恥ずかしい… 濡れてきちゃうぅぅ・・・
ラビアのマーキングが終わった身体は、シーツに包まれ、手術の開始を待つ。
「高瀬クリニックの桑野です。すぐ終わりますから安心して任せてください」
施術台から見る桑野医師はマスクをしているので、顔は良く分からないが、眼鏡の奥の目はやさしく安心して委ねられる感じがして、ほんの少し緊張が和らいだ。
「さあ、綺麗になりましょうね!羽佐間さん。 親指を軽く握ってください。少しチクリとしますよ」
――あっ、そうだった・・・ 麻酔だわ・・・
静脈麻酔で意識が薄れていく。
「羽佐間さん! 羽佐間さん!」真梨子を呼ぶ声が徐々に遠くなっていった。
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