真梨子
羽佐間 修:作

■ 第2章 体験エステ19

−バーベルピアス2−  5月23日(月)

 駅に着いた真梨子の額にはうっすら汗が滲んでいる。

『今なら、まだ間に合う・・・』心の奥底でもう一人の真梨子が叫んでいる。
 歩きながら、これから起こるであろう恥かしい出来事に身を投じたい被虐心と、”浩二への忠誠心”が真梨子の心の中で最後の葛藤をする。
 改札を通り、階段に差し掛かった。
 ――あっ…

 大腿をつーっと一筋、ヴァギナが零した淫汁が、大腿を伝いストッキングの縁にまで流れ落ちた・・・
 既にTバックの細い股布では吸い尽くせないほど真梨子は濡らしていた。

 階段を、ゆっくり下りる。
 足を踏み出すたびに、股間のピアスが内股に触れ、その存在を感じさせてくる・・・・
 朝の急ぎ足の人の流れに乗れず、次々と迷惑そうに通勤客が、真梨子を追い抜いていく。
 とうとうホームに、降り立つ。
 暫くその場に立ち尽くしていた。

 そして、少し震える手でバレッタを外し、セミロングの細い髪を手で解した。

 ホームの中ほどに、翔太がいた。
 現実に翔太の姿を見てしまうと、真梨子は一歩も動けなくなってしまった。

 翔太がニヤリと笑ったような気がした。
 翔太がまっすぐこちらに歩み寄ってくる。
 ――あぁ…やっぱりダメ!逃げなきゃ!・・・・ こんな事、いけない!…

 グズグズしてる間に、翔太は、真梨子の真横に立っていた。
「おはようございます」
「あ・・・ えぇ… おはよう・・・」
 翔太は、真梨子の腕を取り、近くの電車待ちの列の最後尾へと真梨子を連れて行く。

 電車を待つ間、耳元で囁く。
「来てくれて嬉しい! いやらしいお姉さん!」
「ああぁぁっ・・・ 」

 電車がホームに滑り込んできた。
 車両から、多くの通勤客が吐き出され、入れ替わりに翔太に腕を捉まれて乗り込んでいく。
 人の波に押され、反対側のドアを背にして、翔太と向かい合う形になった。
 恥かしくて顔が上げられない。
 心臓の鼓動が、悲鳴を上げているようだ・・・
 電車が動き出し、暫くすると翔太の手が、スカートの中に伸びてきた。
 ――あぁぁぁ・・・・ ダメ・・・・ 
 太股の中程から触れたその手は、ストッキングを通り過ぎ、しっとりとした内腿を撫で上って来る。
 ――ぁぁぁ… ダメ…
 とうとうショーツの船底部に指が届く。

「えっ!」
 翔太が驚きの声をあげた。
 大腿はヌルヌルする愛液が垂れ、ショーツはオシッコを洩らしたのかと思う程に濡れていたからだ。

「す、凄い! いっぱい濡れてる!」
「……」

 ――触る前から興奮して濡らしてる! この人、ホントに可愛いくて、イヤらしい人だ!

「ベチャベチャに濡れてるね!」
 ――ぁぁぁ…

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊