真梨子
羽佐間 修:作
■ 第3章 目覚め2
「どうかしたんですか?真梨子さん…」
「えっ?」
「何か元気ないですよ?」
「そう? そんなことないわ」
「そうそう、さっき吉野さんが来て、真梨子FanClubの飲み会、しましょうって言ってましたよ」
「まぁ まだそんな事言ってるのね。 もうからかうのはヤメテよ久美ちゃん」
「そうだなぁ!企画書の方も大分目処が付いて来たし、久々に皆でやりますか? 真梨子FanClubの会長が許す! あはは」
「もぉ〜、秋山さんまで…」
「あはは 久美ちゃん、日時は皆と相談して、企画してね」
「はい」
◆
「あん・・・ ぁぁぁぁ・・・」
――恥かしい・・・ でも気持ちいい・・・
「あぁ、店長・・・ もう・・・ 少し休憩しませんか?」
施術台に横たわる真梨子のバストを奈保子が丁寧にマッサージしている。
注入した脂肪が、固まってしこりにならないようにする為だ。
「もう終わりよ。OK! もう大丈夫みたいね もう貴女の身体に馴染んでるわ でもあまり激しいバストへの刺激は後1週間くらいは慎んだ方がいいけどね 。 一応来週の月曜日に桑野先生が来られるから、それが最終チェックね!」
「ありがとうございます」
脂肪吸引&豊胸手術のアフターケアに就業後に訪れた高倉ビューティ本店で、川上店長が上半身裸のまま真梨子に、胸の状態に太鼓判をおしてくれた。
心配したバストの脂肪吸収は、2割くらいに留まり、Cカップ程度のバストが真梨子の胸に揺れている。
「下着とか新しい貴女の身体に合うお買い物が楽しく出来るわね!」
「はい! とっても嬉しい」
「そうそう、今日付けてるブラジャーはまだ早いわ! 変に形が固定されちゃうの。 あと1週間くらいはワイヤーなしの柔らかいものにしておいてね。自然な形になるから」
「はい」
「そうだ。真梨子さん、今夜何か用事はあるの?」
「いいえ。別にありません」
「そう じゃ貴女、今夜は食事付き合ってくれる?」
「えっ?」
「貴女の素敵な身体の解禁記念日のお祝いに、真梨子Fanの私と食事でもいかがかしら? 美味しいのをご馳走するわ」
「ええ 悦んで!」
◆
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