真梨子
羽佐間 修:作

■ 第3章 目覚め6

 同じ素材の肩紐を腕に通し、乳房の下端支える位置に合わせてベルトを留めた。
 一番緩い箇所の穴に留めても少し圧迫感がある。
 赤い皮製のボンデージの上に真梨子の乳房が二つ、揺れている。
 腹部から続く足元に垂れたショーツ部分を股に通そうとした時、いきなりカーテンが開けられた。

「いやっ!」
 思わず胸を抱え、しゃがみ込んだ。

「着られた?真梨子さん?」と川上が声を掛けた。

「まだだったの? 一人で着られる?手伝いましょうか?」
「い、いえ。大丈夫です」

 オズオズ立ち上がる真梨子を見て、川上が歓声を上げた。

「まぁ!素敵 ぴったりじゃない!」
「あ、ありがとうございます」

「早くちゃんと着てみせて!」
「・・・・・・」

「何を今更恥かしがってるの」
「・・・・・・」

 真梨子が股を通して、ベルト状に近いショーツ部分を通し、引き上げ股間に当てた。

「真梨子さん、貴女ショーツを着けたまま着るの?」
「で、でも試着ですから・・・」

「そう 汚すのを気遣ったのね」
「・・・・・・」
「これは貴女のものよ!気にすることはないわ さあ、ショーツを脱いで着て頂戴」

「はい・・・」
 後ろを向いてショーツを下ろす。
 足首からショーツを抜き、顔をあげると真梨子の下半身は鏡にしっかり写り、それを見詰める雅と奈保子の顔があった。
 雅が股間に垂れ下がるショーツ部分を取り、真梨子に言った。
「穿かせてあげるわね」

「ああぁぁぁ・・・」
 股間を皮のベルトが割り裂き、喰い込んできた。
「貴女!ラビアにもピアスをして貰ってるのね それに陰毛も綺麗にして貰って!可愛いわ 」
 股を通ったショーツは腰骨のベルトに固定された。
「あっ! うぅぁぁ・・・」

「まあ!ピッタリだわ!」

「いかが? 真梨子さん!?」
「はい・・・」
 ピッタリも何も、ショーケースのすべてのコスチュームは、事前に川上から知らされた真梨子のサイズに合わせて特注されたものだった。
 手術後、真梨子が眠っている間に、最新式の「全身サイズ測定システム」で全身の20万箇所を測定して出来上がったもので、寸分違わず真梨子にフィットするのは当然だった。

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