真梨子
羽佐間 修:作
■ 第3章 目覚め13
−痴漢の真相− 6月1日(水)
近藤 昌也(吉岡 隆:高倉ビューティ専務)は、東京サロンの秘密部屋で、横田から裏組織「愛奴育成倶楽部」の報告を受けながら、真梨子の隠し撮り映像を見ていた。
ここ数日、真梨子が激しいオナニーを延々としてから眠っていると横田から聞き、昼食に出かけたついでに、足を伸ばして映像を真梨子のオナニーシーンを確認しに来たのだ。。
――真梨子の奴、何でそんなに発情してるんだ?! ふふん。
「それとですね、近藤さん」
「ああ」
「あづみと陽子を買いたいって申し出が来てるんですが、どうします?」
「そうか。で、誰が言ってきた?」
「あづみは、栃木の不動産屋の松本さんです。陽子は横浜の飲食チェーンの周さんです」
「陽子はいいが、あづみはダメだな。まだ暫くは、育成倶楽部で必要だろう。 それに深雪の奴が、まだ飽きずに随分とあづみを可愛がっているからなぁ。 取り上げると、何をしでかすかわからん。 しかし月2回くらいなら売っても構わんぞ 但し、安く売るなよ」
「はい。わかりました。しかし陽子を手放すとなると、ちょっと愛奴育成倶楽部のほうが手薄に成りますね」
「そうだなぁ。じゃ二人ばかり新しく造るか?!」
「はい。 では新谷 裕美と、菅野 久美でいいですかね?」
「身辺は調べたのか?」
「はい。 新谷裕美は幼い頃、両親が離婚して、税理士だった母親に育てられたのですが、その母親が去年交通事故で亡くなっています。 別れた父親は、再婚して子供が3人もいて、離婚後は裕美親子とはまったく連絡を取っていないようで、母親の葬式の連絡もしなかったようです。 今、付き合っている男もいませんし、兄弟もなく、祖父母も他界していますので、天涯孤独といっていい境遇ですね」
「ふん。 あの生意気なキャリアウーマン気取りの女は、天涯孤独かぁ。 ふふっ」
「菅野 久美ですが、父親は外交官で、母親も一緒に赴任していますので、マンションに一人暮らしです。親が帰国した時だけ、逢わせてやれば問題はないでしょう。 今度親が帰国するのは年末のはずですから、堕とす時間は十分すぎる程あります」
「そうか。この二人でいいぞ。 ただ、プロジェクトの、目処が付くまでは、しっかり仕事をさせろよ! 高倉にとって大事なシステムだからな。Half Moonの星野と相談しながら進めてくれ」
「はい。任せてください」
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