真梨子
羽佐間 修:作
■ 第5章 オフィス・嬲20
午後になって真梨子はプロジェクトメンバーに、2週に渡って視察した札幌、仙台店のレポートのブリーフィングを始めた。
「んぁぁ」
みなが顔を上げて訝しげに真梨子を見詰める。
「し、失礼しました」
真梨子は皆に見詰められながら今まさに放尿をしている。
――恥ずかしい…
その間にローターは休みなく細やかな振動を繰り返し、こんな場所でも真梨子を官能の世界へ導こうとする。
――ああぁぁ お願い… 止めて…
自分が出した小便を吸い、オムツは重くなり、少し垂れ下がったような感覚がした。
――漏れてない?!
真梨子の説明が終わり、席に座るのが怖かった。
体重をかけることで、オムツから染み出さないか心配だったのだ。
秋山が言った。
「羽佐間さん。ありがとう。 座っていいよ」
「あ、はい…」
ゆっくりと腰を下ろす。
――あぁぁ…
太股の裏が生暖かく感じるのだ。
――漏れてきてるんじゃ…
真梨子は泣きたかった。
◆
9時過ぎ、真梨子は梶に命じられ一人買い物にきている。
胸がもっと開いたキャミソール、膝上20センチ以上のスカート、そしてワイヤーのない三角ブラ、チューブトップを大量に買えと写真付でメールで指示されていた。
自分では買ったことがないジャンルのものばかりで、しかも土地勘のない東京であちらこちら探し回りながら買い物を続けていた。
携帯が鳴りでてみると、東京に来ているはずの俊一からだった。
(あ、姉さん。 母さんから電話あったと思うけど、そういうことなのでよろしくお願いしま〜す)
「何?俊(シュン)ちゃん。貴方もう東京に出てきているの?」
「ああ」
「じゃ今夜から泊りに来るの?」
「ううん。 母さんにはそう言ったけど、友達の家とか泊り歩くよ。 母さんには姉さんところに泊まるってことにしておいたほうが安心するみたいだからね」
「まぁ、俊ちゃんたら」
「1日くらいアリバイの為に姉さんとこに行くよ。 その時はご馳走してくれよ!」
「ぅ… いいわよ。 で、いつ来るの?」
「わかんねえよ、そんなの」
「仕様がない子ね〜 じゃわかったら電話してらっしゃい。 それと急にってことなら1階の守衛室の人に言っておきますから、鍵を開けてもらってね」
「サンキュ!」
真梨子は正直ホッとした。
母親の話だと2〜3週間も東京にいる予定らしかったので、こんな状態の時に弟と長い時間一緒に暮らすのは気が重かったのだ。
気が進まないはずの買い物を、真梨子はいつしか少し楽しんでいる自分に気付いた。
手に取った薄いジョーゼットの胸を強調したデザインのキャミソールを身体に当て、オフィスで着ている自分を想像してトキメキのような気持ちに浸っている。
――私ったら…
手にしたまるで下着のようなキャミソールをレジに持っていった時、クチュっと淫液が毀れるのを感じていた…
それは決して蜜壷に入れっぱなしのローターのせいだけではないのは真梨子にはわかっていた。
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