真梨子
羽佐間 修:作

■ 第5章 オフィス・嬲22

「もしもし… 真梨子です… タクシーに乗りました」
(真梨子、下着を全部脱げ!)
「えっ… 車の中でですか?…」
(もちろんだ! 今すぐだ!)

「はい…」
(電話はこのままで待っててやるから早くしろ!)
「はい…」
 真梨子は運転席の真後ろに体を移し、電話をシートに置いた。
 バックミラー越しに一瞬目が合った運転手は、眼鏡をかけた実直そうな老齢の男性だった。
 背中に手を回し、細いブラジャーのベルトに手を掛けた。
 フックは簡単に外れ双乳がタンクトップの中で弾む。

 ノースリーブの肩からブラジャーの肩紐を抜き、タンクトップの裾からブラジャーを抜き取りすばやく折畳む。
 胸元がV字に深くカットされた肌にフィットする生地には乳首の突起がはっきり浮かんでいた。
――勃ってる… あぁぁぁ 恥ずかしい…

 信号待ちで停車する車の周りの様子を伺い、ゆっくりとスカートの中に手を入れ大腿のガーターのストッキッグの留め金を外し、ストッキングを足元まで下げて、ヒールを脱いで抜き取った。
 続けてウェストのガーターベルトを回転させて、ホックを前に回して外す。
 先に脱いだブラジャーとストッキングをまとめてバッグに仕舞った。

「…出来ました…」
(遅いぞ!グズグズしやがって!)
「す、すみません…」
(スカートを巻くって大股開いてオマ○コ丸出しでオナニーをしながら来い! 必ず逝くんだ。 逝く瞬間を動画に撮れ! 半端な映像だったら空港で続きをさせるからな! わかったか?)
―そんな…
「あぁぁ… はい…」
 顔が上気し鼓動が早くなる・・・

   ◆
 車は既に渋谷ランプから首都高速に入っていた。
 腰を浮かせてスカートをまくる。
 冷房でよく冷えたビニールシートが少し汗ばんだ剥き出しのヒップに触れた。
 腰を前にずらしスカートを捲って下半身を露にする。
 大腿の合わせ目には、雅ママがくれたダイヤのクリトリスピアスが差し込む太陽に光っている。
 ドライバーの様子を伺い、やがて左手がピアスに飾られた肉芽にそっと触れた。
――あぁぁぁ 私、何をしてるの… 恥ずかしい… で、でも気持ちいい… 
右手の指をヴァギナに沈ませると、襞は熱く燃え立ち奥へと誘うように蠢いていた。
――私、こんなはしたない事を悦んでる… あぁ… 気持ちいいのぉ…

 ドクドクと形容するのが相応しい程、夥しい愛液が湧き出し、アナルプラグをかすめ尻の割れ目を伝ってシートに流れ落ちている。

 窓の外を何台かの車が追い越して行った。
――見られているかも知れない… この恥ずかしい姿… 
 真梨子は深く身体を沈めたまま隠すこともせず、手を休めずに淫技に耽った。
 外の景色は大井埠頭を過ぎたあたりか…
 昂ぶる快感は真梨子の理性を飲み込み、真梨子は携帯を手に取り股間にレンズを向けて録画ボタンを押した。

 クリトリスを指の腹で押し込みそして強く擦りあげる。
――あっ、あっ くぅぅぁああああ…
 タクシーの中で裸の下半身を晒し、淫芽を擦り絶頂を迎えようとしている…
 真梨子は淫らなこの光景を思い眩暈がする程の恥ずかしさに身を震わせている。
 やがて身体が浮き上がったような気がして一気に上り詰めた。

 ガクガク身体が痙攣するが何とか声を殺し嵐が収まるのを待った。

「お客さん! 大丈夫ですか? 具合が悪いんじゃないのかい?」
 少し後ろを振り返るような仕草で運転手が声を掛けてきた。
「い、いえ! 大丈夫です」
 慌ててスカートを元に戻し、服の乱れを整えた。

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