真梨子
羽佐間 修:作
■ 第5章 オフィス・嬲25
−ANAL1035千歳便− 7月22日(金)U
搭乗案内のアナウンスがあった。
真梨子は待合のソファで身を硬くして搭乗を待つ。
短いスカートからこぼれた肌が椅子のビニールが直接当っていた。
「最後に搭乗するぞ」
「はい…」
「みんなジロジロ汚らわしいものを見るような目をお前に向けているぞ。真梨子! 変態女が趣味でセーラー服を着ているのは丸わかりだな! くっはっはっ」
たくさんの乗客が真梨子の前を通り過ぎていく。
真梨子は顔を上げられず、ただ俯いているしかなかった。
「そろそろ行くか」
通り過ぎる人の流れが途切れ、梶が立ち上がった。
「は、はい…」
真梨子が立ち上がり歩き出すと、ふいに先を行く梶が立ち止まり振り返った。
梶がニヤリを笑って背後のソファを指差した。
真梨子が座っていた箇所が愛液でべっとりと濡れていた。
――ひっ… いやぁ!
引き返し拭き取ろうとする真梨子の腕を掴んで梶が制した。
「発情した牝犬のマーキングだ。 くっくっくっ」
梶の背に隠れるようにゲートを通った。
◆
ほぼ満席の通路を梶について歩く。
何人かの乗客が頭上の棚に手荷物を収納するために通路に立っているが、大半の乗客は既に席に着いていた。
真梨子が通り過ぎた後、乗客達がヒップがかろうじて隠れるミニスカートの後姿を見つめているだろうと思うとそれだけで恥ずかしさで身体の奥が怪しくざわめいてくる。
機首付近のスーパープレミアムシートの窓側の席に真梨子は座らされた。
隣にはもちろん梶が座る。
千歳までのフライトの間、真梨子の身体に梶が恥ずかしい事を強いてくるのは分かりきった事だ。
しかし幸いにも前後の列には1名ずつ客がいたが、通路を隔てた隣の席は空席だったので真梨子は少しだけ安堵を覚えた。
程なく飛行機が轟音とともに滑走を始めると、さっそく真梨子の大腿に梶の手が伸びてきた。
汗をかいているらしく湿った掌の感触に怖気立つ。
水平飛行に移り、シートベルト着用サインが消えると、梶が身体を寄せてきた。
真梨子のシートベルトを外した後、そのまま露な大腿の奥へ手を這わせ、濡れた合わせ目に指を差し挿れてきた。
十分に潤っていた真梨子の浅瀬をピチャピチャ音をさせながら嬲る。
「あっ…」
ふいに前の席の客が顔を覗かせ、会釈してリクライニングシートを倒してきた。
梶は臆することなく指を更に真梨子の奥へと差し込んでくる。
「くっくっくっ よくこれで人妻が務まるもんだな。 淫乱そのものだ! 千歳に着くまで何回逝けるかな?」
梶がポケットから取り出したチェーンをクリ○リスのピアスリングに取り付け、その先端は梶の掌に握られた。
「それにしても夕べからお前、濡らしっ放しだなあ! 」
――言わないで…
梶がチェーンをクイクイと引いた。
「あっ! くぅぅぁぁ…」
自分でも信じられないほど乱れてしまった昨夜…
蜜壷を蹂躙する梶の指を感じながら真梨子は、恥ずかしい瞬間、叫んだ言葉を思い出していた。
◆
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