真梨子
羽佐間 修:作
■ 第9章 肉人形51
- 神戸へ - 9月17日(土) 2
俊一は、真梨子を詰めたカバンを担ぎ、千代田線、丸の内線と乗り継いで、東京駅に着いた。
ホームに上がると、既に最終の新幹線は停車していてドアが開いている。
俊一はペットボトルのお茶を買い、指定の座席に乗り込む。
窓際の席に真梨子を入れたカバンを置き、俊一は通路側の席に座る。
「ん? 姉さん、、、」
くぐもった姉の悲鳴が聞こえたような気がした。
◆
新幹線は、新大阪駅を滑るように静かに発車した。
――姉さん、、、 辛いんだね?! もうすぐだよ、、、
俊一は雅に貰ったPHS型リモコンバイブのコントローラーを操作した。
カバンの中から聞こえる真梨子の悲鳴は、か細い艶を帯びたすすり泣きに変わる。
既に幾度か俊一はプリスクの刺激に悶絶しカバンの中から悲鳴が聞こえるたびに、真梨子のために股間に装着した淫具を動かしてやった。
鞄の中でプリスクの刺激に苦悶する真梨子を想うだけで、俊一はズボンの中の無毛のペ×スをいきり立たせ、先奔り液でパンツを濡らしている。
身に着けているのは、以前真梨子のチェストから盗んでいたレースのスキャンティだ。
――もう着くからね、姉さん、、、
俊一は愛しそうに鞄をポンポンと叩き、姉の放つヨガリ声に聞き耳を立てながら車窓に流れる景色をぼんやりと眺めていた。
◆
新幹線を降り、カバンはタクシーに積み込まれた。
――六甲山、、、?!
暗闇のカバンの中で揺れながらも坂道を登っていく感覚を真梨子は感じていた。
車は10分ほど走って止まり、肩に担がれて瀟洒なマンションのエントランスに向かう。
エレベーターに乗って随分上階の部屋に運び込まれたことはカバンに閉じ込められていても真梨子には分かった。
――ど、どこなのっ?! まさか新しいマンション、、、 俊ちゃん、助けて、、、
まだ足を踏み入れた事さえない新居で、俊一に嬲られるかもしれないと思うと、浩二への申し訳なさで胸が苦しくなる。
運びいれられたのは、真梨子の危惧していた新築間もないマンションの真梨子のために浩二が設計した調教部屋だった。
カバンは床に降ろされ、耳をすまし辺りの様子を窺うと、何の物音も話し声も聞こえない。
「俊ちゃん! 俊ちゃん! お願い! 助けて〜っ」
真梨子は助けを求めて懸命に叫ぶ。
プリスクのミントが股間にもたらす気が狂いそうな刺激・掻痒感に真梨子は4時間以上苛まれている。 そして我慢を重ねていた尿意は限界を迎えていた。
カバンの留め金が外される音がし、蓋が開くと冷たい空気が流れ込んできた。
「ハア、ハア、ハア、、、」
真梨子は新鮮な空気をむさぼる様に吸い込む。
「俊ちゃん! お願いっ、、、 もう、、、 助けてっ。 お願い、、、 あっ、、、」
軽々と鞄から担ぎだされた真梨子は投げ捨てるように床に転がされた。
「あぁぁぁ、、、 お願い! 俊ちゃん! 狂ってしまいそうなの! 助けて」
真梨子は、四肢を拘束された不自由な身体で床を這い、身体に触れた脚にすがりつき舌で舐め始めた。
その様は飼い犬がお出掛けから戻ってきた飼主にじゃれて甘えるように舐める姿に似ている。 唾液を脚にまぶすように赤い舌を伸ばし、鼻息を鳴らしながら懸命に舐め続ける。
「俊ちゃん! お願い! 手を解いて! お願いよっ! もう我慢できない! オマ○コが熱いのぉ」
真梨子は耐えに耐えていた屈辱の言葉を実の弟に向けて吐いた。
そして再びペロペロと舌を這わしていく。 切羽詰ったこの状態を救ってもらうためには真梨子にはそれ以外思いつかない。 懸命に頬をすりよせ舌を這わせ続けた。
――えっ! 俊ちゃん、、、 じゃない、、、?! 誰なの、、、
舌先に触る脛毛に気付いた。
自分と同じように陰毛を含めて全身を永久脱毛を施された俊一の脚はスベスベで、ムダ毛があるがずはなかった。
「あっ、、、」
目隠しのガムテープが一気に剥がされた。
「あぁぁぁ、、、 だっ、誰なの、、、」
目を開いても、眩しくて周りの様子はぼやけている。
「真梨子君。 東京出張、お疲れさんやったなあ」
頭の上から野太い声が降ってきた。
――えっ?! 聞いた事がある、、、 この声、、、 まさか、、、
やがて目が馴染んできて、見上げた人物の像がくっきりと真梨子の目に結んだ。
「楽しかったか? 単身赴任は」
「いっ、いやあぁぁぁ」
――どうして社長が?! 俊ちゃん、どうして、、、
目の前に仁王立ちしているのは、真梨子の上司、島田社長だった。
◆
――俊ちゃんが私を騙した、、、
周りを見回しても俊一の姿は無い。 東京から移動するどこか途中でカバンごと島田に引き渡されたのだと真梨子には分かった。
――ゴメンね、俊ちゃん、、、 あの人達に逆らえなかったのね、、、 あの人達から逃れる為にアメリカに、、、 戻ってきちゃダメよ、、、 こんな世界に、、、 俊ちゃん、、、
「ご苦労さんやったね、真梨子君。 こんどのプロジェクトの成果には満足してるでえ。 しかしアフター5の君のご活躍には面食らったわ。 あっ、違うなあ。 仕事中に虐められる方がとんでもなく乱れてたなあ。 梶に秋山、、、 エゲツナイ上司で悪かったなあ。 まあこんなにもエロイ牝犬の君には丁度良かったかな?! あ〜ははははっ」
「いやぁぁぁ、、、 言わないでっ!」
「くふふっ。 君はワシに見られていないと思っていたようだが、テレビ会議してる最中に君がオナニーしてるんも、オシッコ洩らしてオムツを穿き替えてるのも全部見てたんやで。 特に君がプレゼン中にホワイトボードの前で立ったまま梶にリモコンで嬲られて逝ってしもうた時は、ワシも欲情してしまって思わずマス掻いてしまったわい。 あははっ」
――あぁぁぁ、、、、 そういうことだったのね、、、 ひどい、、、
この半年の出来事は、すべて島田から東京への単身赴任を打診された時から始まっていたのだ。
「しかしええ身体しとるなあ、真梨子君。 ストリーミング映像でみるんとは比べモンにならんでえ」
島田は隆起したペ○スをいじりながら、切なげに身体をよじる真梨子の身体を撫ぜまわす。
「ど、どうして、、、私を、、、 こんな、、、 くはぁっ、、、」
島田が乳首を抓りあげると、快感が全身を貫いた。
■つづき
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