屋上の王子様
二次元世界の調教師:作
■ 4
大地君が唇を外し、手を抜こうとした時、私は無意識に(行かないで)という感じで太股で彼の手を挟み付けるという、羞ずかしい反応をしてしまいました。
「麻衣お姉さんが歓んでくれた証だよ。
舐めてみて。」
「!!」
大地君の濡れて光る指を1本舐めると、すっぱいのと苦いのが混じった味がしまった。これが私のラブジュースの味でしょうか。
「パンツを見せてよ。」
「イヤ……」
濡れてるのに。
でも大地君がハーフパンツを脱がせて来ると、私は腰を浮かせて協力してしまいました。
「手が邪魔だよ。
後ろに組み直して。」
大地君が前で掛けていた手錠を外して来ると、私は言われる通り両手を背中に回してそこで手錠を掛け直されました。
いつの間にか私は、大地君との「SMごっこ」を嫌がらず、彼と合意の上で羞ずかしい格好にしてもらっていたのです。
「ホントに麻衣お姉さんって、アシが長いなあ。
モデルさんみたいって、よく言われるでしょ。」
「そんな事、ないわ。」
私は身長が170cm以上あってよくデカいとは言われますが、スタイルがいいわけではありません。ハッキリ言って背が高すぎる事にはコンプレックスを持っています。
「ぼ、僕、もう我慢出来ないよ!」
私のスカートを手でめくって覗き込んでいた大地君が、興奮した口調でそう言うと、両脚の間に顔を埋めて来ました。
「駄目よっ!」
私はそう言いましたが、彼の頭を挟み付ける形になった太股の締め付けは形だけで、彼が両手でグッと押し広げて来ると簡単に力を緩めてしまいます。
「お姉さんの、いい匂いがするパンツだ……」
大地君は私のビショ濡れパンツに頬ずりして来るんです。
「汚いよ、大地君……」
「麻衣お姉さんの、えっちなアソコの形が透けて見えてる……」
「もう、変態……」
私は変態な大地君に、もっとえっちな悪戯をされる事を期待してしまっています。どちらが変態だかわかりません。
ところがそんな私の気持ちを知ってか知らずか、大地君はそこでもう顔を上げてしまいました。
「写真を撮ろう。」
「ど、どうして……」
えっちをやめちゃうの? とは、とても言えませんでした。大地君は、ビショビショでアソコの形がわかると言う私のえっちなパンツが丸出しになっている羞ずかしい写真を、ケイタイで撮影していました。接写や、ちょっと引いて顔まで入れた写真も撮られました。
「これからも麻衣お姉さんに遊んでもらいたいから。」
え、それってもしかして脅迫でしょうか。大地君はそれ以上何も言いませんでしたが、私にはしっかりと意味が伝わり、これからも同じように授業をサボって屋上でSMプレイを楽しむ事を約束してしまったんです。
「ねえ、大地君。
私なんかでいいの?」
大地君が手錠や首輪を外し、服装も整えてくれた後、何だかすっかり恋人同士みたいな気分になった私はそう聞きました。こうして立って見ると彼は私より頭1つ低いんです。
「なんで?」
「だって私、大地君より背が高すぎるし……」
「そこがいいんじゃないか。」
「年上だし、あんまりかわいくないでしょ。」
私ははっきり言ってあまり美人ではありません。背が高過ぎるというコンプレックスもあって引っ込み思案な私は、男の子とお付き合いした事もないのです。
「麻衣お姉さんは、僕のお姫様だよ。」
「えっ!」
そんなクサイセリフを言った大地君が両手を広げて口を尖らせています。私は何だか小さな子供とイケない事をしているような少し倒錯した気持ちでしたが、身を屈めてもう一度彼と唇を合わしました。ものすごく胸がドキドキしましたが、私は小さな「白馬の王子様」を見つけたような幸せな気分でした。
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