人妻ブルセラ
二次元世界の調教師:作

■ 4

 俺が怒鳴ると、芽衣はくうん、とさすがにこの時だけは色っぽい声で達したようだ。コイツはオナニーの邪魔でもしようものなら、当分機嫌が悪くて扱いに困るので好きにさせるしかない。この下品で卑猥な女は黒田芽衣。三度のメシよりえっち好きと言う、どこかアブない所にイッチャッてるような小娘だ。もともと高校にも行かずブラブラしていてパンツを売りに来たのだが、何とコイツの方から、おじさん、えっちしよ、と誘って来たのだ。はっきり言ってブスだ。だが、当時はまだ大いに目の曇っていた俺は、10台後半のエロ娘にたぶらかされてしまい、抱いてしまったのだ。するとすっかりなついてしまい、いつの間にか気が付くとここに居候のように居座っていたと言う、困ったやつだ。

 家事をするどころか、ご覧の通りごろごろしてしょっちゅうえっちをせがんで来る。俺が相手をしてやらないと、オナニーに耽っていると言う、エロいことしか頭にないバカ娘だ。俺の方も当時は日に何発も出さないとムラムラしてしまう程性欲が強かったので、住まわせてやる代わりに性欲処理の相手にしていたのだ。もちろんただ一緒に暮らしているだけで、結婚しようなどとは毛ほども思ってはいない。芽衣の方もそうだろう。お互い様だ。

 今はハタチそこそこだが、パンダみたいなよくわからないどぎついメイクをしている。背は低く体は貧相で、抱いてもさほど面白味のない女だが、とにかく性欲の塊みたいなやつなので「生セラ」と称したいかがわしいショーで、パンツ売りの女の子とからませてみるとこれがはまった。もともとレズっ気も大いに持ち合わせていたようで、相手の女の子をお客さんの前でいたぶり羞ずかしい目に遭わせるショーを自分で演出するようになったのである。今ではいっぱしの調教師きどりで、人妻ブルセラを始めるとますます張り切って、自分の母親みたいな女性を辱めることに生き甲斐を感じているようだ。

「すぐに支度して、下に下りろ。
 今日の相手はお前の倍くらいの歳だが、スゲエ美人だぞ」

「ふうん。
 じゃあ親子プレイね。
 あ、チンポは着けてこっか?」

「お前に任せるから好きにしろ」

 すぐに商売道具である薄汚れたセーラー服を着始めた芽衣を見届けると、俺は再び梓さんが待つ部屋に戻った。まさかと思ったが、梓さんはセーラー服をはだけて自分からブラとパンツを見せる、ブルセラショップの商品パッケージ写真用のメチャクチャ羞ずかしい格好で、顔を真っ赤にして待っていた。恐らく俺がいない間もバカ正直にスカートをめくり胸元をはだけて、ひどい羞恥に悶えながら堪え忍んでいたのだろう。ズルをすればいいのに、俺に言われた通りに従ってしまうとは、彼女のような素晴らしい美女がこんなにどMだなんて、おいしい話があってもいいものか。俺はこの商売をやってて良かったと、生まれて初めて神様に感謝する気持ちになっていた。

「奥さん、よっぽどそのえっちな格好がお気に入りのようですね」

「あなたがこうしてろとおっしゃったんじゃないですか!」

「どっひゃー!
 マジで超ヤバいじゃん、このオバサン。
 ねえねえ何でパンツ見せてんのー
 ウケるー」

 だが、オツムの弱い女子高生みたいなしゃべりで、小汚いセーラー服を着た芽衣が入って来ると、梓さんはさすがにハッとした様子でスカートを戻していた。

「いーじゃん、オバサン。
 もっとパンツ見せてよー」

 コラコラ、勝手に梓さんに近付いて触るんじゃない! が、俺が注意する間もなく、ずかずかと無遠慮に梓さんににじり寄った芽衣が、バッとスカートをめくり上げるものだから、梓さんはすっかり怯えて慄えていた。

「えーっと、こいつが奥さんと一緒にショーに出てくれるメイって子です。」

「ヨロピクね、オバサン」

「よ、よろしくお願いします……」

 いきなりスカートをめくりニカッと笑ってピースサインを見せる芽衣にまで、ペコリと丁寧にお辞儀をして挨拶してしまう梓さん。こんないかにも育ちの良さそうな、上品な中年美女に、ガラの悪いコギャルメイクのエロ娘をけしかけるのは申し訳ないような気がしたが、その実俺はこのシチュエーションに大いにそそられ興奮してしまっていた。しばらく風呂に入ってなさそうな薄汚い芽衣が、穢れのない清楚な美女をいたぶれば、梓さんの美しさはより一層際立つに違いない。

「今日はアタシがオバサンの娘って設定でいくよ。
 よろしくね、ママ」

 芽衣はもうすっかり自分のペースでそんなことを言い出すと、どう答えて良いかわからずオドオドしている梓さんに、好き放題の狼藉を働き始めた。

「オテテは後ろだよ、ママ」

 そう言った芽衣は逃げるでもなく立ちすくんでいる梓さんの両手を強引に背中に回させ、ガチャリと手錠を掛けた。そしてさすがに慌てて狼狽する梓さんの首にも早業で首輪が嵌められた。あまりの急展開で、梓さんがあれよあれよと戸惑っている間に、とんでもないことになったわけだ。

「さあママ、行こうか」

 芽衣が首輪をチェーンでグイグイと引っ張ると、梓さんは動かざるを得ず、俺は店内放送を掛けることにした。

「ただいまからショーを行います。
 お客様はカウンター横のショーコーナーにお越し下さい」

 店の入口付近のレジカウンターの横に、ちょっとした張り出し舞台になった空間があり、そこがショーコーナーだ。ここでパンツ売りの女の子がいわゆる「生セラ」という実演販売をするわけだが、芽衣という調教師がついてショーアップしてくれるようになったので、この所うちの店の目玉になっている。かつては隠れた部屋でこっそりと女の子が脱いでくれる下着を買い取る形だった「生セラ」も、ショーとして大々的に公開してやった方が、下着売りの後ろめたさが少なくて良いのではなかろうか。

 などと言う理屈は、実は女の子を観念させるための甘い言葉であり、芽衣のやり方を知ったら大抵の女性は怖じ気づいてしまうだろう。そう、性経験豊富なはずの人妻熟女でさえ慄え上がってしまうくらい、芽衣はえげつないのだ。そして今芽衣に首輪で引っ立てられた四十路美女の梓さんは、後ろ手に縛られたミニスカセーラー服姿で店内を歩かされ、早くも男性客たちの注目の的になっていた。

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