聖夜の贈り物
二次元世界の調教師:作

■ 3

 若くはないのでそれほど大きな病状の変化はなく、当初は具合が良くなると帰宅し悪くなると入院すると言うことの繰り返しでした。病院にいる時はさすがに私のアソコを舐めることは出来ない主人は不安を打ち消そうとするためか妙に明るく振る舞い、あろうことか看護婦さんのお尻を触ってひんしゅくを買ったりしました。そして家に帰るや否や私に抱き付いて、舐めさせろと言うんです。この人はどこまでバカでえっちななんだろうと呆れながら、正直な話完全にくせになっていた私も嬉しくて、すぐにトイレに行き後始末をせずに「くされマ○コ」を舐めさせてあげました。すると主人のことを笑えません。久しぶりの快感に私の方が我を忘れて乱れまくり、死期の近い主人の顔を窒息させるかのように強く太股で挟み付け、オシリも舐めてえ!などとはしたないおねだりまで口にしてしまう始末でした。

 現役を引退してからそれまで調教に精を出していたドーベルマン達もおらず、がらんとした大きな庭と屋敷に主人を1人残すのは不安でしたが、がんであることを悟らせないためにも私はそれまで通りパートに出掛けていました。そう言えば私も犬好きでしたから、小さなわんちゃんでも飼ったらどうですかと申し出ると、バカ言え、犬はデカいのに限る、小さな犬なんかアホらしくて飼えるか!などと一喝されたのを思い出しました。頑固者で私を怒鳴りつけるのが趣味のような主人でしたから仕方ありませんが、犬の1匹でも飼っていれば良かったのに、と思いました。ですが今になって考えると、主人は告知はされないでも自分の病気について勘付いており、逆に私に心配を掛けまいと何も気付いていないフリをしていたのです。朝晩日課のようなアソコ舐めも欠かさず、私も何はばかることなく盛大によがり泣いて主人の口唇に身を任せましたが、私の流す随喜の涙には別の意味も込められておりました。

 そしていよいよ本格的に病状が悪化し、最後となった入院。主人はもう起きあがることが出来ず病院のベッドで寝た切りになり、私も付きっ切りで看護しました。医者からは覚悟をしておくようにと言われ、主人も自分の死期が間近いことに気付いていたでしょう。ある夜消灯後に看護婦さんの気配もなくなると、主人が半ばうわごとのように言ったのです。

「ますみ、もう一度お前のくされマ○コを舐めさせてくれ」

 本当にそれが今生の最期だったでありましょう。私は主人の最後のわがままを聞き入れ、すぐにトイレをすますとベッドに上がり、まるで赤ん坊のように力なく横たわる主人に抱き付いて口付けを交わすと、おもむろに顔面騎乗の体勢を取ってあげました。黄色くむくんで生気の失われた主人の顔が本当に嬉しそうにほころび、私も主人の体のことなど忘れて、その素晴らしい唇と舌、そしてボウボウに伸びていたひげを、はしたない肉の芽で、淫らな亀裂で、そして汚穢に満ちた排泄口で味わい付くしたのでした。

 数日後主人は帰らぬ人となりました。

 私は食べて行くために仕事を続けながら、魂が抜けたような日々を過ごしました。私も早くこの世とおさらばして、天国で主人に舐めてもらいたいと本気で思いました。気が付けばもう師走。今だ世俗の煩悩に満ちた私は、クリスマスが近付いて頑固なわからず屋の主人を思い出しました。主人は、日本人のくせにクリスマスを祝うなんておかしい、絶対にお祝いなんかするな、と言い続けて来たのです。今日はクリスマスイブ。勤めているスーパーで夕刻前に勤務が終わり、私は売れ残りそうなクリスマスケーキを買って帰ります。主人がいた頃は仕方なく近所の方に余ったからと差し上げたりしていたのですが、今日は初めて家で飾るのです。ついでに小さなツリーも買いました。少しでも気持ちを紛らわせようと思ったのですが、いざ誰もいない家に飾ってみるとかえって寂しさはますばかり。頑固な主人の意見に初めて少し共感を覚えました。お正月には子供達が里帰りして来るけど、クリスマスに一緒に過ごす人はいないのです。仲の良いお友達も家族と過ごされるので、私の入る隙間はありません。

 パートから帰り1人ぼっちで空しく飾り付けを終えてから、私はこの所クセになってしまったインターネットで舐め犬さん関係のサイトや掲示板を読みふけりました。今日のレポートのOLさんもそうですが、皆さん決まって至福の時を過ごされるようで、羨ましい限りです。私はもちろん、本当に舐め犬さんにお願いしようだなんて考えているわけではありません。いろいろ調べてみても、そんなに高齢の女性は見当たりませんでしたし、第一主人以外の男性に舐めてもらうなど考えられませんから。ただ、今でもトイレの始末をしない習慣が抜けず、汚れた下着の下ではしたなく欲求不満を訴えて疼き上がる女の部分を慰めるための糧としたいだけなのです。

「ああ……」

 誰もいない自宅の中とは言え、おしっこが染み付いたショーツ1枚と言うはしたな過ぎる格好で、矢も盾もたまらず股間に手を忍ばせてしまった私は、もう一度ため息を付くと、主人に舐めてもらう幸せな快感からは程遠い、淫らで即物的な感覚で何とか寂しさを忘れようと、ショーツの中にまで手を入れて直にアソコを弄りました。主人の舌で優しく剥き上げるクセを付けてもらったオサネの皮をめくって、すっかり大きくなってしまったしこりをくじると、ズンと強烈な快感があるのですが、ちっとも満足は出来ません。緩んでしまったアソコの中に指などを入れたところで、主人のものでない自分の指では絶対に満たされないことがわかっているので、試してみることもしませんでした。

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