奥さまはマゾ
二次元世界の調教師:作

■ 4

 何というイヤらしい男性なのでしょう。やはり私の感じた彼に対する警戒感は正しかったのです。本性を剥き出しにしてネチネチといたぶって来る新山さんに耐え切れず、私はそう口走りました。ところが、まだスーツを着込んだままの新山さんはせせら笑うばかりでした。

「だんだん気分が乗って来たので怖くなりましたか、奥さま。部長はこんなにじっくりと楽しませてはくれないでしょう。気持ち良いセックスはタップリ時間を掛けて楽しむものですよ。私がそれを教えて差し上げましょう」

――主人のことは言わないで!

 新山さんに体を預けることを決心した私でしたが、主人のことを口にされるのはたまりませんでした。確かに主人はこんなイヤらしいセックスでなく、ごく簡単にキスをしてお互い裸になり、おっぱいやアソコを弄ると挿入して終わり、と言う淡泊な人です。初めての時はメチャクチャに痛くてたくさん血が出ました。だから子供を作るために我慢してるんですけど、私はえっちするのがそんなに好きではありません。でもキスやおっぱいを揉まれたり吸われたりするのは気持ちいいですし、痛くても最愛の主人と体を合わせているという精神的な充足感で十分満足しているのです。昇さんのことを悪く言われて、良い気がするわけはありません。

「奥さま、少しアンヨをお開きになって下さい」
「ああ……」

 新山さんがいよいよ下半身に回って、レースで少しスケてしまっているショーツを覗き込んで来ました。彼に言われるまま脚を少し開いてしまった私は、嘆息して目をつむります。新山さんは遠慮なく股間に顔を埋めて来たようでした。

「意外と毛深いんですね、奥さま。こんなえっちなスケスケパンツ、部長にはもったいないですよ」
「言わないで……」
「へへへ、おま○この形までバッチリですよ」
「イヤッ! ああ、イヤッ!」

 又しても主人の名を出され、しつこい言葉なぶりが始まりました。すると直接見られるよりも羞じらいが込み上げて来て、私は信じられないほど興奮してしまったのです。もうすっかり新山さんのペースに嵌ってしまい、満を持した彼がショーツ越しに指を触れて来ると、私は大声を張り上げていました。

「ひい〜っっ!!」
「奥さま、この小さなしこりは何か御存知ですか?」
「知りません!」
「そうですか、残念ですねえ。ココはクリ○リスと言って、女性の体で一番気持ち良くなる部分なんですよ。」

 もちろん知っていました。その辺りにとても敏感な部分があって、着衣越しに当たっただけでもとても気持ちいいんです。高校生の頃から、夜寝床の中でおマタに枕を挟んで快感を楽しんでしまうこともありました。でも直接触るなんて怖くて絶対駄目ですし、新山さんの指がショーツ越しとは言え直にスリスリして来ると、私の体にはカルチャーショックを覚えるほど素晴らしい心地良さが突き抜けてきました。

「ほら、だんだんお湿りが来て、ますますワレメちゃんの形がバッチリになって来ましたよ。クリ○リスの楽しみ方は、後でもっとじっくりと教えて差し上げましょう」

――ああ。私どうなっちゃうの!

 そこで新山さんは指を離してくれたのですが、たったこれだけのことで、主人とのセックスでは感じたことのないスリルと興奮を覚え、あろうことかアソコを濡らしてしまった私は、恐ろしい予感に下着だけの体をブルブルと切なく慄わせました。

「記念撮影しましょう」

 どうしてこんなに羞ずかしいのでしょう。まだ裸でもないのに、下着姿をケイタイで撮影されていると、それによってますます羞恥が胸をギュッと締め付けて来ます。

「着せ替え人形が終わったら、一緒にお散歩ですよ、奥さま」

 撮影を終え、持参していた大きな袋の中から又何か取り出し始めた新山さんを横目で見る私の瞳はもうウルウルと潤み切って、恐ろしいことにはしたない期待がゾクゾクと込み上げて来る全身をおののかせていたのでした。

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