アタシのかわいい○ンコちゃん
二次元世界の調教師:作

■ 4

 この所、アタシとケースケは休みの午前中に部活を終えてから皆に内緒で落ち合い、デートするのが決まりだ。そしてケースケは必ずアタシの体を求めて来る。ホレた弱みで、生理中でもなければ抱かれてやるのだが、正直な話アタシはえっちは好きじゃない。それもこれも、ケースケの野郎がヘタクソだからだ。

 初めてえっちした時、バージンだったアタシは大量に出血してしまい、メチャクチャに痛かった。その後慣れれば具合が良くなるかと思いきや、ちっとも良くならないのだ。ケースケはどスケベだが自己中なヤツで、アタシの体がまだ準備出来てなくてもお構いなしに、○ンコを○ンコに突っ込んで来るのである。なのに本人はアタシが歓んでると勝手に思ってるらしい。かわいそうだからガマンしてるだけだっつーの!

 だがケースケはああ見えて意外に傷付きやすい男だ。アタシが核心に迫るようなきついことを言うと、すぐにイジけてしまう。メンドクセー、と思いながら、アタシはコイツのプライドを傷付けないようにしながらも、何とか女の子を歓ばせるえっちテクを身に着けてくれないものかと思案した。そして思い付いたのが、アダルトビデオを見せるという手だ。アタシが、一緒にAVを見たい、と誘ってやったら、エロいことしか頭にないケースケは大喜びだった。

「へえ、ヒナもえっちが好きだったんだな」
「う、うん……」

――ちゃうわいっ!

 ところが、ケースケが勇んで借りて来たAVは「女子高生鬼畜監禁陵辱レイプ」と言う過激なヤツだった。もっとフツーのを借りて来い、とも言えず、あまりに女性蔑視的なひどい内容に怒りでワナワナと慄えるばかりになっていたアタシを、ケースケは口も利けないほどコーフンしたんだとあり得ない勘違いをしてしまい、その場で乱暴に押し倒して来たのだ。

「オラオラあっ! 俺のマグナム弾をお前の○ンコにぶちこんでやるぜっ!」
「どアホウッッ!!」

 アタシがケースケを突き飛ばして張り倒し、激怒して帰ってしまったのは言うまでもない。だが、その程度のことを引きずるようなヤツではなく、アタシもウジウジするのは大嫌いだから、次の日からはケロッとして付き合ってるのだけど。

 それ以来ケースケの自己中えっちには拍車が掛かり、手錠を掛けてアタシを拘束するようなSMプレイが加わった。コイツと来たら、アタシを気持ち良くさせてやろうと言う気がないらしく、マジでイヤがっているのを「イヤよイヤよも好きのうちと言うからな」と勝手に思い込んで自分のやりたい放題アタシの体に乱暴を働くのだから、始末に困っているのだ。

 キーンコン、カーンコーン……

 午後の授業の予鈴が鳴ったので、アタシは、アタシのかわいいオッパイちゃんをモロ出しにして、嬉しそうにイジくり回して気持ち良さそうに目を細めているケースケに言った。

「あのさケースケ。そのオッパイ、アンタに貸してるだけなんだからね。粗末に扱ったら、ただじゃすまないわよ」
「わかってるよ。だったらヒナも、胸毛くらい抜いてもいいぜ」

 アホか。

「返してもらった時傷でも付いてたら、ぶっ殺すからな!」

 本当に帰って来るのだろうか?アタシはその大きな不安を抱きながら1週間過ごさねばならなかったのである。そして次の日曜の午後、約束通りケースケの家に行きアイツの部屋でえっちしてやったのだが、体の一部が入れ替わっているせいか、ヤツは妙なことを言い出した。

「いつもと逆にしてみよーぜ。俺横になってるから、ヒナが脱がせてくれよ」

 アタシたちのいつものえっちはこうだ。まず2人とも制服を脱ぎ、ケースケはすぐにスッポンポンになる。そしてブラとショーツだけになってベッドに横たわるアタシに、コウフンして鼻息も荒く本物の野獣と化したケースケが襲い掛かって下着をむしり取りベッドイン、と言う手順だ。

 その立場を逆にしようとケースケは言うわけだ。さっさと制服を脱いだアタシはホンの少しためらったが、最後に残った花柄のショーツもアッサリ脱ぎ捨てスッパダカになった。今さらコイツの前で羞ずかしがっても仕方ない。もちろんムキムキの筋肉と胸毛に変わったムネにはブラジャーなんぞ着けてはいない。それからベッドに横たわったケースケを見たアタシは、思わずプッと吹き出しそうになってしまった。一体どこで仕入れたのか、ケースケのやつ女物のベージュの下着を上下お揃いで着用してたからだ。

「その下着どうしたのよ」
「オカンのをくすねた」

 何という親不孝者のバカだ。ケースケのお母さんは申し訳ないけど相撲取りみたいな体格の良い人で、そうでなければコイツには身に着けることなど不可能だったろう。だが下は相当なデカパンのはずなのにピチピチに股間に喰い込み、反対にブラの方はブカブカで、アタシのかわいいオッパイちゃんにはまるでサイズが合ってないのだ。ラグビーの練習中はガードさせるためスポーツブラを渡して着けさせているのだが、終わってから着替えたのだろうか。いずれにせよ、おマヌケ過ぎる格好だった。

「バッカじゃねえの」
「そう言うなよ。俺なりにムードを盛り上げようと思ってさ」

――アホだ。正真正銘のアホだ……

 アタシが呆れて立ち竦んでいると、ケースケは言った。

「そこにある手錠で俺を縛ってくれよ」
「はあ?」
「だから今日は逆なんだって」

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