弟の悪友
二次元世界の調教師:作

■ 8

――ああ。な、何、コレえ?

 そしてその時私は、体の奥からハッキリと込み上げて来る甘美な感覚を感じ、うろたえてしまいました。それは生まれて初めて経験する、性的興奮による体の潤いだったのです。

「健一に見せてやれないのが残念っすねえ」
「ははは、そうだな。おいマサト、遠い所にお使いに行ってるご褒美に1枚送ってやれよ、お姉ちゃんのエロエロパンチラ写真を」
「やめて下さいっ! そ、それだけは……」
「いいじゃないっすか、おパンツくらい」
「ひど過ぎます……」
「お姉ちゃんって、意外と泣き虫なんすねえ」
「いや、イヤ、もうやめて……」

 シンジらにからかわれても、もうしゃくり上げるような泣きべそをかいてしまうのが止まらなくなりました。

「そんなメソメソしてたらキレイな顔が台無しっすよ、お姉ちゃん……」

 ひとしきりケイタイでの撮影が終わると、背の高いシンジが立ち上がり、何かクスリのアンプルのようなものを自分の口に入れるのが見えました。そして立ち縛りにされている私に体を寄せると、強引に唇を合わせて来たのです。私はシンジの指弄りで濡らしてしまったのと、撮影された写真を弟に送信されるかも、という不安とでパニックに陥っており、妙に優しいシンジの口付けについ答えて唇を預けてしまいました。

――え、な、何か苦い……

 さっきのアンプル薬剤に違いありません。シンジ自身も口に含んでいるのですから毒物ではないのでしょうが、私はますます不安に押しつぶされそうな思いに苛まれることになりました。

「冗談っすよ、お姉ちゃん。大人しく言うことを聞いててくれりゃ、健一には絶対バラしゃしませんから」
「……お願いします」

 こんな酷い仕打ちを加える卑劣な不良なのに、私は唇を与えてしまった上に弱弱しく頭を下げてしまうのでした。

「い、一体、何を……」
「なあに、お姉ちゃんを素直でカワイイ女の子にするためのクスリっすよ」
「そんな!」

――クスリだなんて!

 すっかり彼らのペースに乗せられた私が狼狽の色を露わにすると、マサトが言いました。

「シンジ君、俺もう我慢出来ねえっす!」

 ふと見ると、マサトははっきり大きく膨らませた学生ズボンの股間を両手で抑えていたので、私は慌てて視線を反らせました。

「しょーがねえな。まだお姉ちゃんに触るんじゃねえぞ」
「ぼ、ぼ、僕も……え、えっち、したい……」
「じゃあお前ら、せんずりこいてお姉ちゃんに見せてやれ!」

 私は「せんずり」と言う言葉がわからなかったのですが、何となく卑猥な意味らしかったので、目を閉じました。ところがシンジはそれをとがめてきました。

「お姉ちゃんは、こいつらがチンポをしごいて、ドッピュンする所をしっかり見てやるんすよ。おいマサト」
「すげー、お姉ちゃんのパンチラ、マジおかずになるっす……」
「お姉ちゃんがちゃんと見てるかどうかチェックしろ。タクロウのデカチンもだぞ」
「うぃーっす」
「もしもお姉ちゃんが言うこと聞かないようなら、遠慮なく健一に写メを送ってやれ」
「やめてえっ!」
「お前ら、お姉ちゃんの正面に並んで、せんずりな」

 マサトとタクロウが床に並んで体育座りになると、ローアングルから私の世にも羞ずかしいパンチラ姿を見上げながら、学生ズボンから摘み出したモノを手でしごき始めました。

――せんずりって、こんなえっちなことなの!……いや、イヤ、見たくない!

「あれ、お姉ちゃんもう目を反らしたじゃないすか」
「健一を呼び出せ」
「待って! 見ます! 見ますから、お願い……」

 マサトは一旦「せんずり」の手を休ませるとケイタイを取り出し、すぐに健一を呼び出しました。

「おう健一、今どこだ?……今から面白い画像送ってやっからよ」
「イヤ〜ッッ!!」

 私は思わず大声を出してしまってから、ハッとしました。今の悲鳴は健一に聞かれてしまったのではないでしょうか。

「え? 今のはビデオの音だ。ちょっと待ちな、健一」

 マサトが受話器を手で塞いでシンジにお伺いを立てました。

「どうしましょう?」
「お姉ちゃん。言うことを聞くと、約束出来るんすか?
「約束するわっ! だから、お願いっ!」
「じゃあ、マサトとタクロウにこう言うんすよ。私の……」
「私の、えっちな、パンチラを見て、シコシコ、ドッピュン、たっぷり、出してね……」

 シンジの言葉を復唱させられる度に、私は胸をどす黒く塗りつぶされて行くような辛さを味わいました。

「絶対にシコシコドッピュンから目を離さないんすよ」
「はい……」

――こ、こんな気持ち悪いの、見なくちゃいけないの!?

 でっぷりと太ったタクロウはすっかり興奮した様子でハアハアとだらしなく舌を出しながら、脂肪の塊みたいな下半身から摘み出した嫌らしい肉を手でしごいていました。でももう少しも目を反らすことは出来ないのです。

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