診察室
ドロップアウター:作
■ 5
玲さんの性器の診察が終わると、先生は他の患者さんを診るために、処置室を出て左側の部屋に戻りました。
私は野田さんと二人で、ベッドの向かい側の棚を開けて導尿に使う用具を準備しました。
玲さんはその傍らで、全裸姿のまま、ベッドの上で体育座りをしています。
「あの・・・」
振り返ると、玲さんが頬を赤くしてこっちを見ています。
「もう、服を着てもいいですか?」
「もう少し待ってね」
私が言うより先に、野田さんが答えました。
「・・・はい」
玲さんは素直にうなずいて、それ以上何も言いませんでした。
導尿というのは、尿道に直接管を通して、尿を採取するものです。もちろんすごく恥ずかしいし、人によっては痛みを感じることもあります。もしかしたら性器の診察以上に、玲さんにとっては辛いかもしれません。
私はてっきり、トイレで紙コップに採取してもらうものと思っていました。まだ15歳の女の子に、導尿はさすがにかわいそうです。
でも、野田さんは「その方がきれいな尿が取れるから」と言って取り合いませんでした。
だいたいの準備が終わった時、野田さんは私に耳打ちしました。
「導尿はあなたがやりなさい」
「えっ・・・」
私は一瞬、言葉を失いました。
検査の準備が全て終わった時、玲さんはまだ体育座りの姿勢で、ベッドの上に座っていました。
ずっと裸でいて、恥ずかしさはだいぶ和らいだように見えます。でも、その分寒さを覚えてきたのか、腕や背中に鳥肌が立っていて、顔色も少し青ざめているようでした。
「玲さん、いったんベッドから下りてくれる?」
「・・・はい」
玲さんは、胸とアソコを隠した格好でベッドから下りました。それを見て、まだ恥ずかしさが消えたわけじゃないということが分かりました。
15歳の女の子が、こんな辛い検査に文句一つ言わず、よく耐えました。でも、さすがにこれ以上苦しみを引き延ばすのは、やっぱり酷です。さっき以上に辛い検査に玲さんが耐えられるか、正直心配でした。
私は、ベッドの上に紙オムツのようなシーツを敷きました。もちろんそれは、尿がこぼれてもベッドが濡れないようにするためです。
玲さんは、また不安そうな表情に戻ってしまいました。
「何をするんですか?」
玲さんにそう聞かれたけれど、野田さんも私も、答えませんでした。
「玲さん・・・このシーツにお尻がのっかるように寝てくれる?」
私が指示すると、玲さんは戸惑いながらも、黙って言う通りにしました。でも、胸と下半身はずっと隠したままです。
玲さんがベッドに横になると、私はアルコールに浸した脱脂綿の容器を開けました。
私の作業を、玲さんはずっと不安そうに見つめています。
さすがにこれ以上黙っていることはできないと思いました。
「玲さん・・・これから、尿検査をします」
「えっ、尿検査って・・・トイレでするんじゃないんですか?」
「うん、あのね・・・」
「トイレだと、あまりきれいなオシッコが採れないのよ」
野田さんがすかさず言いました。
「だから、ここで直接オシッコを採るのよ。分かった?」
「・・・はい」
玲さんは一応納得してくれたみたいです。でも、表情は暗いし、やっぱりとても不安そうでした。
「玲さん・・・」
私は、玲さんに指示を出しました。
「さっきみたいに、おなかの上に両手をのせて、膝を立てて足を開いてくれる?」
「・・・はい」
玲さんは、今度も素直に言うことを聞いてくれました。
でもよく見ると、膝がかすかに震えています。やっぱり怖いんだなってことが分かりました。
私はゴム手袋をはめて、容器から脱脂綿を一つ取り出しました。
「ごめんね、きれいにしようね」
私はそう言ってから、左手の親指と人差し指で、玲さんの性器のワレメをぐっと開きました。
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