走狗
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■ 第1章 出来事14

 カメラの女の命令を忠実に守る香織は、言われたとおりカメラをセットしたようだ。
 玄関に現れた香織は、洋服をその場で脱ぎ、下駄箱の奥に隠してあった首輪を嵌める。
 洋服を抱え、リビングを全裸に首輪で横切る香織が現れて、寝室の扉を開ける。
 カメラは、驚いた事に香織をフレームの真ん中に納め、移動している。
 カメラが切り替わり、寝室の映像が映し出され、香織は脱いだ服を畳み収納する。
 そして、500mlのペットボトルを取り出すと、おもむろにオ○ンコに当てがい、押し込みだした。
 どうやら、陵辱者の宿題と言う奴らしい。

 暫くすると、玄関に人の気配がして、リビングから足音がする。
 香織は、首輪を外し、素早く部屋着を身につけると、ペットボトルと首輪を布団の中に押し込む。
『香織ちゃん…、お部屋にいるの?』
 リビングから俺の女房だった、涼子の声が聞いてくる。
『はい…。部屋にいます』
 香織が涼子に返事を返す。
『ちょっと良い?少しお話したいんだけど…』
 涼子の少し緊張した声に、香織が後ろめたさを隠せないで居る。

 部屋の鍵を開け、涼子を招き入れる香織。
 俺には、久しぶりに目にする、動く涼子の姿だった。
 涼子は、俺の大学の後輩で少林寺拳法を通じて知り合った仲だが、俺の習得した武術の技に興味を持ち、親密に成って行った。
 優しい顔立ちの中にも、内に秘めた意志の強さが量り知れる、才媛だった。
 身長は、157pと余り大きくないし、全体的に線が細く、よく妹の胸や尻を羨ましがっていた。
 しかし、その身体はしなやかさと、絶妙のバランスを持ち、俺の心を虜にしていた。
 大きすぎず反応の良い乳房、小気味良い程しなる贅肉の取れた腰、緩やかに張った小振りのお尻、しなやかに伸びる四肢。
 どれも、目を閉じれば、今でも思い出せるほど、俺の脳裏に焼き付いている。
『香織ちゃん…。私は本当は、こんな事を貴女に言いたくはないんだけど…。最近の貴女は、どうかしてるわよ…』
 扉を開けた香織に、涼子が心配そうな表情で訴える。
『ごめんなさい…。今は、まだ…訳は言えないけど…説明は必ずします。だから、今は…私に構わないで…』
 香織の消え入りそうな声に
『何が有ったの?…私にも言えない事?毎日のように、早朝に出て行って、いつの間にか帰ってくる。そんな妹を、私は放置しなきゃいけ無いの?…』
 涼子が詰問する。
『ごめんなさい…お姉ちゃん……。でも、今は本当に何も言えないの…ごめん…ごめんなさい…お姉ちゃん…許して…』
 香織は、そう言いながら、涼子を部屋から追い出す。
 ドンドンと扉を叩き、声を掛ける涼子の声を聞きながら、部屋着を脱いだ香織は、ベッドに腰掛け首輪をし、ペットボトルを持つ。
 扉の向こうから、詰問する涼子の声を聞きながら、涙を流してオ○ンコにペットボトルを押し込む香織。
 その姿は、完全に陵辱者達に、心を砕かれ屈服させられていた。

 此処までの会話の流れで、香織は夏休みが始まり、毎日のように呼び出され、何処かで宿泊しているようだ。
 カメラに映っている内容から、売春相手ではなく、陵辱者達の家だと推測できる。
 現に売春は、昼過ぎから夕方、遅くても19:00頃を限度にしているようだった。
 香織はその後、陵辱者達に連れ帰られ、又新たな責めを受けているのだろう。
 香織の身体に増えていく傷が、その状態を物語っている。

 場面が変わり廃工場のいつもの場所になる。
 香織は、全裸で犬の首輪を付け、正座している。
 パソコンの画面上で、水の入った500mlのペットボトルが、ヒラヒラと動いている。
『ちゃんと宿題が出来たか、テストするからね…。約束通り、1回出来なかったら10発だからね』
 カメラの女の声に、神妙な顔で頷く香織。
『ほーら。取りに行け』
 カメラの女が、ペットボトルをかけ声と同時に、放り投げる。
 香織は、それを膝を付けない四つん這いで追いかける。
 揺れる香織の尻を、別のカメラが捉えた。

 香織の尻の穴には、大きなアナル栓が嵌め込まれていた。
 そして、カメラは香織の腹を映し出すと、そのお腹はパンパンに張っている。
 どうやら、香織は大量の浣腸をされて、この遊びに付き合わされているようだ。
 よたよたと、尻を振りながら、ペットボトルに向かって走る香織。
 ペットボトルに辿り着いた香織は、口でペットボトルを立て、おもむろに跨ぐと、腰を下ろしオ○ンコの中に納める。
 そして、カメラの女の元へ四つん這いで、戻ってくる。
 帰ってきた香織は、お尻を突き出しカメラの女にペットボトルを抜いて貰う。
 そう言う遊びのようだった。

 俺は、この遊びを考え出した人間の、悪趣味さに辟易した。
 ここまで、人格を否定され、徹底的に陵辱するこいつらに、感心すらしてしまう。
 当事者の家族でなければの話だがな…。
 香織は、この時点で、完全にこいつらのオモチャに成って居た。
 その表情、行動に恐怖以外の感情が表れていない。
 暴力の恐怖、理不尽さへの恐怖、そしてもう一つの恐怖。

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