走狗
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■ 第1章 出来事18

 香織を横から捉える映像に成った時、カメラの女が悪魔の命令を伝える。
『香織そこで止まって、足を肩幅に開いて、しゃがみ込みなさい』
 この時香織は、カメラの女の意図をハッキリと感じ取った。
『こ、ここで…ですか』
 小さく聞き返す香織の言葉に
『そうよ…これは、1回目の反抗ね…』
 短く香織に告げる。
 香織は、弾かれたように、肩幅に足を広げしゃがみ込んだ。
『最初からそうすれば良いのよ。後で、罰を与えるからね』
 カメラの女の言葉に、震える声で香織が答える。
『はい御主人様…申し訳御座いませんでした』
 カメラの女は、そんな香織の声を無視するかのように、次の指示を出す。
『プラグを抜いて、全部出すのよ。後始末が終わるまで立っちゃ駄目だからね』
 香織は、絶望に項垂れ、股間から左手を回し、アナル栓を抜く。
 途端に巻き起こる、周囲の驚愕、罵倒、侮蔑様々な言葉の嵐と、輪を作る人垣。
 香織は、そんな中、排泄を終わらせ、自分の右手でアナルを拭っては舐め取り、後始末を済ませる。

 そんな香織を嘲笑するように、お面の女が替え歌を歌っている。
『香織ン、道々ウンコ垂れて、紙が無いから手で拭いて、勿体ないから食べちゃった』
 爆笑する男達と、直ぐ近くに居るため、声を上げて笑う事の出来ない、仮面の女の忍び笑いが、携帯から流れる。
『良いわ、警察が来る前に引き上げましょ…さぁ、立って歩くのよ。良い、絶対に走っちゃ駄目よ』
 仮面の女は、歩道のど真ん中に、放置された香織の排泄物を映し、トボトボと歩いて行く後ろ姿を納めた。
 香織は人混みを押しのけ、合流地点の雑居ビルへと向かう。

 場面が変わり、薄暗いビルの階段ホール。
 階段室の扉が開き、香織が中に入って来た。
 カメラを見るなり、香織はしゃがみ込み、大声で泣き出した。
 そんな香織を嬲るように、カメラは舐め回し、屈服したオモチャを映し出す。
 扉が開き、カメラの女が登場して、香織に命令する。
『何を泣いてるの…笑いなさい』
 ビクッと一つ震えると、香織は顔を持ち上げ、媚びた笑いを浮かべた。
 精神の奥まで、支配された香織の姿だった。

 この後、香織は2度程、全裸で身体中に落書きをされた状態で、大通りを闊歩した。
 途中、犬のように四つん這いで、電信柱に放尿をさせられたり、足を開いてフィストオナニーをさせられて居る。
 2回目の時は、回収する車をわざと走らせ、必死で追いかける香織を見て、嘲笑っていた。
 俺の可愛い妹は、もうこの時点で存在していない。
 聡明で明るい妹、良く笑い感情表現豊かな妹、正義感に溢れ、警官を目指すと言って居た妹は、陵辱者のオモチャに成ってしまった。
 そしてこの後、香織はさらに、どん底に突き落とされる。
 最悪の形を持って、それは実行されて行った。

 試験が終わった後、陵辱者達は俺のマンションに上がり込んで来た。
『えっ、みなさん…どうされたんですか?』
 香織が帰宅して、直ぐに5人が現れる。
『香織ちゃんの家の中、見せて貰おうと思ってね〜』
 お面の女が楽しそうに話す。
『おい、おい折角来てやったのに、門前払いか?』
 大柄な男が、インターホンに威圧する。
『どうでも良いわ…開けなさい!』
 カメラの女が、短く命令する。

 香織は、こうして、悪魔達を自宅に招き入れる羽目になった。
 自宅のリビングにくつろぐ陵辱者達。
 オドオドとそれを見守る香織。
『香織ちゃん…貴女お客に飲み物も出せないわけ…』
 仮面の女がソファーに座って、香織に言うと慌てて、コーヒーを差し出す香織。
『あ、あの…もうじきお姉ちゃんが、帰って来ちゃうんですが…』
 香織が怯えながらトレーを抱き締め、陵辱者達に告げると
『気にしなくて良いのよ…私達はそのお姉さんに用事が有るんだから…』
 コーヒーを飲みながら、香織に告げる。

 香織は、その一言を聞いて、トレーを床に落とす。
『そ、そんな…それじゃ約束が違います…お姉ちゃんは巻き込まないって…』
 香織の一言を聞いて、カメラの女が嘲笑い
『貴女馬鹿…?オモチャと約束すると本気で思ってたの?そんなの、守るわけ無いじゃない…』
 香織は顔面蒼白になり、抗議する。
『ひ、酷い…。何で…私約束守ったじゃ無い…それを…こんな、酷すぎる』
 カメラの女は、香織の言葉の内容を完全に無視して
『まだ、そんな口が訊けるの…。その邪魔な舌を、本気で何とかする必要が有るわね…。貴男達こいつを押さえて』
 そう言うと、カメラの女は俺の家の収納から、道具箱を持ち出し、香織に近づく。

 リビングの隅に、押し倒された香織の顔を覗き込み。
『こんな生意気な舌は、動かないようにして上げるね』
 そう宣言すると、香織の舌をプライヤーで掴んで引きずり出し、先端部の真ん中にクギを置くと、ハンマーで打ち抜き、床に止めた。
『ひぎーーーっ』
 香織の悲鳴が、リビングに響く。
 床に舌を打ち付けられ、蛙のように手足をバタ付かせる香織。
 その手を仮面の女が、拘束着で拘束し、香織の部屋のシーツを被せる。
 そしてその上に、大柄な男が腰を下ろし、香織が暴れる度に身体を殴りつける。
 こうして陵辱者達は、涼子を迎え入れる準備を完了した。

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