走狗
MIN:作

■ 第1章 出来事23

 俺は、大きく2つ深呼吸をし、キッチンに行って、グラス一杯の水を飲み干して戻って来た。
 そしてマウスを操作し、一時停止を解除した。
 ソファーに座り、ふんぞり返るカメラの女、その前にフラフラと立つ香織、画面の隅で哀願する涼子が動き出した。
 カメラの女は、仮面の女に
『ねぇ…。涼子ちゃんに、あれを着けて上げて…。暴れられても困るし』
 そう言って、涼子の拘束を始めさせた。
 仮面の女は、涼子の手首と足首と膝の直ぐ上に、革製の枷を付け手足を鎖で繋ぎ鍵を掛けた。
 そして、60p程の棒に真ん中から、鎖が伸びた物を膝には嵌め、鎖を手足の物と連結させる。
 この拘束で、涼子は立って歩く事はおろか、四肢を伸ばす事も出来なくなった。

 四肢の自由を奪われた涼子に、カメラの女が話し出す。
『涼子ちゃん…。貴女は、何にも解ってないわ…。本当の苦しみは、これから彼女を襲うのよ…。貴女の不注意のせいでね…』
 ドカドカと男達が、玄関の扉を開け、大量の荷物を持って戻って来た。
 その荷物の中から、幅広い帯に金具の付いた器具をカメラの女に手渡す。
『これはね、ラッシングベルトと言って、荷物を固定したりする時に使うものなの…。この太さだと8t程の物を固定出来る。意味が解る?』
 涼子は、実際カメラの女が言った事の意味が、解らなかったようだ、キョトンとした表情で、首を左右に振る。
『フフフッ…。つまり、それだけの力で、圧力を加える事が出来るの。8tの荷物を固定する力だもの…。人間に使ったらどうなるかしら?』
 カメラの女の言う意味を、初めて理解した涼子は、狂ったように中止を願った。

 しかし、カメラの女は、そんな事全く聞こえないように、香織に指示を出す。
『香織ちゃん、座りなさい。そして、膝を抱えるのよ』
 香織は、指示通り座って、膝を抱え込む。
 しかし、電線の拘束が厳しく、手足を抱える事はおろか、その半分ほどしか曲がらない。
 それを見たカメラの女が、香織に[それが限界?]と聞くと、香織は苦痛に歪んだ顔を縦に振る。
 そして悪魔は、そんな香織の身体にベルトを巻き付け、固定する。
 ガチ、ガチと金具の歯車がなり、香織の身体を締め付けてゆく。
 香織は、その激痛に顔を歪め、激しく首を振る。
『香織ちゃん。其処は、振らなくて良いのよ…。あれを組み立てて』
 カメラの女が、隅に置いてある鉄パイプを指差した。
 男達がそれを組み立てると、高さ2.7m程の鉄棒が出来上がる。
 その鉄棒に小さなクレーンを4基付け、土台となる2枚の鉄の板に、支柱を1つずつ乗せる。
 出来上がったそれを見て、こいつらは人のマンションで何をするんだと思った。

 それは、移動式の簡易クレーンだった。
 組み立てたクレーンを、香織の身体の上に移動して、フックを降ろし出す。
 香織の舌のリングに鎖を付けて、フックに掛けると、カリカリと巻き取り出す。
 香織は、舌を苦痛のないギリギリの位置に吊り上げられ、身動きが出来ない状態に成った。
『準備完了…。これから、涼子ちゃんにはゲームをして貰うわ。此処にいる3人の精液を制限時間以内に、3回ずつ搾り取って貰いたいの』
 カメラの女が嬉しそうに、涼子に話し出す。

 涼子は、座り込んでカメラの女を見上げ
『どんなゲームなの…。いいえ、概要は分かってる。私がその子達とSEXをして、イカせれば良いんでしょ…?もし、制限時間に出来なかった時のルールを教えて…』
 流石に頭の回転が速い涼子は、陵辱者が普通の条件を出す筈がないと理解していた。
『あら、話が早いわね…。制限時間は5分で、イカせれば何もしない…。でも、失敗すれば30秒に1回ラッシングベルトか、クレーンを1段階動かす。そして、貴女が1回イクたびに、これのスイッチが強くなるの』
 そう言って、カメラの女が何かのコントローラーを出す。
 ダイヤルが付いたそのコントローラーから延びる線は、香織のお尻の辺りに消えている。
 あの飲尿調教で使われた物が、香織の身体の中に入っていたのだ。
『これは、スタンガンのスイッチよ。香織ちゃんの大事なところに、端子が納まってるの。それと、あの電線に付いてるリングは、とても通電性が良いから、身体の中を電流が駆け回るようになってるの。あの状態で、こんな物掛けられたら、どうなるだろうね…。クククッ、はぁはははー』
 カメラの女の哄笑に、香織が鼻白む。
『もちろん拒否権と、ギブアップは認めて上げる。拒否するなら、今からこれをMAXにするだけ…。ギブアップは、今後一切私達に反抗せずに、絶対服従を誓う事。もし、ギブアップして誓った後に、反抗したら…。貴女の身体も徹底的に、人前に出られなくして上げる』
 そう言って、涼子に[どうする]と聞いて来た。

 涼子は、少し考えたが、目の前の香織の惨状を放っておけなかったのだろう、首を縦に振った。
 ここからの惨状は、酷い物だった…。
 涼子は、男達をイカせるどころか、一人目の大柄な男に翻弄され、自らが3度達し、香織は物の10分で血泡を吹き出し、身体全体から血を滴らせた。
 涼子は、泣きながらカメラの女に許しを請い、ギブアップを申し出る。
 滑車から降ろされた香織は、拘束を解かれたが、その姿は無惨だった。
 全身に食い込んだ電線は、皮膚を圧迫し、破裂させ、血を溢れさせている。
 股間に食い込んだ電線のせいで、香織のクリトリスは、半分千切れかけていた。
 そして最悪なのは、幾重にも巻かれた右乳房だった。
 肉に食い込み、脂肪層まで達した電線は、本当に乳房をくびり落とす手前だった。

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