走狗
MIN:作

■ 第2章 猟(かり)27

 薬を飲んだ千恵を、俺は身体全体で包み込む。
 愛おしむように、慈しむように、抱擁する。
 千恵の先程の緊張が解け、表情に安堵が浮かび上がる。
「千恵…許してやろう…服従を…許してやろう…従属を…」
「あ、ああぁ〜…有り難う御座います…う、嬉しい…御主人様…」
「支配してやろう…千恵の心を…支配してやろう…千恵の身体を…支配してやろう…千恵の魂を…」
「はい…はい、御主人様…千恵は全てを差し出します。千恵の全ては…御主人様の物です…」
 千恵の表情は、さっき以上に陶然としている。

 俺は、タイミングを見計らい、千恵のオ○ンコに侵入する。
「はぁぁぁーっ…ごしゅじんさま…すごい…きもちよくて…うれしくて…あったかくて…しあわせ…」
「もっと身体を合わせて見ろ、そして俺を感じてみろ…もっと気持ち良いぞ」
 千恵は、俺に言われた通りに、身体を密着させ舌を這わせる。
「くぅーーっ…すごひ…ごしゅじんはま…すごいれふ…もう…からだが…らめ…ばらばらになっちゃう…」
 千恵の視線が泳ぎだした、薬が効いてトランス状態に入ったようだ、ここから10分で責められる所まで責める。
「まだ、これからだぞ…服従心から生まれる、奉仕だ…献身的な奉仕は服従心を強める。やってみろ」
「はい!ごしゅじんさま…させていただきます…」
 千恵は、身体全部を使って、貫かれたまま、俺に思いつくだけの、奉仕を始める。

「く、ん…はぁ…んふぅ…はん…ひゃぁぁぁん…」
 俺の身体に奉仕を続ける、千恵は自分の中で、急速に服従心を強める。
「支配は、お前の服従心によって強まる。痛みに耐えろ…。そしてそれを感じろ…」
 俺は、千恵の肩に噛み付いた、そして容赦なく顎に力を入れて、歯を千恵の肩に食い込ませる。
 千恵の肩は、皮膚が裂け、血が流れ出した。
「ん!んん〜っ…あっ…は、はぁ〜〜っ…あ、あ、ああぁぁーーっ」
 肩を噛み裂かれた後、苦痛に歪んだ千恵の表情は、大きく息を吐く事で、瞬く間に快楽に変わる。
「あ〜っ…もっと…もっと…ごしゅじんさま…もっと、いたみをください…たえるのが…きもちいい…ああん…」
 俺は千恵の顔を上げ、唇を重ねると
「良く言った…ご褒美だ…」
 そう言って、口に溜まった唾液を、千恵の口腔に流し込む。
 ゴクゴクと喉を鳴らした千恵は、ブルブルと震えチ○ポを締め付ける力を強め、子宮をキュウキュウと収縮させる。
「あああ…ありがとうございます…ごしゅじんさま…ちえのようなオモチャに…ありがとうございます…ごしゅじんさま…」
 千恵はもう、いつ果ててもおかしくない状態だ。

 時計を見る、後1分。
「千恵。今からイカせてやる…全身の感度と服従心を目一杯上げろ!これは絶対命令だ!」
「はい、ごしゅじんさま!ひやーーーっ」
 千恵は、感じる事の出来る、極点までその感度を上げ、服従心を高める。
 その道筋は、念入りに付けた筈だ。
 高い悲鳴を通り越し、笛のような音を上げ、千恵は上り詰めてゆく。
 腰は痙攣を起こしたように、小刻みに揺れ、オ○ンコは俺のチ○ポを、食いちぎらんばかりに、締め付ける。
 そんな、千恵に俺は一言
「イケ…」
 言った。

 そこから、千恵の身体は、高圧電流に貫かれたように、全身の筋肉をランダムに収縮させ、俺の上で数秒跳ね回る。
 完全に意識の無くなった、千恵に俺は、話しかける。
「千恵!解るか。聞こえたら、右手を動かせ!」
 すると千恵の右手が、ビクリと跳ねる。
「千恵!もう一度だ!」
 するとまた右手が跳ねた。
 どうやら、意識は無くとも、脳は覚醒しているようだ、俺は安心してオモチャのルールを3分間刷り込んだ。

 千恵の処理が終わった後、美加園を見た。
 椅子に座って足を組み、バインダーを見ながら、ペンの後ろで頭を掻いている。
「何だ…。何か可笑しかったか?」
 俺の質問に、溜息をついて、美加園が話し出す。
「あんた…どっかで、調教師してた?じゃなかったら、その技術どこで憶えた?…」
 今迄に無い、ぶっきらぼうなしゃべり方と、刺すような視線。
「技術?今のがか?…憶えたって言や、派遣中だな…それがどうした…」
 俺の答えに、フンと鼻で笑い。
「それがどうした?…今のが、普通に身に付くんだったら、町中マゾだらけよ…。って言うか、今のは洗脳の手法でしょ?普通の人が知ってる訳無いじゃん」

 そう言う事か、確かにこの方法を俺に教えてくれたのは、特殊な人間だった。
「あーっ…、そう言う事か…。アメリカ時代に、ラングレーの友人が出来てな…。そいつに教わった…これは、そんな特殊な物なのか?」
 俺はマジマジと聞いた。
「参ったわ…。貴男の今の状態はね…5歳の子供が、ショッピングモールで、重機関銃の射座に座って、引き金に指を置いてるのと一緒」
 美加園の比喩に、漠然とやっては駄目な事だと、言う意識が目覚めかけたが、まだピンと来ない。
 俺は、気を付けるよ、と言いながら和美に対しても、全く同じようにした。
 美加園は、開き直ったようで、だまって成り行きを見守っていた。
 和美の処置が終わって時計を見ると、そろそろ9時に成る頃だ。

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