走狗
MIN:作

■ 第3章 覚醒5

 俺は、罪人達を牢に戻すと、千佳を抱えて1階に上がった。
 1階では、千恵と和美が、メイド服でイソイソと働いていて、美加園は白衣に着替えていた。
 俺は、美加園に千佳を診察させると、その背中に質問した。
「ピンクの催淫剤有るよな…。あれを飲んで、3時間平気でいられるモノか…」
 俺の言葉に、美加園は笑いながら
「有り得ないわよ…。もしそんな事したら、今頃とんでも無い事に成るわ…」
 背中越しに俺に手を振る。
「どういう風になる…」
 美加園は、俺の言葉に振り向くと
「本当に居たの?全身性感帯に成って、感覚が数十倍に跳ね上がってるわ、下手したら気が狂う…」
 驚いた表情で、俺に告げる。

 俺は、急いで地下に降り、牢の鍵を開ける。
 檻の中で、乙葉は壁を背に寄りかかり、全身をピンクに染めて、荒い呼吸を吐いている。
 俺は、乙葉の手を掴み、引き起こす。
 途端に熱い息を吐いて、ブルブルと震える。
 そのまま抱え上げ、牢から出して連れ出す。
 牢を出る時、唯一、乙葉に声を掛けたのは、優葉だけだった。

 俺は、乙葉を抱きかかえ、そのまま1階に急ぐ。
(ちっ…、厄介な奴だ…。だが、気に入った。こいつを屈服させて、奴隷にする。良い助手に成るはずだ)
 俺は、全裸の乙葉の姿を、チラリと見ながらニヤリと笑う。
 1階の美加園の元まで、乙葉を運ぶとベッドに寝かせる。
「へーっ…、美人じゃない…。スタイルも、お金掛けてるわね…。ナチュラルだけど、良いバランス」
 美加園が乙葉を見て、そう評価する。
「ああ…、こいつを屈服させる…。それも、早急にな。薬物は使わずに、何か方法はないか…」
 俺は美加園に、相談した。
「ふ〜ん、良ちゃんて、こんな子が好みなんだ…。私と大して変わらないじゃない」
 美加園がとんでもない事を、呟いてる。
「ああ…、外見はな…。だが、この気の強さが…俺は気に入ったんだ…」
 俺は、荒い呼吸の乙葉を見下ろし、微笑みながら呟いた。
「だったら、良い方法があるわ…。電極を埋め込むの…、苦痛と快楽両方用のね…。服従すれば快楽を、反抗すれば苦痛を指一つで与えるの」
 美加園の言葉に、俺は首を傾げる。
「苦痛は解るが、快楽ってどう言う事だ…」
 俺の質問に美加園は、うっすらと笑みを浮かべ
「脊髄のね…。感覚中枢に針を打ち込んで、特定の強さの電気を流すと、肉体は絶頂と勘違いして反応するの…自在にイカせる事が出来るのよ。反応の強さは、それを覚えた時の強さで決まるわ…」
 自分の身体を抱き締めて、妖しくくねらせる。
「良ちゃんの洗脳技術と組み合わせたら、多分とんでも無い効果を発揮すると思うわ…」
 美加園は、俺を妖しく見詰めて告げる。
「最初が肝心って事か。面白い…やって貰おうか…。ところで、こいつはどうすれば、納まるんだ…」
 身体をピンク色に染め、ハァハァと荒い息を吐く、乙葉を指差して聞いた。
「これ?やっちゃえば?20回もイケば納まるわ…。良ちゃんが大変なら、これを使ってみて…」
 そう言いながら、美加園はピンクの軟膏チューブを差し出す。
「感覚増幅薬よ…。私なりにアレンジした物だけど、効果は絶大よ…」
 俺は、それを受け取りながら
「今でこそ、感覚は数十倍に成ってるんだろ…。こんなの塗ったら、どうなる?」
 美加園に質問する。
「ん〜っ…最悪心臓が止まるわね…。軽くても、気が触れるかも…。無事だったら、虜になるわよ…」
 俺は、その答えにニヤリと笑って、美加園に向かって有る提案をする。
「この状態で、その電極を植え付けて、この薬を使って暗示を掛けたらどうなる…」
 俺の提案に、美加園は驚いた表情を浮かべ、暫く考えながら
「そこまで、揃えてやった事は、無いわね…。良ちゃんデータ取らせてくれる?…」
 美加園は、研究者の表情に成り、俺に問い掛ける。
「電極は、どれくらいで付く…」
 俺の質問に
「ここには、何でも有るから、10分もすれば完璧よ…。死なないように、狂わないように、私がモニターして上げる。だから、私の指示には従ってね…」
 美加園は、そう言うとイソイソと、準備を始めだした。

 俺は、身体中にセンサーを貼った、乙葉の耳に顔を近づけて
「苦しいか…楽にしてやろうか…」
 静かに囁く。
 乙葉は、唇を噛みしめながら
「だ、大丈夫…。これぐらい…、我慢…で、出来る…わ…」
 必死な表情で、返事をする。
 俺は、ピンピンに張った乳首の先に、軽く爪を触れさせる。
 途端に乙葉の背中が、弓なりに反り目を剥いた。
「どうした…。このままだと、気が触れるぞ…。お前から頼めば、何とかしてやる…」
 俺は、再度乙葉に告げる。

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊