走狗
MIN:作

■ 第3章 覚醒8

 ルージュを引いたような、妖艶な唇を窄め、残滓を吸い上げると、自分のオ○ンコに手を伸ばし、俺の精液を掬っては、舐め上げる。
 その表情は、自己陶酔の世界に漂っている。
 これで、手駒が3個に成った。
 あと一つは欲しい、しかし、現状では迷っている。
 果たして、俺の技術で、男の洗脳は可能なのだろうか?
 俺は、そんな事を考えながら、天井を見詰めた。

 時計を見ると01:20示していた。
 美加園は、ガラスで区切られた奥の部屋で機械の前に座り、モニターを覗き込みながら、何やら興奮して騒いでいる。
 俺は、ベッドから降りて、ガラスの前に行き、コンコンと叩く。
 美加園が俺に気づいて、こちら側に走ってくる
「良ちゃん!凄い!凄い!ドーパミンやエンドルフィンやセロトニン何かの数値が、あり得ない事に成ってるわ!こんな事が可能なのね…。天才よ、貴男!」
 俺に向かって両腕を広げ、叫びながら突っ込んでくる。
 俺は、そんな美加園をすんでの所で避けた。

 美加園は、目標を失い、バランスを崩してタタラを踏む。
「もう!何よ…避ける事無いでしょ…」
 美加園は、俺に向き直り、膨れっ面を晒しながら、文句を言った。
「そんな事より、相談がある…」
 俺は、美加園の文句を一蹴し、言葉を被せる。
「俺の技術は恐らく、男には通じない…。だが、朝田を落としたいんだ…。どうすれば良い…」
 俺の質問に、美加園は腕組みをしながら頬に手を添え、考え込む。
 暫く考えていた美加園は、すっと乙葉を指さし
「この子使ってみれば…。いや待って…、良ちゃんの道具で骨抜きにして、良ちゃんが洗脳すれば、良いんじゃ無い?」
 妖しい微笑みを浮かべながら、俺を見詰めた。
 俺も暫く考えて、それしか無いという結論に達した。

 俺は、乙葉をベッドから叩き落とすと、千恵と和美を研究室に呼んだ。
 乙葉は、2人が来るまで、足下に平伏して俺の言葉を待っている。
 2人は、俺の前に平伏する乙葉を見つけると、進み出て同じ姿勢を取る。
「御用でしょうか、御主人様…」
 2人は、平伏したまま俺に問い掛けた。
 俺は、2人の頭を持ち上げさせ、乙葉を顎で示し
「お前達の仲間だ…。乙葉、挨拶しろ」
 俺の言葉に、乙葉は顔を上げ、2人に挨拶する。
「この度。御主人様の奴隷にして頂きました、乙葉です。どうか宜しくお願いします」
 そう言うと、2人に深々と頭を下げる。

 和美と千恵も頭を下げて挨拶し、言葉を交わす。
 俺は、3人が挨拶し終わったのを見計らって、3人に今後の計画を話し出す。
「これから、お前達には、有る男を俺の奴隷にする手伝いをして貰う。お前達は、その全てを使って、その男を感じさせ、虜にしろ…」
 俺の言葉に、3人は
「はい、解りました御主人様」
 声を揃えて、返事を返す。
「乙葉…。お前は男の扱いには、慣れてるな…。2人を指揮して、誘導しろ…。骨抜きにするためなら、何をしても…、何をさせても構わん…。上手く出来たら、褒美をやる…」
 俺は、乙葉に向かいそう言うと、乙葉は表情を妖しい女王のそれに変え
「はい、御主人様…。仰せのままに」
 赤い唇を舐め上げ、妖しく笑って答える。
「千恵と和美は、乙葉に従え。言われた事は、何が有っても守れ。お前達の働きで、大きく変わる事だ、期待してるぞ」
 俺が2人にそう言うと
「はい、ご期待に添えるよう頑張ります」
 真剣な表情で、俺に答える。
 俺は、3人の頭をそれぞれ、撫でてやる。
 3人は、心地よさそうに眼を細め、俺の手の感触を楽しんでいる。
 俺は、立ち上がり、美加園の元へ3人を連れて行く。
 そして、木偶を取りに、地下に向かった。

 コントロールルームに入った俺は、モニターを覗く。
 まだ、数名の者が、寒さに震え起きて居る。
 俺は、ボタンを操作して、睡眠ガスを牢に流し込む。
 即効性だけ有って、全員が眠りにつく。
 俺は、換気装置のスイッチを入れると、席を立って牢に向かう。
 牢を開けると、軽い目眩を覚えながらも、朝田を抱え牢から出す。
 再びコントロールルームに、戻ると換気装置を止め、遅効性のガスを噴射する。
 これでこいつらは、朝まで起きる事はない。

 朝田を抱え、奴隷達の待つ研究室に着くと、美加園が喜々として薬品を並べている。
 俺は、美加園に尋ねた。
「何してる…?俺はこいつを、人形にする気はない…。言わなかったか?」
 俺の言葉に、美加園は作業の手を止め
「解ってるわよ…。これはね、どんな反応を見せても、瞬時に応えられるようにする、じゅ・ん・び…」
 片眼を瞑って、俺に投げキッスをする。
 俺は、呆れながら、朝田の身体をベッドに放り投げる。
 ベッドに放り投げられた、朝田は軽いうなり声を上げる。
 俺は、朝田の洗脳を、始める事にした。

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