走狗
MIN:作

■ 第3章 覚醒20

 俺は、地下に行って、牢を開ける前に、コントロールルームでモニターを覗く。
 牢の中は、2つのコミューンが出来ていた。
 正輔を長とする、三浦・伊藤家と、栄蔵を長とする安曇野・西川家のグループだ。
 正輔は絵美と響子を両手に抱え、何か真剣な顔でなだめている。
 栄蔵は壁にもたれ掛かり、何かを思案中だ。
 栄蔵の前には、忠雄が座りこれも、ジッと考え事をして動かない。
 女達は一カ所に固まって、夏恵を介抱している。
 そして、隅の方で、守がチラチラと栄蔵の顔を盗み見している。
(まだ、一体感が無いな…。これじゃ、全体的な操作ができない…。正輔を落とすか…ついでに、栄蔵にも楔を打つ…)
 俺は、有るプランを考え、千恵のスピーカーマイクを呼び出す。
「はい、ご主人様…」
 千恵が小声で、話す。

 俺は、千恵に午後からの調教のシナリオを話し、それが千佳に当たるようにすると言った。
 そして、[それを正輔に誰か別の者にするように、俺に頼ませるようにしろ]と指示した。
 千恵は[解りました、やってみます]と答えを返してくる。
 俺は、同じ内容を和美にも、話す。
 和美も了承して、俺は暫く待った。

 2人から連絡が入り[その気に成りました]と答えが返ってきて、俺は立ち上がった。
 コントロールルームを出ると、俺は静かに牢の扉を開ける。
 今回もまた同じ反応。
 しかし、怯える者も増えている。
 この数を最終的に全員にする必要がある。
 先ずは、コミューンの長を、一人降りて貰わなければ成らない。
 全員を呼び出し、調教部屋に向かう。
 いつものようにモニターのカレンダーを廻し、内容を決める。

 内容は[売春調教]男達を客と見立てて、制限時間内に全ての男を不能にさせる。
 男達に与える薬は、最低3回は出さなければ、納まらない薬だ。
 俺を含め、8人の男達を3時間で不能にさせるルール。
 出来なかったら、便器にして、全員の大小便を飲むまで、放置すると説明した。
 ルールを聞いて、一様に女達の表情が強ばる。
 特に、絵美、響子、美登里、千佳の4人は、実際に便器を使っているから、その恐怖は計り知れなかった。
 そして、ルーレットが回り、実施者を決める。
 投擲者は勿論正二だ。
 正二の投げた矢は、千佳の名前を貫く。

 崩れ落ちる正二、泣き出す千佳、慰める和美、正輔を煽る千恵。
(ふふふっ、思い描いた光景だ…)
 俺が腹の底で、ほくそ笑んでいると、正輔が一歩前に出てくる。
「すまないが…千佳は勘弁してくれねえか…」
 正輔が、土下座をして俺に懇願した。
 俺は不機嫌そうな、表情を作り、正輔の前に行って
「どう言うつもりだ…?決定を覆したいのか…。それなりの覚悟は、出来てるんだろうな」
 俺が正輔の前にしゃがみ込んだ瞬間、正輔が俺の身体にしがみ付いた。
「捉まえた!今だ全員で押さえ込め!」
 正輔は、回りの男達に声を掛ける。
 一斉に、俺に群がる7人。
(この馬鹿野郎ー!)
 俺は、一瞬で目の前が怒りのため白くなった。
 一切の加減をしない俺の技が、男達全員を叩き伏せる。
 栄蔵は、右肩と右肘の関節を外し、肋を2本粉々にし、忠雄も俺に肩関節を外され、他の者も何処かしかの関節が外れた。
 だが、尤も酷かったのは、当然正輔だ、顎の骨が砕け、両肘両肩の関節が外れていた。

 身体を押さえながら、悶絶する男達を睨み。
(これで、千佳を変える事は、出来なくなった…。馬鹿野郎が…)
 俺は、正輔を睨み付け、歯噛みをする。
 苛立つ心を抑え、俺は美加園を呼びに行き、男達の関節を入れる。
 美加園は、骨折した者を診察し、俺に報告する。
「良ちゃん…やりすぎ…。組長さん骨砕けて、無く成ってるよ…。後、顎砕けた親父は、上で治療が必要よ…」
 美加園が溜息を吐きながら、俺に言った。
 俺は、2人を上に行かせて、暴れられても事だから、ここで調教が終わるまで、置いておく。

 美加園の話では、栄蔵は痛み止めで調教に参加できるが、正輔は無理だと言う診断だったので、そこら辺に放置した。
 俺は、千佳を呼びつけると、頬を撫でる振りをして、スピーカーマイクを仕掛ける。
「出来るか?」
 俺は、目を見て千佳に聞くと
「はい…。頑張ります…」
 思いの外しっかりした声で、俺に告げる。
 俺は、千佳に頷くと、スピーカーマイクのスイッチを入れ
「やり方や、俺に聞きたいことが出来たら、聞け…」
 囁いた。
 千佳は、一瞬驚いた表情を見せると、直ぐに元に戻り、顎を引いて頷いた。

 千佳は、フラフラと立ち上がり、啓介の所に行き、話しをして股間に顔を埋める。
 千佳と啓介は、面識がある程度で、仲が良い訳では無いようだが、見知らぬ者や、肉親より選び易かったようだ。
 啓介の精を搾り取り、一人目を終えた千佳は、涙を流して次に向かう。
 一度、正一を見て俯き、目を逸らせて、全一に話をする。
 全一は頷くと、驚いたことに、アナルを使い始める。
 千佳は、バックで昨日処女を奪われたアナルを、見ず知らずの同級生に犯された。
 続いて、守に話を持ちかけ、オ○ンコを差し出す。
 オ○ンコで守の精を搾り取った、千佳は開き直って、ヤクザに目を向ける。
 目線があった瞬間、千佳はビクッと震える。
 そりゃそうだ、女子高生が、一番絡みたくない人種だ。
 オドオドする千佳を、忠雄が優しく手招きして、オ○ンコを使う。
 テクニックも、優しさも申し分ない、SEXに千佳の官能が目覚め始める。
 しかし、その官能も、栄蔵の暴力的なSEXで微塵に砕け。
 肉親の正一に口を犯され、精を受け取る。
 一周目が終わっても、まだまだ、全員元気だった。
 千佳は、2周目に突入する。

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