走狗
MIN:作

■ 第4章 狂宴27

 優葉の治療を見終わった俺は、乙葉に優葉の面倒を見させると、1階に下りた。
 優葉は、タップリ40分間、発狂する程の痛みに耐え、謝罪を続けた。
 流石に治療が終わった瞬間、気絶はしたが、見る限りでは、精神に変調も起こしていないようだった。
 キッチンでは食事を与え終わって、自分達もすっかり終わらせた奴隷達が、後片付けをしている。
「飯は終わったようだな…。お前達は、今から消灯の1時間前まで、牢に降りて貰う。さっきの続きだ…」
 俺は、そう言うと奴隷を連れて、地下に降りた。
 牢に入ると、木偶達はボーとした表情で、俺達を見る。
 木偶達に与えた、薬が効いているのだろう、全員がうっすらと、ピンク色に成っている。
 俺は、人の割り当てを同じまま奴隷を付かせた。
 男達は、先ほどと違い、積極的に身体を求めて来る。
 そして、直ぐに奉仕が始められた。

 今度は、女達は誰一人それから、目を反らそうとはしていない。
 皆、食い入るように、視線を向けている。
 千春と秋美は、既に股間に手を伸ばし、乳房を揉みし抱きながら、オナニーを始めている。
 俺は、そんな光景を薄く笑って、踵を返すと出口へ向かう。
 そして、今回のメインを俺は呟いて、聞かせる。
「俺は、前にも行ったが、木偶達のSEXは干渉しない…。チ○ポはそこにも、一つ落ちてるぞ…」
 俺は、正一を指さして、牢から出る。
 扉を閉めると、俺はコントロールルームへ向かった。

 モニターを確認すると、俺の一言は予想以上の反響だったようだ。
 正一に4人の女が群がっている。
 志緒理、千春、秋美、響子の4人で、実母の絵美は流石に、躊躇ったのだろう。
 4人の女は、正一のチ○ポを奪い合っている。
 そして、ジャンケンを始め、順番を決めて、正一の身体に取り付いた。
 一番目は、響子が正一のチ○ポをくわえ込んだ。
 志緒理は、正一の顔を跨ぎ、舌で舐めて貰い、千春は右手、秋美は左手でオ○ンコを嬲らせる。
 正一は、言われたように身体を動かし、女達に快楽を送り込む。
 しかし、この後、恐らくこの女達は、正一の恐ろしさに気が付くだろう。
 只でさえ、一度も満足しなかった正一は、強壮剤でパワーアップしている。
 4人で太刀打ち出来るとは、とても思えない。
 オ○ンコがすり減る程、正一にはめられる事になる。
 俺は、ニヤリと一つ笑って、コントロールルームを出ると、1階に上がる。

 キッチンに入ると、俺は自分の食事を探す。
 どうやら、今日の俺の食事は、グラタンのようだ。
 電子レンジの中に、耐熱皿に盛られて置いて有った。
 俺は、扉に付いてある、付箋紙に書かれたとおりスイッチを押し、メモを丸めて捨てる。
 食事を済ませると、流しに器を放り込み、和美に対しては、褒美を別の理由で与える事を考える。
 グラタンは、少しモサモサしていて、余り旨くなかったからだ。
 時計を確認しようと、腕を上げた時、2階から悲鳴が上がった。
 夏恵の声だ、どうやら目覚めて、自分の姿を確認したようだ。
 俺は、ユックリとキッチンから、処置室に向かって行く。

 処置室の扉を開けると、目の前に健太郎の背中が有り、その奥に蹲りながら、2匹の蛇に絡みつかれた、女の背中が有った。
 健太郎は、その女の震える背中を呆然と見詰めている。
 俺は、健太郎の横に並び、女の背中を見る。
 そこに描かれた、黒と緑の蛇は、明らかに乙葉や優葉の物と、リアルさが異なっていた。
 作者の思い入れの違いだろうか、立体感がまるで違う。
 俺は、夏恵に向かい、立つように短く命じた。
 夏恵は、俺の声に気付き、項垂れながら渋々と立ち上がる。
 俺は、夏恵の入れ墨に、思わず息を呑んだ。
 右足の踝からは黒、左足の踝からは緑の蛇が、絡みついて上り、緑は前面から腹を一つ巻いて、乳房の上を通って、右の肩口に消え、左の肩口から現れた黒い蛇が、乳房を通って、真っ直ぐ恥丘に頭を乗せ、オ○ンコに向かって、舌を伸ばしている。
 背中側は、それと対を成すように、緑の蛇が尻タブの上で、舌をアナルに向けて、伸ばしていた。
 夏恵は、2匹の蛇に、複雑に身体を絡められ、その2穴を狙われている。

 俺は、無言で泣きじゃくる夏恵に近づくと、背中を押して処置室を出る。
 健太郎は、俺達の後に続いて、黙って付いて来る。
 そして、直ぐ近くの扉を開けると、夏恵を中に入れ、健太郎に言った。
「中には、風呂もトイレも有る。俺がこの扉を閉めたら、中からは鍵が開かない…。一晩だけ貸してやる…」
 俺の言葉に、健太郎は無言で頷き、部屋に入る。
 俺が扉を閉める寸前、中から夏恵の悲鳴が、また聞こえて来た。
 俺の頬にも、また薄い酷薄な笑みが浮き上がっていた。

 廊下に出て自室に戻る途中、晃の部屋から乙葉と優葉が現れた。
 乙葉と優葉は、扉を開けて部屋の中に向かって、ペコペコと頭を下げている。
 良く見ると、優葉の顔の下半分は、白い物で覆われている。
 俺に気付いた2人は、俺の方を向き、小走りで近づいて来て平伏する。
「ご主人様、優葉の治療、有り難う御座いました。お陰で、傷跡も残らないそうです」
 実際の所、俺は何もしていないが、乙葉は嬉しそうな声で、俺に感謝する。
 俺は、2人に立つように、指示すると優葉をマジマジと見る。
 優葉の顔の下半分は、白いマスクのような物で覆われ、口が開かないようにされていた。
「優葉の顔の下は、今麻酔を掛けて、動かないように、しているらしいんです。これが無いと、口が開きっぱなしに、成るそうです」
 俺の視線に気が付いた、乙葉が優葉のマスクを指さし、説明した。
(晃の調合した、薬を持ってしても…。これほど時間が掛かるとはな…相当の傷だったんだな…)
 俺は、改めて、考えてしまった。

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