走狗
MIN:作

■ 第4章 狂宴32

 美登里は、それを顔を上げ、必死で見詰めたが、俺はそれも許さない。
 美登里の顔をテーブルから降ろすと
「実況の出来ない口は、要らないな…」
 そう言って美登里の口に、チ○ポを突っ込んだ。
 美登里の足は、俺の前で大きく開脚し、バイブの刺激が加わる度にプルプルと震え、乳首を引っ張り、腹の上にはティーポットの熱が伝わって、それを倒した時の、自分の姿を想像しながら、俺にイラマチオをされている。
 美登里は、痛みと快楽と恐怖と凌辱の間で、自我を失って行く。
 俺は、美登里の両方の耳に、スピーカーマイクを付け、子守歌のように服従心を植え付けて行く。
 美登里の身体と心は、徐々に俺のコントロール下に堕ちて来る。
 堪らない征服感が、俺の全身を染めて行く。

 レースも終盤に成って来た。
 とっ言っても、全く緊迫感は無かった。
 先頭の千佳が、最終コーナーを曲がった時点で、泰介と正二はやっと3周目の1コーナーを曲がる所だった。
 千佳がゴールし、忠雄がゴールすると、悠然と乙葉が最終コーナーを、立ち上がって来た。
 後続は、乙葉がゴールしても、現れて来なかった。
 モニターを見ると、3コーナーの手前で、絵美が白目を剥いて、倒れていた。
 泰介の[人車]は、その手前で、既に響子が白目を剥いている。
 俺の目の前では、美登里が泡を吹いて、失神していた。
 俺は、乳首からチェーンを外し、チ○ポを引き抜くと、美登里の胸にポットのコーヒーをぶちまけた。
 美登里は、突然の熱さに飛び起きたが、コーヒーの温度は50℃に満たない。
 飛び起きた美登里の頭を、ティーポットの底で軽く一つ叩くと
「失格!お前には再教育が必要だ…」
 俺自身教育した記憶が無いが、ボツリと命じた。
 美登里は、身体を丸め[すいません]といつまでも、謝り続けた。

 勝者の千佳に、俺は褒美をやる。
 千佳は、俺の前で、満面の笑顔を向け
「ご主人様。千佳は、千春が欲しいです」
 ニコニコ笑いながら、俺に告げる。
 俺は、その申し出に、忠雄に向かって
「こう言ってるが…お前はどうなんだ…」
 聞いた。
 忠雄は、俺の言葉に
「勝負事ですし…。あんたの意志は、絶対なモンでしょ…?私に聞かれても…」
 俯いて、俺の意向に任せる事を承諾した。
 千春の顔は、その時、夫に対する抗議より、千佳に服従させられる快感の方が勝っていた。
「よし。今から千春は、千佳のモノだ…。ちゃんと管理と教育をしろよ…」
 俺がそう言うと、千佳はニッコリ笑って
「はい、ご主人様!千佳が千春を何処に出しても、恥ずかしくないマゾ牝に教育します」
 俺に宣言する。
 その言葉を聞いた、千春はゾクゾクと震え、恍惚の表情を浮かべていた。

 俺は、続いて千春に褒美を聞いた。
 千春は、俺に向かって
「千佳様といつも、過ごしたいです…。お願いします…」
 隷属する事をねだった。
「それは、千佳のモノに成る…。そう言う事で良いんだな…」
 俺が聞き直すと、千春は頷いて服従を誓った。
 俺は、腹の中で思わず笑ってしまった。
(奴隷の持ち物は、全て俺のモノだ…。千春も俺のモノに堕ちてきた)
 俺は、千佳を見詰めると、頷き合った。

 最後に視線を志緒理に向けると
「志緒理…。お前はどうするんだ…」
 志緒理の要望を聞いた。
 志緒理は、項垂れて
「もう…、どうでも良いです…。夫も、子供も、死にました…。楽に成りたい…」
 ポツリと呟いた。
 志緒理の本音だろう。
 事実、今の志緒理には、何もないのだ。
 娘達は、前妻の子で、血が繋がっていない、言ってみれば赤の他人。
 千春は夫が側に、夏恵は秋美が生きている。
 安曇野家の中で、完全に孤立した状態に成って、生きる気力すら無くしている。

 俺は、志緒理を暫く見詰め、項垂れる志緒理の横に膝を突いて、手を志緒理の頬に伸ばした。
 志緒理は、俺の手が頬に触れるとビクッと一つ震え、顔をユックリ上げる。
 俺は、ユックリ上がる、志緒理の動きに会わせて、顔を志緒理に近づける。
 志緒理は、俺の顔が近づくと、表情を虚脱、驚き、羞恥と変え、目を閉じる。
 俺は、目を閉じた志緒理に、唇を合わせると、両手を背中に回して、きつく抱きしめ、舌を絡めた。
 志緒理の手も、俺の背中に廻り、服をキュッと握りしめ、俺の舌の動きに応え、求めてくる。
 濃厚なキスをして、唇を離して暫く見つめ合う。
 そして、俺は揺れる志緒理の心を、ソッと押してやる。
「どうでも良いなら、俺が拾ってやる…。俺にお前の全てを渡せ…」
 静かに低く、響く声で、志緒理に囁く。

 志緒理は、俺の瞳を見詰め、躊躇いながら葛藤し、ソッと目を閉じて震え、俺を見つめ直す。
 その目には、諦め、自虐、そして欲情が混ざり合っていた。
 志緒理は、震える唇をユックリ開くと
「お願いします…。全てお渡し致します…」
 俺に服従を告げた。
 俺は、志緒理を再び抱きしめ、隷属を認めてやった。
 抱きしめられた志緒理は、俺の腕の中で小刻みに震えている。
 そんな、志緒理を抱きしめた俺の表情は、さっきの優しさなど微塵も感じさせない、冷たい表情に変わっている。
(これで、安曇野家は終わった…。後は、三浦と西川だが…このまま、木偶として責め抜くか…)
 俺は、次の方針を頭の中で決める。
 しかし、それもあと少しの事だと、フッと笑った。
 この後、正二と泰介が受ける罰は、恐らくあいつらの心を、限界まで追いつめるだろう。

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊