愛の妙薬
俊輔:作

■ 第1章 二人の美女
第2節 オードリーと3人で1

第1話 団地の草取り

会社のHRGで早苗さんと交わった2週間後、彼女から電話がありました。

早苗さん『ねー、顧問のマンションって、小田急の経堂駅の近くの赤堤でしょ?』
私『あれま、知ってるんだー!』
早苗さん『だって、あたしのマンションと、顧問のマンション、同じ区画にあるのよ!』
私『えー、そんな〜、だって、早苗さんのマンションって、京王線の下高井戸でしょ?
私のマンションと、全然、住所が違いますよね?』
早苗さん『でも、顧問のマンションと私のマンション、200m位しかはなれていないわ』

私『それは驚き桃の木ですねー!そーなんだー、びっくりですー!』
早苗さん『ねー、顧問、来週の日曜日、私達の複合マンションの草刈りよー、お天気がいいといいなー、なんだか、素敵な事がおこるかもねー!』

そうんなです、その日、びっくるするような事が起こるんです。

私の住んでいる複合マンションは、小田急の経堂駅の近くの赤堤にあります。
その複合マンションは、18階建てのビルディング6つから構成されています。
私は第1マンションに住んでいます。
私の会社の斡旋で購入したんです。
私の会社の住宅財形貯蓄の年利は6%です。とても素晴らしい利率です。
購入した時の不足分に対する返済年利は0.7%です。

あとでわかったんですが、早苗さんは、第6マンションに住んでいるんです。
第1マンションと第6マンションは、番地は勿論、町名が違うので、私は早苗さんと同じ複合マンションに住んでいるとは夢にも思いませんでした。
第6マンションは、下高井戸なんです。

私達の複合マンションの自治会は、半年に1度、皆さん総出で、マンションの草取りをやります。土曜日、日曜日、2日連続での草取りです。
マンションの住民は、この草取りが嫌いではありません。
草取りをしている間に、お友達ができたりするからです。
秋の草取りが昨日と今日、行われました。

今日の草取りの時の出来事です。
『あらー、こもーん!』
何とびっくり早苗さんです。
私『えー、早苗さんじゃー、おっどろいたなー、たまげてしまったー!
まさか、こんなところで出会うとは夢にもーー!』
早苗さん『この間、電話でいったでしょー!同じ区画に住んでるって!
でも、うれしいわー、今日の作業衣スタイルの顧問も素敵よー!』

2人とも、この間、エッチしたとは思えない、あっけらかんな会話が続きます。
わりかしまじめに、草取りをしながらです。
早苗さん、時々、ある女性の方に視線を送ります。

私『何か気になることがあるのかなー?』
早苗さん『ねえ、顧問、あそこにいる女性なんだけど』
私『うんうん、あのスカーフをかぶっているモンペ姿の女性のことかな?』
早苗さん『そーよ、顧問、あの女性の事、どう思いますー?』
私『とっても、エレガントで、知的で、美人で、お金持ちみたいに見えるね』

早苗さん『そうなのよ、オードリー・ヘップパーンを日本人にしたみたいな感じでしょ、もしかしたら、このマンションの中で、一番、きれいで、幸せな方かもしれないわ』
私『たしかにねー!ほんとに素敵な女性ですねー、真っ黒な細い髪の毛、ちょっと青紫色の瞳、魅力的な唇、スレンダーで小顔、形のいい乳房、どれをとってもすごいです!
きっと素敵なご主人をお持ちなんでしょうねー!』
早苗さん『そうなの、ご主人、とっても素敵なのよー、夫婦円満を絵に描いたようなご夫婦なの』

私『でもどうして、あんなにオードリー・ヘップパーンに似ているのかなー?』
早苗さん『それって、とってもいい質問よ!
実はね、彼女のお父さんって、オランダ人なの、オードリー、ヘップパーンと同じお国なのよ!
お父さんって、映画俳優で言ったら、グレゴリーペックに似てるわー!』

私『ほほー、なるほどねー、そんでお母さんは?』
早苗さん『日本人で、あのね、岸恵子さんにそっくりの女性よ、とんでもなくお美しいお母様なのよ、だからかな、彼女って細身で小顔なの!』

私『ところで御主人、今日は、草取りに出てないのかな?』
早苗さん『あのね、今日、御主人、草取りに出ていないわ、御主人は有名なTVカメラマンなの、でもね、今、フランスに出張中なのよ、篠山一郎っていうの、彼女は、篠山弥生さんよ』

私『えらく詳しいねー、どーして、いろいろ知ってるの?』
早苗さん『あのね、私、今年の春の草取りの時に彼女と知り合ったの。
その後、ちょくちょく、彼女のマンションに行って、お話やお食事をしているのよ』
私『わかるわかる、美女は美女を呼ぶんだね!』

早苗さん『そんでね、昨日の草取りの時ね、彼女が言うのよー』
私『早苗さん、昨日も草刈りしたんだ! そんで、彼女、なんて?』
早苗さん『さみしい、っていうの。どーしたのって聞いたら、御主人がフランスに1か月前なら、6か月の予定で出張した、って言うのよ、TVロケなんだって』
私『そりゃ、寂しいねー』

早苗さん『そうなのよー、彼女が言うには、彼女の御主人って、すごく精力が強くって、彼女を毎晩のように愛してくれたんだって』
私『2日に一回に割り引いたとしても、そりゃすごいね、なにしろ、オードリー・ヘプパーンだから、しょっちゅう愛したくなるよなー』

早苗さん『それでね、彼女、今、とっても寂しくって、夜が来るのがつらいって言うの、もう1か月、一人ぽっちなんだって!』
私『誰か、臨時のピンチヒッターがいるといいのにね』

早苗さん『それでね、昨日の草取りの時、彼女から相談を受けたの、<早苗さん、なんとか助けてくれないかしら>っていうわけ』

私『それって?』
早苗さん『あのね、誰か、口の堅い男性を紹介してくれないかっていう意味なのよ』
私『口が堅いだけでいいなら、いっぱいいるんじゃないかなー?』
早苗さん『それがね、条件があるのよ、なにしろ、彼女の御主人、すごい絶倫なの、一夜に、何度も愛してくれるんだって、だから、彼女、一度に2回、3回、4回してくれる男性をご所望なのよ。
1回だけで終わったんでは、中途半端で、もんもんするんだって』

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊